とうにょうびょうせいけとあしどーしす糖尿病性ケトアシドーシス
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糖尿病性ケトアシドーシスの症状
激しい口渇、多飲、多尿、体重減少、全身倦怠感、消化器症状(悪心、嘔吐、腹痛)などのあきらかな脱水症状を起こします。
糖尿病性ケトアシドーシスの診療科目・検査方法
早急に医療機関を受診する必要があります。本来の担当は内分泌内科ですが、取り急ぎ、救急科を受診しましょう。
検査は血液検査(血糖のほか、ナトリウム、カリウム、クロールなどの電解質)、尿中ケトン体、動脈血検査を行います。
糖尿病性ケトアシドーシスの原因
インスリン(※1)注射の中止や減量、インスリン抵抗性の増大、感染、清涼飲料水の多飲などが原因として挙げられます。
糖尿病性ケトアシドーシスの予防・治療方法・治療期間
糖尿病性ケトアシドーシスの治療経過(合併症・後遺症)
生命に関わるため、診断されたらすぐに治療が必要です。
糖尿病性ケトアシドーシスになりやすい年齢や性別
性差はなく、若年者に多い病気です。
編集部脚注
※1 インスリン
インスリンは、「血糖値を下げるためのホルモン」です。
膵臓――ランゲルハンス島のβ細胞でつくられ、食後に上昇した血糖値を低下させる働きを持ちます。
血糖値を上げるホルモンはいくつかの種類が存在しますが、血糖値を下げるホルモンはインスリン1種類だけです。
そのため、インスリンがきちんと機能しなくなると、高血糖を抑えることができません。
その状態が「糖尿病」です。
※2 脳浮腫
脳浮腫は、「脳がむくんだ状態」です。
脳は頭蓋骨の内部に入っています。脳浮腫で脳の体積が増えても、頭蓋内の空間は限られています。
そのため、脳浮腫が顕著になると「脳が頭蓋内で圧迫された状態」になります。
この状態を「頭蓋内圧亢進(とうがい-ないあつ-こうしん)」と呼びます。
頭蓋内圧が過剰になると、脳の一部が大後頭孔(だい-こうとう-こう:頭蓋骨にもともと存在する穴)から飛び出る「脳ヘルニア」を起こす恐れもあります。
脳ヘルニアを発症した場合、予後は厳しくなります。
※3 低カリウム血症
低カリウム血症は、「血液中のカリウム濃度が低下した状態」です。
血中カリウム濃度が「3.5mEq/L未満」に下がった場合、低カリウム血症となります。
ここで、「Eq(イクイバレント:当量)」という単位の意味を解説します。
Eqを理解するためには、前提として「mol(モル:物質量)」という単位を知る必要があります。
1molは、「12gの炭素12の中に含まれる炭素原子の個数」です。
具体的には「6.02×10の23乗個」になります。
もし、「濃度1mol/Lの食塩水」と表現した場合、「水溶液1リットルあたり、【6.02×10の23乗個の原子】相当のNaClが存在する濃度」です。
molが理解できたところで、Eqに関して説明します。
Eqは「水溶液に溶けている物質が持っている電荷の量に関して、molを基準に示した単位」です。
具体例をあげると簡単に理解できます。 たとえば、塩化カルシウム(CaCl2)を水に溶かすと、水の中で「カルシウムイオン(Ca2+)」と「塩化物イオン(Cl-)」にわかれます。
カルシウムイオンは「プラスの電荷×2」、塩化物イオンは「マイナスの電荷×1」を持っています。
このとき、「1molのカルシウムイオン」の当量は「2Eq」です。
カルシウムイオン1つあたりの電荷が2なので、1molあたり2Eqになります。
塩化物イオンは1つあたりの電荷が1なので、「1molの塩化物イオン」の当量は「1Eq」です。
今回、記事内で扱っているカリウムがイオン化すると「プラスの電荷×1(一価の陽イオン)」になります。
ですから、カリウムイオン(K+)は、1molあたり1Eqです。
生体内の電解質濃度は低いので、実際に血中濃度を示すときには「molの1000分の1」あるいは「Eqの1000の1」に相当する単位を用います。
「1000分の1m(メートル)=1mm(ミリ・メートル)」と表すのと同じく、単位に「ミリ」を加えます。「mmol(ミリ・モル)」「mEq(ミリ・イクイバレント)」です。
低カリウム血症の基準値である「3.5mEq/L=3.5mmol/L」になります。3.5mEq/Lは、すなわち「血液1リットルあたり、【6.02×10の20乗×3.5個】に相当するカリウムイオンが存在すること」を意味するのです。
参考・出典サイト
執筆・監修ドクター
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