ぜっかじょうみゃくりゅう舌下静脈瘤
舌下静脈瘤(ぜっかじょうみゃくりゅう)とは、舌の裏(舌下面)の静脈が膨らんでこぶのようになることを指します。
静脈瘤は足にできる下肢静脈瘤などが知られていますが、静脈のある部位であればどこでもおこる可能性があります。
舌の裏を見るとはっきりと静脈を見ることができます。舌下静脈瘤や舌下面静脈瘤とよばれる静脈瘤はこの部分にできます。静脈瘤が大きくなると口を動かしにくくなり、違和感があります。
また、東洋医学では舌下静脈を見ることで体調の良し悪しを見分ける場合があります。静脈は正常であればうっすら青く見えますが、ここが黒ずんでいる、または、紫っぽい場合は体の冷えや、血液の停滞、老廃物がたまっているなどの可能性があります。
状態が悪化すると徐々に舌の裏の静脈は腫れ上がります。
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舌下静脈瘤の症状
舌の裏の静脈が腫れてこぶのようになります。静脈瘤が小さいときには気がつきにくいですが、大きくなると口が動かしにくくなったり違和感が出たりするようになります。
舌下静脈瘤の診療科目・検査方法
検査は、問診、触診、視診が行われます。場合によっては、画像診断(レントゲン検査、CT検査、MRI検査)を行うこともあります。舌の違和感がある場合には、脳卒中などほかの脳の病気の可能性もあるため、早めに医療機関を受診することが大切です。
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舌下静脈瘤の原因
静脈壁が正常な範囲を超えて部分的に膨らむことが原因です。
老廃物がたまることによって体の血流が滞り、血管自体が詰まりやすくなっている症状のひとつの可能性があります。この場合、脳卒中など他の病気を引き起こす可能性もあるため、紫や青黒くなり、左右差が顕著なときは、特に注意が必要です。
また加齢や、外傷などの外的刺激が原因となって静脈瘤ができる例もあります。
舌下静脈瘤の予防・治療方法・治療期間
検査を行った結果、静脈瘤であることが確定すれば経過観察でも問題ない場合もあります。また場所によっては、局所麻酔をかけ切除することも可能です。また、手術を行わずに薬で治療する場合もあります。
薬物治療を行った場合でも、腫れが引かずに違和感や圧迫感があるようであれば、局所麻酔で切除することが望ましいでしょう。
ただし、こうした治療方針については個人差もあります。そのため、かかりつけの医療機関とよく話しあいながら決めるようにしましょう。
舌下静脈瘤の治療経過(合併症・後遺症)
静脈瘤を切除した場合は、再発は比較的少ないとされています。
舌下静脈瘤になりやすい年齢や性別
加齢により発症する場合が多いため、多くは高齢層に発症 すると言えます。
静脈瘤との判別の難しい、静脈が延長して蛇行する舌下静脈拡張症と合わせると60歳以上で舌下面に静脈の病変が確認されるのは63%という報告もあります。
執筆・監修ドクター
経歴2010年 昭和大学医学部卒業
2010年 昭和大学横浜市北部病院初期研修医
2012年 昭和大学横浜市北部病院総合内科
2014年 帰陽会丹羽病院
2015年 昭和大学横浜市北部病院総合内科助教
2017年 霞ヶ関診療所
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