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のうしゅよう脳腫瘍

更新日:2022/09/26 公開日:2020/01/07 view数:4,564
目次
  1. 脳腫瘍とは
  2. 脳腫瘍の症状
  3. 脳腫瘍の診療科目・検査方法
  4. 脳腫瘍の原因
  5. 脳腫瘍の予防・治療方法・治療期間
  6. 脳腫瘍の治療経過(合併症・後遺症)
  7. 脳腫瘍になりやすい年齢や性別

脳腫瘍とは

脳腫瘍(のうしゅよう)とは頭蓋骨(ずがいこつ)の内部である頭蓋内にできる腫瘍です。

脳は頭蓋骨と呼ばれる骨で囲まれています。

頭蓋内は、大脳や小脳、脳幹などの脳実質、下垂体、くも膜や硬膜などの髄膜、脳血管および血液、顔面神経や聴神経などの脳神経などさまざまな部位に分かれており、それぞれに機能があります。

その部位に腫瘍が発生することを脳腫瘍と言います。

頭蓋骨のなかのどの細胞に発生したかによって細分化されており、世界保健機構(WHO)では133種類に分類しています。

また、脳腫瘍は大きく「原発性脳腫瘍」と「転移性脳腫瘍」に分けられます。

原発性脳腫瘍は、脳細胞や脳神経、髄膜、下垂体など、頭蓋内に存在する組織自体から発生する腫瘍のことです。

良性と悪性に分けられ、脳実質を構成する星細胞・乏突起細胞・上衣細胞などの脳細胞や、血液から発生する腫瘍は悪性であることが多く、脳神経や髄膜、下垂体などで発生する腫瘍は良性のものが多くみられます。

脳腫瘍の悪性度はグレード1からグレード4までの4段階に分類されています。

数字が大きくなるほど悪性度が高く、グレード2では5年生存率が50~70%近くなりますが、グレード4では8%以下と予後に大きな差がみられます。

転移性脳腫瘍は、肺がんや大腸がんなど、身体の他の部分の腫瘍が転移してできたものを意味します。

脳腫瘍の症状

脳腫瘍は、腫瘍がある程度の大きさになると脳がむくみます。その状態を脳浮腫と言います。

腫瘍や脳浮腫により頭蓋内の圧が高くなると頭痛、嘔吐、視力障害などの「頭蓋内圧亢進症状」がおこります。

また、腫瘍や脳浮腫により脳のそれぞれの部位の機能に障害をきたす「局所症状」も出現します。

例えば、小脳に障害がおこった場合は、歩行障害やふらつきなどがみられます。

また脳内を循環する髄液の流れが滞ると水頭症を発症し、頭痛、嘔吐(おうと)、ふらつきなどが出現します。

腫瘍の部位により症状は異なりますが、脳腫瘍は脳の構造を破壊するように拡大(浸潤)するので、複数の部位に及ぶ症状が出現することも珍しくありません。

脳腫瘍の診療科目・検査方法

脳腫瘍の診療ではまず問診をおこない、その後、CTやMRI、PETなどの画像検査をおこないます。

CTではX線、MRIは磁気を使い頭蓋内の腫瘍の有無や位置、大きさ、状態を調べます。より細かく見る場合は造影剤を注射して撮影する検査もおこないます。

この造影検査では腫瘍の広がりや増殖能、悪性度を予測することができます。

そのほかに、脳血管撮影や転移性脳腫瘍が疑われる場合には腫瘍マーカーの検査をおこなうこともあります。

顔面麻痺や複視、視野欠損、持続する鈍い頭痛、認知症のような症状など気になる症状がある場合は、早期受診が必要です。

脳神経外科脳神経内科を受診します。

脳腫瘍の原因

脳腫瘍の原因は、まだはっきりとしたことはわかっていません。

遺伝子変異や何らかのストレス、環境などさまざまな要因が考えられていますが、現時点でははっきり解明されている原因はありません。

ただし、腫瘍の進行を早める要因として、高脂肪食品の過剰摂取や食物繊維摂取不足などの食生活の乱れや肥満、喫煙などが挙げられます。

ごくまれなケースとして、白血病や脳腫瘍などに対する過去の放射線治療により脳腫瘍を発症することもあるとされています。

脳腫瘍の予防・治療方法・治療期間

脳腫瘍の大きさや良性か悪性か、進行の程度、年齢、体力や身体機能などの身体の状況、希望などを考慮して治療方法が決められます。

原発性脳腫瘍の治療は、まずは手術による摘出が基本となります。完全に摘出できない場合や手術が困難な部位では放射線治療をおこなうこともあります。

腫瘍の悪性度や種類によっては、放射線や薬物療法をおこなうなど、個々に応じて治療方法は異なります。

悪性腫瘍だった場合、もしくは良性でも腫瘍が取りきれなかった場合は、放射線や薬物による治療をおこないます。

治療期間は病状や予後の状況にもよるため、主治医と相談して進めていく必要があります。

良性腫瘍のほとんどは手術による摘出で再発することはあまりありません。悪性腫瘍は言語機能や手足の動きを司る機能を温存する手術を試みます。

手術後は放射線治療や、抗がん剤による化学療法をおこないます。

脳腫瘍の治療経過(合併症・後遺症)

脳腫瘍の手術後は腫瘍の状況に応じて、放射線や薬物による治療をおこなうこともあります。

手術後、治療の影響などで運動や認知機能に障害がおこる場合があります。その場合はリハビリテーションの実施も検討されます。

症状や身体機能、認知機能などさまざまな状況を評価し実施します。

その後も定期的な受診によって、病態の確認や、CT、MRIを受けて再発の有無を観察します。医師だけではなく、看護師、リハビリスタッフなどに相談をしながら、経過観察していきます。

腫瘍の種類によっても予後は変わります。

脳腫瘍になりやすい年齢や性別

新たに脳腫瘍と診断される人数は、アメリカ国立がん研究所の調査では1年間に10万人あたり20人程度です。

日本では年間約2万人程度に発生していると考えられます。

腫瘍の部位によって発症しやすい年代は異なりますが、全年代に発症するリスクはあります。15歳未満は脳腫瘍の患者さん全体の約7%、70歳以上は約12%を占めているとされています。

最近では、高齢者の発症率も増えてきています。

女性より男性の方が膠芽腫(こうがしゅ)と呼ばれる脳腫瘍の発症率が高い言われています。

執筆・監修ドクター

石川 久
石川 久 医師 帝京大学医学部付属病院 医師 担当科目 脳神経外科

経歴2007年 近畿大学医学部卒業
2009年 近畿大学医学部救命救急センター入局
2012年 帝京大学医学部高度救命救急センター入局
2014年 帝京大学医学部脳神経外科入局

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