ひけっかくせいこうさんきんしょう非結核性抗酸菌症
非結核性抗酸菌症とは?
非結核性抗酸菌症(ひけっかくせいこうさんきんしょう)は、空気中や土の中にいる結核菌以外の抗酸菌が肺に感染しておこる病気です。
以前は非定型性抗酸菌症と呼ばれていました。
結核とは違い、人から人へ感染することはありませんが、一度感染すると症状がなくなっても完全に菌がいなくなることはほとんどありません。
呼吸器内科を受診し感染が発見された場合は長期間に渡り、継続して検査をおこなう必要があります。
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非結核性抗酸菌症の症状
症状が出ることが少なく、健康診断で見つかることがほとんどです。
出る症状としては咳、痰、微熱、全身倦怠感、体重減少などがあります。
非結核性抗酸菌症の診療科目・検査方法
胸部X線やCTなどの検査を行います。
確定診断は、喀痰(かくたん)から病原菌の有無を確認します。
健康診断で見つかったり、咳や痰が気になるときは呼吸器内科を受診しましょう。
非結核性抗酸菌症の原因
浴室や土の中に存在する非結核性抗酸菌を吸入することにより、感染すると考えられています。
結核と異なり、人から人に感染することはありません。
非結核性抗酸菌症の予防・治療方法・治療期間
クラリスロマイシンに加え、抗結核薬を併用する内服治療を行います。
排菌が確認されなくなってから少なくとも1年の服薬継続が必要と言われています。
非結核性抗酸菌症の治療経過(合併症・後遺症)
診断がつけば、治療は可能です。
再発することも多く、今後の検討が課題となります。
非結核性抗酸菌症になりやすい年齢や性別
2012~2013年の調査では、人口10万人に116.3の割合で発症し、増加傾向にあります。
女性にやや多く、年間8000人が発症します。
高齢者に多く、肺結核は減少傾向にありますが、非結核性抗酸菌症は増加しています。
執筆・監修ドクター
経歴1988年5月 群馬大学医学部
1993年6月~1995年5月 バージニア医科大学留学
1996年2月15日 医学博士(群馬大学学位(医博乙第1057号)取得)
2005年8月~2017年9月 高崎総合医療センター 呼吸器内科部長
2017年10月 開業
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