子宮頚管炎とは
子宮頚管炎(しきゅうけいかんえん)とは、子宮頸部に感染や病気によって炎症がおこることをいいます。
子宮頸部(しきゅうけいぶ)は子宮の膣につながっている細い部分のことです。
性感染症が主な原因ですが、ほかの病気によって引きおこされることもあります。
もっとも多いのは、クラミジア感染症と淋菌感染症によるものです。そのため、子宮頸管炎がある場合は、これらの菌に効果のある抗菌薬を、まず投与します。
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子宮頚管炎の症状
子宮頚管炎もっともよくみられる症状は、普段と違う黄緑色や膿状のおりもの、月経期以外の性交後や排尿時におこる性器の出血です。
出血時に痛みを感じる患者さんもいます。また、膣の周辺に発赤がみられることもあります。
子宮頸管炎の原因が、骨盤内炎症性疾患、または、単純ヘルペス感染症の場合は、発熱や下腹部痛がみられます。
一方で、感染しても、症状がみられない患者さんもいます。
子宮頚管炎の診療科目・検査方法
子宮頚管炎の原因
子宮頚管炎の予防・治療方法・治療期間
子宮頸管炎を急に発症した場合、ほとんどの患者さんには、クラミジア感染症と淋菌感染症に有効な抗菌薬が投与されます。原因菌が特定できれば、それに応じた薬剤を投与します。
原因が細菌による性感染症であれば、セックスパートナーも同時に検査と治療を受ける必要があります。また、感染症が根治するまでは、性交を控える必要もあります。
子宮頚管炎の治療経過(合併症・後遺症)
子宮頚管炎原因が単純ヘルペスウイルスの場合、感染した状態は生涯続きます。抗ウイルス薬により、感染症のコントロールはできますが、治癒することはありません。
医師は、3~6カ月間の治療をおこなった後、感染症がコントロールできているかの確認をおこないます。
子宮頚管炎になりやすい年齢や性別
子宮頚管炎を急に発症させる可能性のある、性感染症の危険因子は以下です。
- 年齢が25歳未満である
- 新しい、または、複数のセックスパートナーがいる
- 無防備な性行為をおこなっている
参考・出典サイト
執筆・監修ドクター
経歴1999年 日本医科大学産婦人科教室入局 日本医科大学付属病院 産婦人科研修医
2001年 国立横須賀病院(現 横須賀市立うわまち病院) 産婦人科
2002年 東京都保健医療公社 東部地域病院 婦人科
2003年 日本医科大学付属病院 女性診療科・産科 助手代理
2004年 日本医科大学付属第二病院 女性診療科・産科 助手
現在 石野医院の副院長
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