あにさきすしょうアニサキス症
アニサキス症とは?
アニサキス症は魚の内臓やイカなどに寄生するアニサキスという寄生虫によって腹痛や吐き気が伴う病気です。原因は正しく処理されていない食材を食べて、アニサキスが生きたまま胃に入ると、胃や腸の壁を食い破ろうとします。その際に生じる痛みは激しく、吐き気を伴うこともあります。
消化器内科などでアニサキス症と判断されれば、胃カメラなどで確認し、アニサキスと採取することで治療することが可能です。
アニサキス症の症状
海産魚介類(サバ、アジ、イワシ、イカなど)を生食後3~8時間程度で発症します。
激しい上腹部痛、悪心、嘔吐などを発症する急性腹症です。
アニサキス症の診療科目・検査方法
アニサキス症の原因
魚介類の内臓などに寄生している線虫であるアニサキス幼虫が原因です。
海産魚介類(サバ、アジ、イワシ、イカなど)を適正に処理されない状態で生食することで胃や腸壁にアニサキスが侵入しようとすることで発症します。
アニサキス症の予防・治療方法・治療期間
症状を早期に緩和するには内視鏡的摘出を行うことを勧めます。
小腸へ寄生した場合は内視鏡摘出が難しいため保存的治療となることがあります。
腸に刺入した腸アニサキス症で激しい腹痛の場合には、腸閉塞や腸管穿孔の診断により開腹手術を受ける場合もあります。アニサキス症を避けるための予防が重要であり、アニサキス幼虫が寄生しうる魚介類の内臓を生では食べないことが大切です。
また、内臓はすばやく取り除き、熱処理や冷凍処理など食材への適正な処理が重要です。
あわせて読みたい
アニサキス症の治療経過(合併症・後遺症)
内視鏡的摘出で治療が可能です。
アニサキス症になりやすい年齢や性別
2005年~2011年の33万人規模のレセプトデータ(診療報酬明細書)を集計した試算では年間平均で7,147件がアニサキス症と推計されています。
海産魚介類を生食しうる人にはおこる可能性があります。
そのため特に発症しやすい年齢や性差はありません。
執筆・監修ドクター
経歴1993年 札幌医科大学卒業
横浜市大医学部第二内科入局後、横浜市立港湾病院(現みなと赤十字病院)、横浜南共済病院、京都第二赤十字病院に勤務。
2003年 横浜市大病院助手
2006年 東海大学消化器内科講師
2010年 同准教授
2017年7月 かわぐち消化器内科開院。
東海大学医学部客員教授。横浜市大医学部臨床教授。
関連する病気
アニサキス症以外の病気に関する情報を探したい方はこちら。
関連カテゴリ
アニサキス症に関連するカテゴリはこちら。
関連コラム
「アニサキス症」に関するコラムはこちら。