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新型コロナウイルスでパニック障害に…悪化や再発の可能性も?

更新日: 公開日:
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やまもと はるよし先生

【執筆・監修ドクター】

横浜労災病院 山本 晴義 先生

目次
  1. そもそもパニック障害とは?
  2. パニック障害を発症する原因は「不安」も関係?
  3. 病院に行くべき?セルフチェックリスト
  4. パニック障害の治療は?
  5. パニック障害をこれ以上発症・悪化・再発させないために
  6. 「勤労者心のメール相談」の利用

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新型コロナウイルスが猛威を振るう中、「自分や周りの人が感染するのではないか」といった不安から、心の不調を訴える人が増えています。

新型コロナウイルスが流行したあとから、外出をすると、動悸やめまい、息苦しさといった症状がでるようになっていませんか?また、そうした症状がおこることへの恐怖から、買い物や通勤、通学といった外出すら避けるようになっていませんか?

その場合は、もしかしたら「パニック障害」かもしれません。

今回は、新型コロナウイルスの不安から、パニック障害を発症した・悪化させてしまった場合の対処法や、予防策について考えていきます。

そもそもパニック障害とは?

パニック発作、予期不安、広場恐怖に分けられる

パニック障害は、数分間の発作が繰り返しおこります。自律神経失調症など、似たような症状がおこる疾患もありますが、パニック障害の場合は理由もなく突然おこることが特徴です。

パニック障害とされる条件は以下の3つになります。

パニック発作

動悸やめまい、発汗、息苦しさ、などの症状が急におこります。あまりの苦しさから「死んでしまうのではないか」と考えることもあります。これを「パニック発作」と呼びます。
こうしたパニック発作は特にきっかけもなくおこります。中にはリラックスしているときや、眠っているときにおこることもあります。

予期不安

繰り返しパニック発作がおきてしまうことで、発作がないときにも、また再発するかもしれないといった不安が消えなくなっていきます。そのため、仕事をやめざるを得なくなったり、外出を控えたりすることもあります。

広場恐怖

特定の場所に行くと発作がおきそうな気がすると考え、苦手な場所に行くのを控えるようになります。特に、美容室や電車の中など、「パニック発作がおきても逃げられない」「恥をかくのではないか」といった思いが強くなり、避けるようになってしまいます。

パニック障害を発症する原因は「不安」も関係?

パニック障害の原因は、基本的に「脳内物質の異常分泌」だと考えられています。その脳内物質の異常分泌を引きおこす原因のひとつとして、「不安」があるとされています。

人は不安や恐怖を感じると脳内物質が分泌され、不安や恐怖を回避する行動を取るようになります。その際、脳内物質が過剰分泌されることで、動悸やめまいといったパニック発作がおこるといわれています。

新型コロナウイルスが蔓延している現在、「治療法が確立していないこと」「他人に知らないうちにうつしてしまう可能性があること」など、不安になる点がたくさんあります。こうしたことから、パニック障害などを引きおこす人が多いのではないかと考えられます。

病院に行くべき?セルフチェックリスト

新型コロナウイルスによる不安から、今まで特に症状はなかったのに急にパニック発作がでるようになった人や、以前パニック障害を克服したが再発してしまった、また今治療中で悪化してしまった人もいるでしょう。

以下の項目に当てはまり、かつ日常生活に支障がある人は、受診を検討しましょう。

□ 何のきっかけもなく、激しい恐怖や不快感が高まり、動悸や息苦しさ、胸の苦しさ、めまいなどがおこる

□ 上記の発作がくりかえしおこる

□ 発作がおこると、抑えられない、どうにかなってしまうのでないかと感じる

□ 発作がおこったら対処ができなそうな場所(電車や人混みなど)を避けがちだ

※このチェックシートは、医師の診察に代わるものではありません。セルフチェックの結果が問題なさそうな場合でも、少しでも不安を感じたり気になることがあれば、必ず医療機関にご相談ください。

パニック障害の治療は?

少し不安な気持ちだ、といった程度であれば、正常の範囲内のため特に治療の必要はありません。しかし、過度な不安によって、パニック発作や過呼吸、めまい、動悸といった症状がでている場合には、専門的な治療が必要です。

パニック障害の治療は、心療内科や精神科でおこないます。基本的には、薬物療法と心理療法を組み合わせて行われます。

パニック障害の治療で使用する薬には、不安な気持ちを軽減させる「抗不安薬」や、SSRIなどのいわゆる「抗うつ薬」などがあります。

パニック発作を完全になくすことが理想ですが、パニック障害は再発しやすい病気のため、症状に改善が見られても半年から1年程度は薬を飲む必要があります。

服薬によってパニック発作がなくなっても、「予期不安」や「広場恐怖」が残ることもあります。そのため、認知行動療法などの心理療法もあわせて行います。

この際、「症状が改善した」と感じても、自己判断で心理療法をやめないようにしましょう。薬物療法と同様、悪化や再発の可能性があります。

治療方針や治療内容は医師と相談しながら決めていきましょう。

新型コロナウイルスによる不安から、病院に行くこと自体に不安を感じている方もいると思います。その場合、医院によっては遠隔診療をおこなっているケースもあるため、問い合わせをしてみるのもよいでしょう。

パニック障害をこれ以上発症・悪化・再発させないために

新型コロナウイルスとの戦いは長期にわたると予測されています。

感染するのではないかという不安を抱いたり、心配をすることは当たり前のことです。しかし、不安や心配が過度になると、人の多い場所を避ける、強いストレスを感じるといった変化がでてきます。

家族や友人など、周囲の人に抱えている不安感を話し合ってみることでそれらを軽減することもできます。またラジオ体操レなど、少し体を動かすことで心をリフレッシュすることもできるでしょう。

新型コロナウイルスの恐怖や不安から、パニック障害だけでなくうつ病や強迫性障害になった方や、症状が悪化してしまった方も多くいます。一人で抱えて不安を大きくするより、カウンセラーや病院など相談できる環境をつくるようにしましょう。

「勤労者心のメール相談」の利用

横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長の山本晴義医師(心療内科医)が自ら回答する「勤労者心のメール相談」という事業があります。

仕事上のストレスによる、身体的・精神的問題などに関する相談を、年中無休の24時間、無料で受け付けていて、24時間以内に返信があります。積極的に利用しましょう。

メールアドレス:mental-tel@yokohamah.johas.go.jp

 

厚生労働省でも、新型コロナウイルスによって、仕事や生活にストレスや不安を感じている方むけにサイトを立ち上げています。

さまざまな専門家からのアドバイスや、新型コロナウイルス関連の情報、相談窓口などが紹介されていますので、受診前にぜひ参考にしてみてください。

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