にゅーもしすちすはいえんニューモシスチス肺炎

「発熱」「乾いた咳」「呼吸困難」が主な症状です。

AIDS患者のニューモシスチス肺炎は、数日から数週間かけて徐々に悪化する傾向がみられます。それ以外の場合、肺炎の症状が突然現れます。

胸部X線検査」「胸部CT検査」「血液検査」などを行います。

X線画像では、すりガラス状の影が映ります。
血液検査では、LDH・CRPが上昇し、β-D-グルカンが高い値になります。

症状が出現したら呼吸器内科もしくは内科を受診しましょう。

「ニューモシスチス・イロベチイ」と呼ばれる真菌が原因です。

第一選択薬は「ST合剤」になります。経口投与あるいは静脈投与します。

ST合剤の副作用などで継続できない場合には、第二選択薬は「ペンタミジン」の静注などを使用します。

長期間の治療を要する傾向があります。

ニューモシスチス肺炎の治療は可能です。

予後は、免疫力低下の理由により変わります。

新たに「AIDS（後天性免疫不全症候群）」を発症した人の35.7％が、最初にニューモシスチス肺炎を発症したという報告があります。

仮に「新しくAIDSを発症した患者の3割強」がニューモシスチス肺炎を発症しているなら、（2015年の新規エイズ発症者数を踏まえると）年間150人以上のAIDS患者がニューモシスチス肺炎に罹患している計算になります。

「HIV感染者」「悪性腫瘍患者」「臓器移植患者」「免疫抑制状態の患者」など、免疫力の低下している人が罹患しやすい傾向がみられます。

年齢・性別による傾向は見られません。