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突然声が出ない…失声症の症状と原因は?失語症・緘黙症とどう違う?

更新日: 公開日:
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目次
  1. 失声症とは?症状や原因について
  2. 失声症と間違いやすい病気。失語症とはどう違う?
  3. 失声症の病院への受診
  4. まとめ

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『失声症』は、文字通り声が出せなくなる症状で、『解離性(かいりせい 転換性とも呼ぶ)障害』という精神疾患の一つの症状です。

大声を出しすぎて喉を痛めたり、風邪で喉が腫れたりすると声が出にくくなりますが、そのような喉の炎症とは異なります。

では、なぜ声が出なくなるのでしょうか。実は失声症の原因は、喉ではありません。この記事では、失声症の症状や原因、治療法についてお伝えします。

失声症とは?症状や原因について

まずは、失声症とはどんな病気か、あらわれる症状や発症するしくみについて解説します。

1.失声症ってどんな症状?

突然声が出なくなる

声が出ない

失声症とは、咽頭や声帯など、声を出す器官に異常が見られないのに、突然まったく声が出なくなったり、出たとしてもしゃがれたりかすれたりしてしまう症状のことをいいます。脳の言語を司る部位に異常は見られないため、聞いた言葉は理解できます。

2.失声症の原因

失声症になる原因や、発症のメカニズムについて解説します。

精神的ストレスや心的外傷がきっかけにも

解離

失声症を引き起こす『解離性(転換性)障害』とは、思考や感情などがまとまらず、一時的に記憶や意識、知覚が解離してしまい、自分が自分であるという感覚が失われてしまう状態のことです。

ある出来事の記憶を忘れる、といった『精神症状』としてあらわれたり(解離)、体が硬く動かしにくい、言葉を出しづらいといった、『身体症状』としてあらわれたり(転換)して、日常生活に支障をきたす病気です。

原因としては、精神的ストレスや心的外傷が大きく関係していると考えられています。

失声症になるメカニズム

失声症を発症するメカニズムの図

失声症の場合、喉や声帯に異常が見られることはなく、原因は喉を動かす筋肉にあるのではないかと考えられています。

声を出すためには、喉を動かす筋肉を使う必要がありますが、それには少数の『随意神経系』と、多くの『自律神経系』の中の、『迷走神経』という部分が関わっています。

自律神経系は大きく分けて緊張したときに働く『交感神経』とリラックスしたときに働く『副交感神経』の二つに分けられ、迷走神経の多くは副交感神経になります。

声を出すには、随意神経系と自律神経系が協調して働かなくてはいけません。しかし、強いストレスを受けると交感神経が強く働きすぎることにより、随意神経系や副交感神経と連携する働きが弱くなってしまいます。

そのため、喉の筋肉がうまく動かなくなり声が出なくなると考えられているのです。

3.失声症にかかりやすい人とは?

女性の方が多い

手をつなぐ

解離性(転換性)障害は、男性よりも女性の方が2-3倍かかりやすい傾向にあります。

思春期や更年期など、ホルモンバランスの影響から心身両面において不安定な時期に、特にかかりやすくなります。性格の傾向としては、周囲への依存度が高いこと、自己顕示欲が強いなどの傾向を指摘するデータもあります。

失声症と間違いやすい病気。失語症とはどう違う?

1.失語症

脳

失声症以外に、声が出せなくなる病気に「失語症」があります。

主に脳出血や、脳梗塞などで大脳の中枢機能に障害が出ることで起こります。失語症は脳の領域のどの分野に障害が出ているかにより、以下の2通りに分けられます。

ブローカ(運動性言語野)失語

聞いた言葉を理解できる失語のことです。

ウェルニッケ(感覚性言語野)失語

聞いた言葉を理解することができません。読み書きができないタイプもあります。

4.痙攣性発声障害

痙攣性発声障害は、ジストニアという神経の異常により、声帯の筋肉が閉まることで起こると考えられています。

失声症と同じように声が出にくくなりますが、失声症と違うのは、声の出にくさと同時に息苦しさや声の震えがあらわれる点です。

5.選択性緘黙症(かんもくしょう)

選択性緘黙症は、児童・思春期に発症する病気です。

失声症と同じく、心因的なことが原因で起こりますが、緘黙症の場合は、そのほとんどが特定の人や状況のみで声が出なくなる(黙り込んでしまう)ことです。失声症は人や状況とは関係ありません。

失声症の病院への受診

1.何科を受診するべきか

まずは耳鼻いんこう科へ

声が出なくなった場合、まず耳鼻いんこう科で声を出す器官に異常がないかどうか検査をしましょう。耳鼻いんこう科で異常がないようであれば、心療内科または精神科を受診します。

心療内科・精神科での診察の流れ

カウンセリング

詳しい診察の後、心理テストをしてストレスやショックの原因を探ることもあります。声を出せない場合は、診察や心理療法は筆談で行うこともあります。失声症の原因で何か思いあたることがあれば、メモを書いて持っていくとスムーズに進みます。

2.失声症の治療

失声症の治療には、心理療法、薬物療法、発声練習を患者さんの状態により併用しながら進めていきます。

原因となるストレスや、患者の状態にもよりますが、症状は数日から1週間程度で良くなる場合が多いです。

心理療法

患者さんの不安を取り除く心理療法には、「箱庭療法」という方法が用いられることがあります。

これは、心理カウンセラーが見守る中、箱の中に自由におもちゃを入れていく方法で、主に子供に用いられる手法ですが、声を出すことができない失声症においても用いられます。

薬物療法

主に抗不安薬・SSRIなどを用います。また、失声症が原因でうつや不眠などの症状が出た場合は、その治療も併せて行います。

発声練習

まず、咳払いや裏声など、喉を動かすことから練習します。慣れてきたら徐々に声を出す練習をします。

3.普段の生活で気をつけること

ストレスをためない

失声症の原因はストレスや心的外傷がほとんどなので、予防法としては、ストレスをためないことが大切です。

規則正しい生活を心がけ、睡眠をしっかりとりましょう。ストレスを感じたときに専門家に助言を求めるのもおすすめです。

ビタミンB群やC、良好なタンパク質はストレス耐性を上げる

ストレス耐性

ストレスが強くなるとビタミンB群やビタミンC、タンパク質が多く消費されるといわれています。

豚肉やレバーに含まれるビタミンB群、かんきつ類やブロッコリー、ピーマンに豊富なビタミンC、肉や魚などに含まれる良好なタンパク質を意識してとるようにしましょう。

深呼吸でリラックス

深呼吸

簡単に取り入れやすい方法としては深呼吸があります。ゆっくりと深呼吸をするだけで気持ちを落ち着ける手助けになります。

まとめ

解離性(転換性)障害の一つである失声症ですが、症状が出たら、声が出ない原因がどこにあるかを明らかにし、早めに病院を受診し適した治療を受けることが必要です。

失声症では多くの人が1週間程度の治療で症状が治まるのですが、声が出すことにとらわれすぎるとそれがストレスとなり、治療が長引いてしまうこともあります。治療は焦らず、ゆっくりと行いましょう。

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