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ぜんりつせんがん前立腺がん

更新日:2022/08/10 公開日:2019/04/08 view数:3,266

前立腺がん(ぜんりつせんがん)とは、前立腺にできるがんです。
前立腺は精液を作る臓器で、このがんは男性特有のがんです。
前立腺がんの罹患数は2012年に全世界で年間約110万人、男性がんの14.8%で第2位でした。
年齢とともに発症率はあがります。

前立腺がんの多くは進行が遅いことで知られています。
しかし、早期発見できずに進行すると治療抵抗し、骨やリンパ節に転移することが多いです。
骨に転移すると痛みや麻痺を生じることもあります。

また、頻尿や尿の勢いが弱くなる原因となる前立腺肥大症とは別の病態ですが、症状がある方は一度泌尿器科での診察が推奨されます。

「年齢が原因だ」と自己判断することは危険です。
早期発見ができれば完治の可能性が高くなります。
発症リスクが上昇してくる50歳以上の男性は前立腺がんを発見するためのPSA検査を1年に1回は受けましょう。


目次
  1. 前立腺がんの症状
  2. 前立腺がんの診療科目・検査方法
  3. 前立腺がんの原因
  4. 前立腺がんの予防・治療方法・治療期間
  5. 前立腺がんの治療経過(合併症・後遺症)
  6. 前立腺がんになりやすい年齢や性別

前立腺がんの症状

初期がんの多くの場合、症状はないです。
前立腺がん自体進行は緩やかなことが多いが、がんが進行すると尿道を圧迫し尿が出にくくなることがあります。

さらに進行すると血尿が出る場合もあります。
そういった場合は前立腺からすでに転移していることが多いです。
骨に転移しやすく、骨の痛みで整形外科を受診し前立腺がんの骨転移であったことなどが多くあります。

また、脊椎転移があると、麻痺を起こすこともあります。

前立腺がんの診療科目・検査方法

検査後に前立腺がんを疑われる、あるいは排尿障害などの症状がある場合は泌尿器科を受診する必要があります。
人間ドッグや定期健診などで異常が発見されることも多いです。

前立腺がんの代表的な検査としてPSA検査があります。
PSA検査は採血で前立腺から分泌されるタンパク質を測定し、腫瘍マーカーの有無を調べる検査です。
この数値が全年齢で4.0ng/ml以上の場合、前立腺がんの疑いがあるとされています。
年齢によりこの基準値は変化します。

また、直腸から医師が指を入れて前立腺の状態を触って確認する直腸指診を行う場合があります。
超音波(エコー)検査やCT、MRIによる画像診断も行われます。

PSAが高値であれば早期発見のために針で前立腺の組織を採取し検査をします。

前立腺がんの原因

何が原因で発症するのかはっきりとしたものはわかっていません。

前立腺がんの発生因子としては高齢と遺伝が知られています。
家族に前立腺がんの発症者がいた場合、発症リスクが上昇します。
関連する遺伝子もある程度特定されています。

加齢による発症についてのメカニズムは解明されていませんが、ホルモンバランスが崩れることなどが要因として考えられています。

また今までは日本人には少なく、欧米に多かったことから生活環境も原因になっている可能性があります。
調査でハワイに住む日本人にも前立腺がんの発症が高い結果が出ており人種的要因ではなく食習慣などの生活様式に関連しているとも考えられています。

前立腺がんの予防・治療方法・治療期間

前立腺がんが発見されても、PSAの数値、がんの組織の悪性度によっては、監視療法で状態を見守ることもあります。

積極的に治療を施す方法としては手術療法により前立腺を全摘出する方法があります。

他のがん治療と同じくがんに放射線を当ててがん細胞を攻撃する放射線療法も行われます。
放射線治療では、外側から前立腺に照射する外照射法と放射性物質を前立腺近くに埋め込んでがん細胞の増殖を抑える方法があります。
また男性ホルモンの分泌をコントロールする薬物治療を放射線治療と組み合わせて実施することが多いです。
放射線治療での外照射は、1回10分程度で、これを2か月間毎日繰り返し行います。
転移がある場合はホルモン療法を行うことが多いです。

前立腺がんの治療経過(合併症・後遺症)

前立腺がんを発症するのは男性のみです。

50代から増加し、年代の上昇にあわせて罹患者数も上昇します。
2014年の罹患率は人口10万人に対して119.2人です。
男性の部位別がんの中では年々、増加傾向にあるとされています。

前立腺がんになりやすい年齢や性別

監視療法は他の治療法と比較すると、患者さんへの負担が少ないですが、監視療法中の前立腺がんが予想に反して進行してしまうこともあるためよく検討して治療を行う必要があります。

早期のがんであれば、手術と放射線治療は同じくらいの治療効果があります。

手術で完治の可能性はあるが、生殖機能は失われ、尿失禁を起こしやすくなるなどのリスクもともないます。
放射線による治療には副作用があり、定期的な通院が必要になります。
ホルモン治療を行う場合は、外来で飲み薬と腹部に注射をすることが多いです。

術後の5年生存率は97.7%と高く、がんの中では比較的予後が良いと言えます。

執筆・監修ドクター

陶山 俊輔
陶山 俊輔 医師 陶山クリニック 院長 担当科目 泌尿器科

経歴2005年3月  久留米大学病院医学部 卒業
2005年4月  福岡新水巻病院 初期研修
2007年4月  久留米大学病院 泌尿器科 入局
       久留米大学病院 泌尿器科 助教
2008年10月 大牟田市立病院 泌尿器科 医員
2010年4月  久留米第一病院 泌尿器科 医員
2010年10月 久留米第一病院 泌尿器科 医長
2013年4月  久留米大学病院 泌尿器科 助教、教育連絡主任
2015年4月  久留米大学病院 泌尿器科 助教、外来医長
2018年5月  陶山クリニック開院

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