とうにょうびょうせいはくないしょう糖尿病性白内障
糖尿病性白内障の症状
皮質や水晶体の外側の方に症状が出るので、初期には自覚症状はないことが多いです。
主な症状には、まぶしさを感じやすい、明るい場所では見えにくい、急激な視力の低下、物がかすんで見える、物が二重に見えるなどがあります。
また、暗い場所では瞳孔が開き、そこから光が入り込んでくるため見えやすくなります。
加齢に伴う白内障は年月をかけてゆっくりと進行していくのに対し、糖尿病性白内障は、正常では起こらないはずの糖代謝から悪影響を受けることで進行速度が早く、症状がすぐに悪化することが多いです。
糖尿病性白内障の診療科目・検査方法
糖尿病性白内障の原因
なぜ糖尿病に関連して白内障を発症するのか、詳しくは解明されていません。
血糖値が高い状態が長期間継続していることにより水晶体に蓄積された、糖とたんぱく質が結びつく反応で生成される「終末糖化産物」が原因の1つではないかといわれています。
終末糖化産物の水晶体への蓄積により、浸透圧に変化が起き、水晶体内部の水分量の増加に繋がり、その結果、水晶体が濁りやすくなるのではないかと考えられています。
また、糖の代謝の異常により細胞膜が破壊され、皮質が濁っていくという考え方もあります。
糖尿病性白内障の予防・治療方法・治療期間
点眼薬があるが、それは進行を食い止めるためであり、治すことはできません。
治すことができるのは、濁った水晶体と人工の水晶体を交換する手術のみです。
手術は数十分で終わり、短期間の入院あるいは、手術当日に帰宅できることもあります。
糖尿病性白内障の治療経過(合併症・後遺症)
手術後は、視力の働きが良くなることが期待できます。
しかし、糖尿病性網膜症や糖尿病黄斑浮腫を併発していた場合には、手術後にこれらの進行が早まることがあります。
黄斑浮腫を伴う場合は視力が出づらい場合もあります。
手術前に血糖のコントロールができていなければ、他の合併症、炎症、白内障の再発の頻度が高くなる恐れがあります。
糖尿病性白内障になりやすい年齢や性別
仮性糖尿病性白内障の患者は高齢者が多いです。
一方、真性糖尿病性白内障は、30〜40歳代といった、比較的若いうちに発症することが多いです。
執筆・監修ドクター
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