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ちゅうじがいしょう中耳外傷

更新日:2022/08/10 公開日:2019/02/08 view数:5,586

中耳外傷とは?

耳は外側から外耳、中耳、内耳に分かれています。耳介から鼓膜までを外耳、鼓膜の内側を中耳といい、外耳から入ってきた音を内耳に伝える働きをしています。

その部分に外からの力が加わり、外傷を受けることを「中耳外傷」といいます。ここでは鼓膜穿孔(外傷性鼓膜穿孔)も中耳外傷に含めます。

中耳外傷には、鼓膜損傷(鼓膜穿孔)、耳小骨連鎖離断症、顔面神経麻痺、内耳のリンパ液が中耳に漏れる外リンパ瘻などがあります。

自然に治癒するものから、手術などの治療が必要になるものなど様々です。

目次
  1. 中耳外傷の症状
  2. 中耳外傷の診療科目・検査方法
  3. 中耳外傷の原因
  4. 中耳外傷の予防・治療方法・治療期間
  5. 中耳外傷の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 中耳外傷になりやすい年齢や性別

中耳外傷の症状

鼓膜損傷が起こった際は、まず痛みがでて聞こえが悪くなったり、耳が塞がった感じがでることがあります。出血することも多いですが、鼓膜の手前の「外耳道」を傷つけても出血することがあります。

損傷した箇所からばい菌が入れば感染をし、中耳炎になり耳だれ(耳漏)がでます。

耳小骨まで外傷が及ぶと難聴、めまいが起こることがあります。
外リンパ瘻の場合は、難聴、耳鳴り、めまい、などが現れます。

中耳外傷の診療科目・検査方法

耳鼻いんこう科で、耳鏡を使って鼓膜の状態を確認し聴力検査を行います。めまい感がある場合は「平衡機能検査」を行います。側頭骨骨折や耳小骨連鎖離断が疑われる場合は、CT検査を行うこともあります。

外傷の度合いによっては脳神経外科形成外科などで対応することもあります。

軽症の場合は2〜3日で自然治癒することがありますが、炎症を起こしたり傷が奥深い場合もあったりするので、難聴、耳閉感、耳漏などの症状があるときは一度診察を受けられると良いでしょう。

中耳外傷の原因

中耳外傷の多くは、耳掃除をする際に耳かきや綿棒で鼓膜を傷つけてしまったり、それ以外の原因で鼓膜を傷つけてしまうことが最も多い原因です。

また、耳介に平手打ちのような衝撃を受けたりすると、鼓膜に強い圧力がかかり鼓膜が損傷することがあります。潜水など、「急激な気圧の変化」があったりすることでも鼓膜損傷は起こります。

さらに、耳の周りの頭蓋骨の一部である「側頭骨」の骨折や打撲でも中耳に外傷が起こる場合もあります。

中耳外傷の予防・治療方法・治療期間

耳鏡で診察し耳の中に血液がたまっていたり、傷がついている場合は、清拭、消毒などの処置をします。

軽度の鼓膜損傷で、炎症もない場合は、数日〜数週間で自然治癒します。鼓膜の損傷が大きい場合は治るまでにさらに時間を要する場合があります。

炎症(感染)が起こり耳漏が出る場合は、炎症を止めるために抗生物質の内服または点耳を行います。

なお、1ヶ月以上経っても鼓膜が塞がらない場合や、症状によっては鼓膜形成手術、耳小骨連鎖離断がある場合は鼓室形成術、めまいや感音難聴があり外リンパ瘻が疑われる場合はリンパ瘻孔閉鎖術、内耳窓閉鎖術などの手術を行うこともあります。

中耳外傷の治療経過(合併症・後遺症)

小さい子供がそばにいる際の耳掃除は、子供が飛びついてきて耳かきで傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。

鼓膜損傷のみであれば治癒しやすいものの、病状によっては難聴や平衡障害が後遺症として残る場合もあります。

中耳外傷になりやすい年齢や性別

小さい子供は親が耳掃除をしているときに動いてしまい傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。

また10代男性の若者では殴打や打撲、スポーツによる外傷によって中耳外傷を起こしやすく、30代女性では、耳掃除中に子供がぶつかって中耳外傷を起こすことが多い傾向があります。

執筆・監修ドクター

小形 章
小形 章 医師 おがた耳鼻咽喉科 院長 担当科目 耳鼻いんこう科

経歴1985年 浜松医科大学卒業
1985年 慶応義塾大学耳鼻咽喉科学教室入局
1990年 慶應義塾大学医学部助手(耳鼻咽喉科学)
1994年 横浜市立市民病院 勤務
2001年 相模原協同病院 部長
2004年 横浜市立市民病院 部長
2007年 済生会横浜市南部病院 部長
2017年 おがた耳鼻咽喉科 開設

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