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嘔吐恐怖症って?原因や症状をチェック!病院で受ける治療を解説

更新日:2022/07/27 公開日:2020/12/16 view数:43,692

【医師監修】

嘔吐恐怖症とは、自分や他人が吐くことに対して恐怖感を覚える心の病で、限局性恐怖症の一つです。

限局性恐怖症には、ほかにも、高所恐怖症、閉所恐怖症、飛行機恐怖症、先端恐怖症などがあります。

この記事では、恐怖感から日常生活に支障が出てしまうつらい嘔吐恐怖症の原因や症状、治療法について解説しています。

目次
  1. 嘔吐恐怖症って?原因や症状をチェック!
  2. 嘔吐恐怖症を治療するために
  3. まとめ

嘔吐恐怖症って?原因や症状をチェック!

吐くのが怖い女性

1.嘔吐恐怖症って?

「乗り物に乗っていて自分が吐いたらどうしよう…」「人混みで人が吐くのを見ることがイヤ!」など、自分だけではなく他人が吐いているのを見ることもできない症状です。

公共の乗り物に乗れない、家族が嘔吐したときに世話ができないなど、生活に支障をきたします。

嘔吐恐怖症の症状をチェック

個人差はありますが、吐くことが怖いと思うならば嘔吐恐怖症かもしれません。

どのような症状があるのかチェックしていきましょう。

・乗り物に乗ることができない
・学校や会社に行くことが怖い
・自分が吐いてしまったらどうしようと考えると息苦しくなる
・ほかの人が吐いている姿を見ることができない
・ほかの人が吐いていると逃げ出したくなる・パニックになる
・冷や汗が出て我を失う
・ほかの人と食事にでかけることができない
・家に引きこもっている

一つでも当てはまっていれば嘔吐恐怖症の可能性がありますが、嘔吐恐怖症であるかどうかはこれだけでは判断できません。気になる方は病院で詳しく診てもらいましょう。

嘔吐恐怖症の原因は?

真面目に思い悩む女性

自分が吐いたことで人に迷惑をかけた体験

「乗り物に酔って吐いてしまった」「体調が悪くて吐いてしまった」「食べすぎて吐いてしまった」など、自分が過去に吐いてしまったことで人に迷惑をかけてしまった体験が恐怖心に変わっていきます。

これを繰り返すと嘔吐恐怖症になる可能性が高くなります。

吐いて苦しんでいる人を見た

「クラスのお友達がバスに乗っていて吐いてしまったのを見た」「嘔吐物のにおいが我慢できなかった」などの体験が心に強く残ってしまうことが原因で恐怖心となってしまいます。

どんな人がかかりやすい?

嘔吐したことがある、嘔吐して苦しんでいるのを見たという体験がある人が皆、この病気になるわけではありません。

何に対してもまじめに対処する人や人に迷惑をかけないように、また吐いてはいけないと強く思い過ぎている人、必要以上に心配してしまう人がこの病にかかりやすいタイプです。

また、嘔吐恐怖症にかかりやすいかそうでないかは性格にもよりますし、個人差もあります。

嘔吐恐怖症を治療するために

深呼吸する女性

1.自分でできる対策

吐きそうなとき

吐きそうになったときや吐いてしまったときは「誰にでも起こること」「おかしいことや怖いことではない」と強く自分に言い聞かせましょう。

吐いている人を見たとき

吐いている人でもその後は元気にしていることがほとんどです。

この場合も「吐いてしまっても大丈夫!」と強い気持ちを持ちましょう。

深呼吸する

吐きそうなときや吐いている人を見てしまったときには気持ちを落ち着かせるために、ゆっくりと深呼吸しましょう。

あせらず、考え過ぎないようにすることが大切です。

2.病院は精神科?心療内科?

精神科はおもに心に原因があって心に症状があらわれるときに行きます。

また、心療内科はおもに心に原因があって身体に症状があらわれるときに行きます。

嘔吐恐怖症の場合はどちらを受診しても大丈夫です。

3.病院で受ける治療

カウンセリングを受ける女性

問診

まずは問診で「どのような症状がいつごろから始まったのか?」「どういうときに症状が起こるのか?」などを医師と話します。

認知療法

「吐くことが怖い」と思うことはおかしなことではない、と思えるように考え方を持っていくのが、『認知療法』です。

不安に対処するためのさまざまな方法を行う心理学的治療法で、薬物療法と同じくらいの役割が期待できるとして最近注目されています。

たとえば、嘔吐恐怖症治療用のソフトを用いて不安場面(嘔吐に関連する場面)に段階的に直面する練習を行ったり、考え方を柔軟にするような練習をします。

パニック発作に対する認知モデルという仮説に基づいており、パニック障害だけでなく、うつやその他の精神障害にも幅広く適応されている治療法です。

行動療法

自分や他人が吐いている状態に慣れていく、など行動で克服するのが『行動療法』です。

恐怖感を引き起こす状況に実際直面したり、擬似状態を誘発することで、不安や恐怖感に徐々に慣れてもらう治療法です。

カウンセリング

医師や心理士のカウンセリングを受ける治療で、症状をすぐに克服できるものではありませんが少しずつ改善されていきます。

カウンセリングの期間や回数は、その人の症状によってちがってきます。

内服薬

場合によっては精神安定剤が処方されることもあります。

不安を感じたときに気分を落ち着ける作用があり、治療を助けてれるものです。

処方薬をもらう


まとめ

嘔吐は誰にでも起こることです。

病気の症状の場合もありますが、なんでもないこともあります。

体調が悪いときに吐いてしまうと、その後は気分が楽になることがほとんどです。
気にし過ぎず、自分の気持ちを強く持つことが大切です。

症状がつらい、日常生活に支障が出るなどの場合には精神科心療内科で自分に合った治療を受けましょう。

執筆・監修ドクター

岩瀬 利郎
岩瀬 利郎 医師 医療法人弘心会 武蔵の森病院 教授 担当科目 心療内科/精神科

経歴1986年 浜松医科大学 ・同大学院修了 博士(医学)卒業
    埼玉医科大学精神医学教室,
2003年 石心会狭山病院(現埼玉石心会病院)精神科部長,
2007年 医療法人弘心会 武蔵の森病院副院長
2011年 医療法人弘心会 武蔵の森病院 院長
2019年 日本医療科学大学兼任教授

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