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みかくしょうがい味覚障害

更新日:2022/08/10 公開日:2019/02/10 view数:13,906

味覚障害とは?

味覚障害は、通常の味である「塩味」「甘味」「酸味」「苦味」「うま味」の5つの基本味を感じることができなくなる、味覚器官の異常です。

人間が感じることのできる味覚は5つの基本味で構成されており、それぞれが体内に取り込む栄養素の識別のために大切な役割があります。「塩味」はミネラル、「甘味」は糖質、「うま味」はアミノ酸と生命維持に必要な栄養素を識別し、「酸味」と「苦味」は量により好まれるものではなく、「毒」として危機回避のための役割を担っています。

味覚低下(特定の味または4つの味覚の減退)、異味覚(異常な味がする、常時苦味を感じることや口腔内に違和感を覚える)、味盲(特定の味、苦味を感じない)等、種類は様々であり、生活習慣病を誘発することもあります。また、食欲減退など食事に大きく影響を及ぼします。

目次
  1. 味覚障害の症状
  2. 味覚障害の診療科目・検査方法
  3. 味覚障害の原因
  4. 味覚障害の予防・治療方法・治療期間
  5. 味覚障害の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 味覚障害になりやすい年齢や性別

味覚障害の症状

症状は大きく2つに分かれます。
1つは「量的障害」です。味の感覚が徐々に低下し、味を感じられなくなってしまいます。
進行していくと味覚消失になる危険性もあります。
また、4つの味「塩味」「甘味」「酸味」「苦味」のうち、どれかひとつの味が感じられなくなることもあります。
例として、「砂糖を舐めたのに甘く感じない」「醤油をつけたのにつけた気がしない」などの症状がみられます。

もう1つは「質的障害」です。味そのものを感じることはできても、味の感じ方が異なる状態のことです。
口の中に何も入れていないのに、苦味や酸味を感じる、口の中に違和感を覚えるなどの状態です。
例を挙げると「醤油が苦いと感じる」「レモンがしょっぱいと感じる」など、本来の味とは違う味として感じてしまうといったことがあります。

味覚障害の診療科目・検査方法

味覚は生命維持のために必要な食事に関わる大きな問題であるため、少しでも違和感があれば、早めに受診しましょう。
耳鼻いんこう科、口腔外科でも検査を受けることができます。

検査にはいくつか種類があり、代表的な検査は「電気味覚検査」です。

これは機械で舌に電気を流して計測する方法であり、電気刺激から金属の味がするという特性を利用したものです。

もうひとつ代表的なものが「ろ紙ディスク検査」と言い、ろ紙に4種の味を染み込ませて舌の上に置き、それぞれの味の感じ方を調べる方法です。電気味覚検査と異なり身近なものでできます。「安静時唾液量測定」「ガムテスト」もおこなうことがあります。

安静時とガムを噛んだ時の唾液量を測定、比較することで異常を見つける方法です。

味覚障害の原因

原因は味を感じる過程において異常が起きることによります。
味覚障害の代表的な原因のひとつに、ミネラルである亜鉛の不足が挙げられます。
亜鉛は味を感じる器官である舌表面の味蕾(みらい)が、生まれ変わるために必要な栄養素です。
つまり亜鉛不足による味蕾の減少により、味を感じることができなくなってしまいます。

他にも貧血、消化器疾患、甲状腺疾患、腎疾患などが原因となることもあります。
風邪、舌苔(舌に付着する白いカス)によるもの、うつ病やストレスなどにより味覚障害を発症することもあります。

味覚障害の予防・治療方法・治療期間

治療法は味覚障害の原因によって異なり、栄養素を補ったり、原因物質を排除したりと様々です。具体的な方法の例は原因ごとにわけて以下に記載します。

・貧血:鉄分の投与により亜鉛の充足を図る
・唾液分泌量低下:唾液分泌促進剤の投与により唾液量を増やす
・カンジダ症:抗真菌剤によるうがい等により口腔内を殺菌、清浄化を目指す
・薬剤の副作用によるもの:原因薬剤の服用を中止することで原因となる薬剤の排除をおこなう
・歯周病:歯周病の改善治療により口腔環境を改善する

治療期間はそれぞれ異なりますが、亜鉛の内服する期間は3〜6ヶ月継続が望ましいと言われています。

味覚障害の治療経過(合併症・後遺症)

病気に悩む時間や、症状の自覚から受診までの期間が長くなればなるほど亜鉛服用療法の有効性が低下すると言われています。亜鉛の投与は短い例で1ヶ月間、長い例で4ヶ月の継続投与が必要となり、状態によって様々です。

味覚障害になりやすい年齢や性別

推計24万人超と言われており、症状が出ているが気づいておらず受診していない、治療していない方も合わせるともっと多いと言われています。患者数は2003年時点で約24万5000人(日本口腔・咽喉科学会調べ)、1990年の約13万8600人から倍増しており、年々増加傾向にあります。

また、60歳代に受診のピークがみられることから、高齢者に多く、原因が加齢によるものがあることから性差はみられないとされています。

執筆・監修ドクター

瀬尾 達
瀬尾 達 医師 瀬尾クリニック 理事長 担当科目 耳鼻いんこう科

経歴京都大学医学部大学院修了
2000年 瀬尾クリニック開設 院長、理事長

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