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もうまくじょうみゃくぶんしへいそくしょう網膜静脈分枝閉塞症

びーあるぶいおーBRVO
更新日:2022/08/10 公開日:2019/06/11 view数:4,811

網膜静脈分枝閉塞症(もうまくじょうみゃくぶんしへいそくしょう)とは、網膜内の静脈で枝分かれしている部分が血栓などによって、血流が途絶えることで発症する網膜静脈閉塞症の一種です。

網膜静脈閉塞症には他にも網膜静脈の根元が閉塞することで網膜全体に出血する網膜中心静脈閉塞症があります。
眼底出血があると、まず疑われるのが「網膜静脈閉塞症」です。
網膜静脈分枝閉塞症は高血圧症や動脈硬化が原因になっていることが多く、動脈硬化の影響をうけることで静脈も細くなるなどの影響をうけることが原因となり、視野や視力が低下します。

眼底出血の場所や程度により、視野や視力への影響は異なるため早期に発見して治療を開始できることが治療の結果に大きく影響する病気です。

目次
  1. 網膜静脈分枝閉塞症の症状
  2. 網膜静脈分枝閉塞症の診療科目・検査方法
  3. 網膜静脈分枝閉塞症の原因
  4. 網膜静脈分枝閉塞症の予防・治療方法・治療期間
  5. 網膜静脈分枝閉塞症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 網膜静脈分枝閉塞症になりやすい年齢や性別

網膜静脈分枝閉塞症の症状

網膜静脈閉塞症はどの部分に静脈閉塞が起こったかにより、症状にも差があります。

ある日突然、症状が起きるという特徴があり、これは「網膜中心静脈閉塞症」と同様です。

網膜浮腫により視力低下を起こします。
また眼底出血により視野が欠損します。上部眼底が出血すれば下部の視野が欠けるなど、出血位置に対応した視野に影響が出ていきます。
ものを見ると歪んで見える、曲がって見えるなどの変視症の症状が起こることも多いです。
また、網膜浮腫が黄斑部に進行する「黄斑浮腫」が重度の場合、視力低下への度合いも強くなります。
黄斑部まで出血やむくみが進行していなかったり、末端の静脈が詰まっているような状態で出血範囲が狭かったりする場合は症状が全く現れない場合もあります。

網膜静脈分枝閉塞症の診療科目・検査方法

網膜静脈閉塞症は救急疾患のひとつですが初期症状が自覚できず治療が遅れがちな側面があります。
したがって、見え方に違和感がある、基礎全身疾患があるなどの場合は、早急に眼科、眼科専門医を受診し、検査、診察をうける必要があります。

診察ではいつから症状があるか、自覚症状の確認などを問診します。
眼底検査により眼底出血が起きている部位や病変の範囲、血管閉塞の程度の確認や蛍光眼底造影検査で眼底カメラを使用し、眼底の血管を観察します。
光干渉断層計による検査で、黄斑のむくみの程度を確認します。
フルオレセイン蛍光眼底造影では網膜血管の病変を確認することが可能です。

網膜静脈分枝閉塞症の原因

原因は不明な場合も多いですが高血圧症脂質異常症糖尿病といった生活習慣病が大きなリスクとなります。
これらの生活習慣病は、血管にダメージを与え、網膜静脈閉塞症に影響するとされています。
生活習慣病により動脈硬化が起こることで、静脈の血流を弱めて血管を狭めるなど網膜の静脈にも影響を与えることが原因になると考えられています。
出血部位が瞳孔からの光の侵入を遮るため視野の欠損の原因になります。また黄斑にまで及ぶと視力に影響がでていきます。

網膜静脈閉塞症自体は緑内障患者にも発症しやすいと言われています。




網膜静脈分枝閉塞症の予防・治療方法・治療期間

治療は網膜レーザー光凝固によって浮腫発生部分を改善し、網膜を凝固します。
これにより硝子体出血や血管新生緑内障などの合併症を治療、予防します。
また、局所レーザー光凝固により黄斑のむくみのある場合はこれを治療します。

薬物療法としては、黄斑のむくみをとるためのVEGF阻害剤眼内注射の他、ステロイド薬眼内注射により炎症の抑制や血管からの水分漏えい改善、黄斑のむくみをおさえたりします。
状況によって、硝子体手術は黄斑のむくみ、硝子体出血などの合併症治療のために行なわれることがありますが、積極的には実施されていません。

治療期間については、個々の血流阻害が起こっている眼球の部位、進行度、治療を始めた時期により異なります。

網膜静脈分枝閉塞症の治療経過(合併症・後遺症)

眼底出血自体は次第になくなる傾向にあります。
視力障害が多くの場合は残るが、軽症であれば視力は正常近くまで自然に戻る可能性もあります。

視力にとってもっとも重要な要素である「黄斑」の障害程度によって回復度はさまざまです。
黄斑浮腫が長期化すると、視力は回復しにくいとされています。

網膜静脈分枝閉塞症になりやすい年齢や性別

網膜静脈閉塞の8割以上は静脈分岐閉塞症とされています。

若い人の発症は全体的には静脈分岐閉塞症では少なく、中心静脈閉塞症が多いです。

高血圧症脂質異常症慢性腎臓病などの基礎疾患を持つ人に多く発症する傾向があります。
加齢とともにさらに発症しやすくなり、50歳以上から男女とも発症数が高くなります。

執筆・監修ドクター

平松 類
平松 類 医師 二本松眼科病院 副院長 担当科目 眼科

経歴昭和大学医学部卒業、医学博士。
昭和大学東病院助教、三友堂病院眼科科長、彩の国東大宮メディカルセンター眼科科長
をへて二本松眼科病院に勤務。

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