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ウイルス性胃腸炎の子どもはいつまで登校を控えるべき?

更新日:2022/09/27 公開日:2020/03/30 view数:47,160
体調不良を心配する母

ウイルス性胃腸炎は子どももなりやすい病気です。

ウイルス性胃腸炎はウイルスが胃や腸で増殖して炎症をおこす病気です。

「おなかの風邪」や「吐き下し」などさまざまな呼び方があります。

ウイルス性胃腸炎はウイルスが胃や腸で増殖して炎症をおこす病気です。

なんらかの病原体によっておこる胃腸炎を感染性胃腸炎といいます。

ウイルスはその大部分の原因を占めていて、「おなかの風邪」や「吐き下し」などさまざまな呼び方があります。

発症すると実際に下痢や嘔吐(おうと)などの症状があらわれます。

ウイルス性胃腸炎は子どももなりやすい病気です。ここでは対処や予防の基本について解説していきます。

目次
  1. 原因で多いのはロタウイルス
  2. ウイルス性胃腸炎では下痢止めは飲まない
  3. 登校が可能かはウイルス次第
  4. 予防は手洗いを中心に~場合によっては病院へ

原因で多いのはロタウイルス

大人が胃腸炎をおこす原因ウイルスは、子どもにも感染すると胃腸炎をおこします。

つまり子どもは、例えば大人の胃腸炎の原因によくなるノロウイルスにも感染します。

そうしたウイルスのなかで、子どもがおこす胃腸炎の原因になりやすいのはロタウイルスです。

ロタウイルスによる胃腸炎は多くの場合、突然、嘔吐(おうと)して、発熱します。続いて、水のような下痢があらわれます。70~80%程度の方はその期間も発熱を伴います。

ロタウイルスは感染力が強く、繰り返し何度もかかります。抗体ができてくると症状はあまりあらわれなくなります。

そのため大人になると症状が弱かったり、あらわれなくなったりします。

ありふれた感染性のウイルスといえますが、子どもの場合は、最初のころは激しく症状があらわれることもあるため、状態によっては生命にかかわることもあります。

5歳までの入院して治療が必要になった患者さんの40~50%はロタウイルスが原因になっています。

ロタウイルスにはウイルスに効果的な抗ウイルス薬もないため、特別な治療法は今のところありません。

ほとんどの場合は水分と栄養の補給に気を配ることで大事にいたることは多くはありません。

しかし、なかには脱水症によりけいれんをおこしたり、腎臓や肝臓に異常をおこしたりする合併症を伴うことがあります。

合併症が出現した場合は入院が必要となることがあるため、早急に医療機関を受診してください。

胃腸炎をおこすそのほかのウイルスでは、ロタウイルスほどではありませんがRSウイルスもよく確認されます。

RSウイルスは風邪の原因になっていることも多いウイルスです。

ロタウイルスには予防接種がある

ロタウイルスによって重症化しないことを目的にワクチンが開発されています。

このワクチンは2020年の秋から公費の負担でおこなう定期接種になる予定です。生後6週目から使用可能ですが生後2カ月ごろに使用するのが一般的です。

現在、日本で使用されているワクチンには1価と5価の2種類あり、2回接種のものと3回接種のものがあります。

どちらもウイルスを弱毒化している生ワクチンで注射ではなく内服で使用します。

もしほかのワクチンを接種する場合はこのワクチンの接種から4週間以上期間を空けなければいけません。

ウイルス性胃腸炎では下痢止めは飲まない

ウイルス性胃腸炎であれば、自己判断での下痢止め薬の使用はやめましょう。この場合の下痢はウイルスを排せつしようとしています。

それを下痢止め薬で止めると体内にウイルスが残ることになります。その結果、回復に通常より時間がかかる可能性があります。

ただし、「下痢止め薬はよくない」とかたくなに飲まない人がいますが、すべての場合で、下痢止め薬の使用が悪いということではありません。病気の内容によっては必要なこともあります。

また、1週間以上過ぎていつまでも続く下痢は、感染による胃腸炎ではなく、ほかの病気によるものかもしれません。

重い病気の可能性もあるので早めに医療機関を受診しましょう。

食事は消化のよいものを

ウイルス性胃腸炎で下痢や嘔吐(おうと)を繰り返していると、十分な栄養が取れず、体内の水分もどんどん失われていきます。

そのため、無理のない範囲でこまめに水分を補給するようにしましょう。

また、食べ物も野菜などをよく加熱して消化のよいものにします。胃腸はウイルス性胃腸炎によって疲労しています。

そのため、例えば脂分の強い食事など、胃腸に負担のある食事は避けることが推奨されます。

また「どうせ出てしまうから」と食事をしないと回復に必要なエネルギーが取れなくなります。

無理に食べる必要はありませんが、可能であれば食事はしたほうがよいでしょう。

登校が可能かはウイルス次第

感染症について、法律で学校や保育園、幼稚園の出席について定められています。第1種~第3種までに指定されている感染症であれば出席停止という扱いになります。

ここに含まれているのはインフルエンザおたふくかぜ麻疹などです。O157などの大腸菌への感染でおこる腸管出血性大腸菌感染症もここに含まれています。

しかし、感染性胃腸炎はこのなかに含まれていません。そのため、「登校の目安」に従い学校を休むことになります。それによると回復後は登校したり、登園することは可能です。

ただし、回復後もウイルスが排出されるので、排便後の始末や手洗いをしっかりおこなうことが重要です。

予防は手洗いを中心に~場合によっては病院へ

ウイルス性胃腸炎はウイルスが含まれたものをふれて、その手で何気なく口にふれるなどで感染します。

排せつ物の処理をした場合に、手洗いをしていなかったり、十分ではなかったりしただけでも感染する可能性はあります。

そのため、しっかり石けんを使用して洗い、手洗い後はしっかりとタオルで水分を拭き取りましょう。また、タオルは個人用にするとよいでしょう。

ほかにも調理用具をしっかりと消毒することも大事です。また子どもの食べるものはしっかりと加熱したものを食べさせるようにしましょう。

ただし、いくら予防に努めていても、子どもの動きを制限することは簡単ではありません。

そのため、ウイルス性胃腸炎をおこす可能性をなくすことは難しいことです。また、必ずしも医療機関の受診が必要になるほど重症になるものでもありません。

すぐに治せる治療法もありませんので、軽い症状であれば安静にしていることで数日のうちに回復するものがほとんどです。

それでも、点滴などで水分や栄養を補給しなければいけないような危険な場合があることも覚えておきましょう。

子どもの場合は自分の症状をしっかり伝えることができないことも多くあります。そのため、周りの大人は、子どもの様子に十分に注意する必要があります。

例えば、ぐったりした状態になっているような場合にはすぐに小児科を受診してください。

執筆・監修ドクター

加賀 康宏
加賀 康宏 医師 霞ケ関診療所 院長 担当科目 内科/消化器内科/胃腸内科/循環器内科/呼吸器内科/アレルギー科

経歴2010年 昭和大学医学部卒業
2010年 昭和大学横浜市北部病院初期研修医
2012年 昭和大学横浜市北部病院総合内科
2014年 帰陽会丹羽病院
2015年 昭和大学横浜市北部病院総合内科助教
2017年 霞ヶ関診療所

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