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ぼうこうえん膀胱炎

更新日:2022/08/10 公開日:2019/10/31 view数:5,221

膀胱は尿を溜める袋状の器官です。この膀胱に細菌が侵入して炎症をおこすのが膀胱炎(ぼうこうえん)です。

膀胱炎にも複数の種類がありますが、原因となる病気がなく、腎臓や尿管などを含む尿路にも異常がない人におこる膀胱炎を急性膀胱炎(単純性膀胱炎)といいます。これは健康な人にも急におこることがあります。

特に、女性に多い病気です。排尿時に尿がしみる、痛いなど、排尿に関する不快感や頻尿などがあれば膀胱炎が疑われます。女性は身体の構造的に、膀胱に細菌が侵入しやすいというリスクがあります。

トイレを我慢したり、ストレスなどによって膀胱の防御機能が低下していたりすることで、炎症が引きおこされる場合もあります。閉経後の膣内の環境変化が原因となったりすることもあります。

男性の場合は、尿道が長いため、膀胱に細菌が侵入しにくく、膀胱炎がおこることは多くありません。男性に膀胱炎の症状がおこった場合は、前立腺炎尿道炎、尿路結石などほかの病気を発症していないか検査する必要があります。

膀胱炎を放置すると、腎盂腎炎などを併発して重症化する危険性もあります。そのため、早めに医療機関を受診することが奨められます。


目次
  1. 膀胱炎の症状
  2. 膀胱炎の診療科目・検査方法
  3. 膀胱炎の原因
  4. 膀胱炎の予防・治療方法・治療期間
  5. 膀胱炎の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 膀胱炎になりやすい年齢や性別

膀胱炎の症状

  • 排尿時、または排尿後に痛む(排尿時痛)
  • トイレに行く回数が増える(頻尿)
  • 排尿後にも尿が残っている感じがする(残尿感)
  • 尿が濁る(混濁)

などがあげられます。

基本的に発熱はないため、高熱が出た場合は腎盂腎炎などに進展している可能性があります。

膀胱炎の診療科目・検査方法

泌尿器科を受診するとよいでしょう。

問診のあと、尿検査がおこなわれます。遠心分離機にかけた尿を顕微鏡で見て原因となる菌や白血球がないかを確かめることで、膀胱炎かどうかを判断します。さらに、菌の種類が何かを調べる検査(尿細菌培養検査)や、どの薬が有効かを調べる検査(薬剤感受性検査)をおこなうこともあります。こうした検査は結果が出るまでに多くの日数を要します。しかし、むやみに薬を使うと、薬が効きにくい菌(耐性菌)があらわれることもあります。時間が掛かっても、こうした検査をしておくことで、より有効な薬を選ぶことができるのです。

膀胱炎の原因

炎症の原因の多くは細菌です。原因となる菌の約80%は消化管内にいるグラム陰性桿菌(いんせいかんきん)と呼ばれる複数の菌です。その約90%が大腸菌です。女性は肛門や膣が尿道口と近い位置にあるため、尿道口から細菌が侵入しやすくなっています。また、膣内で増殖した細菌が尿道口から侵入することがあるため、女性にとって性行為は膀胱炎を誘発する要因の一つとされています。

さらに、女性の尿道は男性と比べて短く、菌が膀胱まで達しやすくなっています。通常であれば、膀胱内に少しの菌が侵入しても排尿などで菌を排出されるので、簡単には感染しません。しかし、無理に排尿を我慢したり、寝不足や疲労などのストレスがあったりすることが引き金となって膀胱の防御機能が低下し、細菌が排出されずに膀胱炎を誘発してしまう場合があります。

閉経前の女性の膣には強い酸性の菌がつねにいて、害のある菌が活性化しないように守っています。しかし、閉経を迎えると、酸性の菌が減少します。こうした膣内の環境の変化が膀胱炎をおこしやすくするとされています。

膀胱炎の予防・治療方法・治療期間

膀胱炎の治療には、原因となっている菌に対して効きめのある薬(抗菌剤)を使います。治療の効果が出れば、薬を飲み始めてから2~3日で症状は軽くなります。しかし、菌が完全に死んだというわけではないので、出された薬は飲み続け、約1週間前後にふたたび検査を受けてください。検査の結果、細菌が完全にいなくなり、白血球が増えることもなくなっていれば、治療は終わりです。最初に飲んだ薬があまり効かなかった場合は、完全に治るまでに長い時間が掛かります。

また、治療中は、

  • 水分を多く摂る(菌を尿で排出しやすくするため)
  • 性交渉後は排尿する(侵入した細菌が膀胱で増えやすいため)
  • 飲酒、刺激物の摂取を控える(炎症を悪化させないため)

といったことを心掛けましょう。

膀胱炎の治療経過(合併症・後遺症)

早い段階で受診し、適切な治療を受ければ、急性単純性膀胱炎(単純性膀胱炎)はほぼ完全に治ります。

放置して、菌が腎臓にまで侵入し、炎症の範囲が広がると、重症化する危険性があるので、注意してください。

膀胱炎になりやすい年齢や性別

10代後半から更年期以降まで、幅広い世代の女性に発症します。特に、20~30代(生殖活動期)に多いという報告があします。女性の患者さんが圧倒的に多い病気です。

執筆・監修ドクター

陶山 俊輔
陶山 俊輔 医師 陶山クリニック 院長 担当科目 泌尿器科

経歴2005年3月  久留米大学病院医学部 卒業
2005年4月  福岡新水巻病院 初期研修
2007年4月  久留米大学病院 泌尿器科 入局
       久留米大学病院 泌尿器科 助教
2008年10月 大牟田市立病院 泌尿器科 医員
2010年4月  久留米第一病院 泌尿器科 医員
2010年10月 久留米第一病院 泌尿器科 医長
2013年4月  久留米大学病院 泌尿器科 助教、教育連絡主任
2015年4月  久留米大学病院 泌尿器科 助教、外来医長
2018年5月  陶山クリニック開院

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