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睡眠障害

目次
  1. 概要
  2. 症状
  3. 原因
  4. 検査内容と主な診療科目
  5. 治療方法と治療期間
  6. 治療の展望と予後
  7. 発症しやすい年代と性差
医師

【執筆ドクター】

 板東 浩 先生

概要

睡眠障害とは?

睡眠障害は不眠症や過眠症など、意識の覚醒と睡眠リズムの異常などでおこる病気の総称です。
日中眠くなったり、夜眠れなくなったりと、タイプはさまざまです。
主な改善方法は睡眠時間を確保すること、覚醒リズムを整えること、睡眠の質を上げることなどが挙げられます。

しかし、中には原因になる疾患が隠されていることもあります。主に神経内科や呼吸器内科、精神科で相談できます。

症状

睡眠障害にはさまざまなタイプがあります。
大きく分類した5つのタイプについて説明します。

入眠障害

眠りにつこうと布団にはいってもなかなか寝付けない、寝付けないことでさらに眠れないのではないかと不安になり、焦ってさらに眠れなくなる、こうしたことが繰り返されます。

「寝室に入る」「歯を磨く」「消灯」など睡眠に関連した行動によって、入眠しづらくなるきっかけがおこることがあります。
ソファでテレビをみたり、読書をしている時に簡単に入眠できることがあるのに対して、夜、眠りたいと患者さんが強く意識することが睡眠を妨げることにつながってしまいます。

熟睡障害

規則正しい生活で、睡眠時間を十分にとっても眠った感じがせず、熟睡感がありません。
そのため、日中は集中力がなくなり、ボーッとします。
睡眠自体の質が悪く、十分に睡眠がとれないタイプの睡眠障害です。

中途覚醒

夜中に目が醒めて、その後はもう眠れず、布団の中で悶々としているうちに朝になってしまいます。
寝た気がせず、結果的に睡眠時間を十分にとれないタイプです。
うつ病や睡眠時無呼吸症候群でおこることがあります。

早朝覚醒

朝の目覚めが早すぎるタイプです。起床予定よりもかなり早い時間に目覚めてしまいます。
継続しておこることで思うように睡眠時間をとれなくなります。
うつ病の症状としておこることがあります。

過眠症

日中にものすごく強い眠気を感じたり、実際に眠ってしまう症状です。
こうした症状が一か月以上持続して繰り返しおこると過眠症と診断されます。
学業や仕事などの社会活動が妨げられたりすることで、苦痛を感じます。
また、期間が一か月に満たない場合でも、ある期間になるとこうした症状が繰り返しおこる場合も過眠症とされます。

原因

不眠の理由はまず、仕事や家庭生活でのストレスや心配事、「今夜も眠れないのではないか」「8時間眠らなくては」と、眠れないことや眠ること自体がプレッシャーとなってしまうなど心理的なものが挙げられます。

次に考えられるのが、24時間制社会によって生活の時間感覚を失ってしまっていることです。夜昼交代制のシフト勤務や時差勤務、夜遅くまで起きていることで、生活のリズムが乱れます。
人間の体には、日が昇って明るくなると目覚め、暗くなると眠るという体内時計が備わっていますが、生活リズムが乱れると体がそのリズムに順応できなくなり、体内時計に狂いが生じて不眠になってしまいます。

また、寝室の騒音や照明、温度や湿度、寝具などの環境的なことが原因で安眠できないと考えられます。
そのほかの原因として、コーヒーなどカフェイン入りの飲み物やアルコール、タバコ(ニコチンには覚醒作用があります)などの摂りすぎ、寝る前に長時間テレビゲームなどをして脳が興奮してしまうこと、気管支喘息、皮膚のかゆみなどの病気で睡眠を妨げられること、うつ病や神経症などの精神疾患によるもの、などが挙げられます。
特に早朝覚醒の場合、年をとるにつれて眠りが浅くなることや、うつ病などの精神疾患が関係する場合もあります。

それから、運動不足も理由として考えられます。休日に家でゆったりくつろいだつもりなのに、月曜日の朝がつらいということがあります。こうしたことは、肉体的疲労がないために睡眠の質が落ちているという可能性が考えられます。

検査内容と主な診療科目

睡眠障害の検査は多岐にわたります。睡眠ポリグラフ検査、CPAP圧設定検査、MSLT(睡眠時反復検査)、MWT(覚醒維持検査)、SIT(下肢不動化検査)、末梢神経伝導速度検査、肺機能検査、鼻腔通気度検査、脳波検査などです。睡眠時におこなう検査も多いため、医療機関へ宿泊しての検査もあります。

睡眠障害は神経内科や呼吸器内科、精神科などさまざまな疾患がからみます。睡眠を専門に扱う医療機関もあります。

治療方法と治療期間

睡眠には疲労を回復し、ストレスを解消する働きがあります。また、睡眠不足や睡眠障害などの睡眠の問題が事故につながることから、快適な睡眠を確保することは、生き生きとした健康な生活や事故の防止につながるものと考えられています。
まずは良い睡眠をとるために、行動療法として下記の点についてできることから取り組みます。

■入浴は効果的です。
■入浴直後は入眠しにくいので、火照りをしずめてから眠ります。
■夜間の運動は避けます。
■夜遅くの食事は控えます。
■日中になるべく運動することを心がけ、昼夜のメリハリをつけます。
■休日だからと寝坊せず、起床時間をある程度一定にします。
■寝室、寝具を始め、眠りやすい環境を作るよう心がけます。
■睡眠時間の長さにこだわらないようにします。
■目覚めてしまったら起床してしまい、早朝散歩や軽い体操を始めます。

質の良い睡眠をとるための4箇条

睡眠障害であるなしに関わらず、健康で快適な生活を送るには、質の高い睡眠は欠かせません。

睡眠時間は人それぞれ

「8時間は寝なくてはならない」と言われることもありますが、適正な睡眠時間は人それぞれ異なります。大切なのは時間ではなく、その睡眠の質です。

たくさん寝ようと意気込む必要はありません。また、老化で睡眠時間が短くなるのは普通のことです。あまり時間にこだわる必要はありません。

快眠をつくる

入眠しやすくするために夕食は控えめにしましょう。また覚醒作用のあるカフェイン摂取は寝付きを悪くしてしまいますので夕食後は避けましょう。

寝具も、自分が心地よいと感じるものを選びます。眠る空間作りも大切です。照明、音、匂いなど、不快に感じるものは改善した方が睡眠の質は向上します。

リラックスして、無理に寝ようとしない

「寝よう!」と意気込むのは逆効果。自然な眠気を誘うために、読書、ストレッチ、音楽や香りを楽しむなどしてリラックスします。

朝日を浴びる

毎日同じ時刻に起床します。早起きは早寝に通じます。休日に遅くまで寝床で過ごすと翌日の朝がつらくなるので、起床時間はいつも同じにし、朝日を浴びて体内時計をリセットしましょう。

光療法

適切な時間に明るい光をあてる治療法です。生体時計を正常な状態にリセットすることができます。

睡眠補助剤(催眠薬)

睡眠障害が日常生活の妨げとなっていて、健康であるという意識がもてない場合は、睡眠補助薬を1週間以内の期間で間欠的に服用します。

ほとんどの睡眠補助薬は処方せんが必要となります。処方せんなしに購入できる市販薬には、抗ヒスタミン薬のジフェンヒドラミンが含まれています。
これらの薬には副作用があります。睡眠補助剤は安易に服用せず、医師の診断にしたがいましょう。

その他、情緒的な原因については、うつ病である可能性もあり、その場合はうつ病の治療をすることで睡眠障害も軽減することがあります。リフレッシュできるよう、趣味に没頭したり、体を動かしたりするよう心がけましょう。

睡眠障害は誰にでもおこる可能性があります。一人で悩まず、医師に相談することや、睡眠の質を向上することなど、できることから取り組むことが望まれます。

治療の展望と予後

原因などにもよるため、治療後の経過などについては一概にいえません。
しかし、睡眠障害は他の疾患への罹患リスクを高めます。

発症しやすい年代と性差

睡眠障害の種類によっても大きく異なりますが、日本の一般成人を対象とした調査ではいわゆる「不眠」で悩んだことのある人が全体の1/5を占めています。

男女比については、睡眠障害の種類それぞれでの調査は確認できませんが、厚生労働省の調査では「睡眠の質に満足していない」と回答した成人男性は30代で約37.7%、20代、40代の女性が約43%という数字が出ています。
やや女性に多いものの、およそ男女とも4割の成人がなんらかの睡眠障害を経験しています。

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