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せいきへるぺす性器ヘルペス

更新日:2021/10/21 公開日:2019/02/08 view数:8,739

性器ヘルペスとは?

性器ヘルペスは、男女ともに発症する病気です。性器に痒みや違和感が伴う約1~2ミリの水ぶくれが複数出現します。また、水ぶくれが破れて炎症を起こして、傷がえぐれた状態(潰瘍状態:かいようじょうたい)になることがあります。20~30歳代の男女に多く、女性が1.5倍程度で、発症率が高いとされています。男性は泌尿器科、女性は婦人科を受診します。

目次
  1. 症状
  2. 診療科目・検査
  3. 原因
  4. 治療方法と治療期間
  5. 発症しやすい年代と性差
  6. 編集部脚注

症状

初発、再発の2つのタイプがあり、一般的には初発例では症状が強く、再発例はしばしば再発を繰り返すのが特徴であります。
症状としては、性器に痒みや違和感を伴った直径1~2ミリ程度の複数の水ぶくれが出現し、数日後に水ぶくれが破れて潰瘍状態(かいようじょうたい:粘膜や皮膚の表面が炎症を起こし、できた傷が深くえぐれたような状態)になります。
男性は亀頭部や陰茎体部、女性は陰唇や腟の入り口に病変が出現することが多いです。
初発例では鼠径部(※1)リンパ節(そけいぶりんぱせつ)が腫れ、発熱することもあります。

診療科目・検査

問診では以前に同様の症状があったかどうか、無かった場合には最近新しいセックスパートナーとの性的接触が無かったかどうかを確認します(潜伏期は2~10日間)。
視診では、外陰部に数個から多数の浅い潰瘍や小さな水ぶくれ(水疱)を確認します。
病変部が明らかな場合には、単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)の病原診断(直接病変部から採取した検体から抗原検査する)をおこないます。
病変は無いが既存の単純ヘルペス感染が疑われる場合や、病変がかさぶたとなり病原診断ができない場合には血清診断(免疫グロブリン抗体を血液検査にて確認する)をおこないます。

男性は泌尿器科、女性は婦人科を受診します。

原因

性感染症の一種であり、単純ヘルペスウイルス(※5)を排出しているパートナーとの性交渉により感染します。
単純ヘルペスウイルスには1型と2型があり、性器ヘルペスの場合は2型に感染していることが極めて多いです。
性器ヘルペスは、外部から入ったウイルスによる初感染初発と、仙髄神経節(せんずいしんけい)に潜伏しているウイルスの再活性化による再発の2つの発症形式があります。

治療方法と治療期間

自覚症状は治療によって改善しても、ウイルスは体内から完全には消失しないので、将来的に再発する可能性がある病気です。
初発例の患者さんは、抗ウイルス薬のアシクロビル錠やバラシクロビル錠を5~10日間内服、再発例の方は5日間内服します。
軽症例の患者さんはアシクロビル軟膏で改善します。
妊娠中の性器ヘルペスは母子感染のリスクがあるため、帝王切開での分娩が勧められています。
無治療の場合、初発は2~4週間、再発は数日~2週間程度で改善します。
治療をおこなうと治療期間が明らかに短縮します。

発症しやすい年代と性差

2016年に実施された約1000か所の定点調査では年間9174例が報告されています。
対人口では算出できませんが、ここ数年は大きな増減はありません。

◆定点調査とは、「都道府県に指定された医療機関(定点医療機関)だけが、感染症の患者発生数を届け出る形態」の調査です。「流行状況などを知る必要はあるが、発生数のすべてを把握する必要は無い」という場合、一部の医療機関に状況を報告させれば、おおよその状況を把握できます。これが、「感染症法―第14条」で定められた定点把握対象疾患の定点調査です。性器ヘルペスは「4類感染症定点把握疾患」となっています。

わが国の性感染症に占める割合は、男性では淋菌(※2)、クラミジア(※3)、尖圭コンジローマ(※4)に次いで 4位に性器ヘルペスが占めています。
女性ではクラミジアに次いで2位を占めています。

 

編集部脚注

※1 鼠径部(そけいぶ)

鼠径部は、「下腹部と太ももの境界」にあたる部位です。
「太ももの付け根」と表現するのが、わかりやすいでしょう。

※2 淋菌(りんきん)

淋菌は、「ナイセリア属の細菌」です。
淋菌感染症のことを「淋病(りんびょう)」と呼びます。
男性が淋病にかかると「尿道炎」、女性が淋病にかかると「子宮頸管炎(しきゅう-けいかんえん)」になることが多いです。

※3 クラミジア

クラミジアは、「性器クラミジア感染症の原因菌」として知られています。
男性がクラミジアに感染すると「尿道炎→精巣上体炎」、女性が感染すると「子宮頸管炎→骨盤内炎症疾患」を発症します。

※4 尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、「ヒトパピローマウイルスによる性器周辺の感染症」です。

ヒトパピローマウイルスには80種類以上が存在しますが、すべてが尖圭コンジローマに関与しているわけではありません。
尖圭コンジローマの原因ウイルスとしては、主に「HPV6型 / HPV11型」が知られています。

※5 単純ヘルペスウイルス

単純ヘルペスウイルスは、単純疱疹の原因ウイルスとして知られています。
「単純ヘルペスウイルス1型」と「単純ヘルペスウイルス2型」が存在し、一般的に1型は「口唇ヘルペス」、2型は「性器ヘルペス」をひきおこします。


執筆・監修ドクター

古平 喜一郎 <span>医師</span>
古平 喜一郎 医師 こだいら泌尿器科 院長 担当科目 泌尿器科

経歴1997年 昭和大学医学部卒

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