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しんげんせいしょっく心原性ショック

更新日:2022/08/16 公開日:2019/02/04 view数:23,734

心原性ショックとは?

心原性(しんげんせい)ショックは急性の心筋梗塞や大動脈解離などが原因となって急激に血圧が低下する状態です。
「ショック症状」とは血液の循環機能がうまく働かなくなることで血圧が急激にさがる症状のことを示します。

ショック状態に陥ると顔色が悪くなる、動けなくなる、脈が弱くなる、呼吸もうまくできなくなる、冷や汗をかくといった5つの症状が典型的です。
そのためかなり危険な状態と言えるので、いち早く医療機関で治療を受けることが重要です。


目次
  1. 心原性ショックの症状
  2. 心原性ショックの診療科目・検査方法
  3. 心原性ショックの原因
  4. 心原性ショックの予防・治療方法・治療期間
  5. 心原性ショックの治療経過(合併症・後遺症)
  6. 心原性ショックになりやすい年齢や性別
  7. 編集部脚注

心原性ショックの症状

心臓のポンプ機能が急低下し、収縮期血圧が90mmHg以下になった状態です。

・顔面蒼白
・虚脱(脱力状態)
・冷汗
・手首などに触れても脈拍があまり感じられない
・呼吸不全

の5症状が典型的とされます。

軽度の場合、「ふらつく」「胸部不快感」「動悸(どうき)」などが自覚症状ですが、急激に悪化すると意識レベルが低下します。
さらには呼吸停止、心停止に至ります。

心原性ショックの診療科目・検査方法

まずは、脈拍触知や血圧測定を行います。

基本的に救急コールを優先しましょう。受診する場合は循環器内科になります。

心原性ショックの原因

急性心筋梗塞、大動脈解離、急性心筋炎などが原因です。

心原性ショックの予防・治療方法・治療期間

まずは、輸液・昇圧剤により血圧を維持し、酸素投与(人工呼吸器)により低酸素血症の改善をはかります。
場合により機械的補助装置:大動脈バルーンパンピング(IABP)や経皮的心肺補助(けいひてきしんぱいほじょ/PCPS)を用いることもあります。
その後急性心筋梗塞など原因疾患の治療をおこないます。

治療期間は症例、原因疾患によりさまざまです。

心原性ショックの治療経過(合併症・後遺症)

生命の危険があるので、緊急の受診が必要です。

心原性ショックになりやすい年齢や性別

発症しやすい年代や性差についてはわかっていません。

編集部脚注

※1 急性心筋梗塞(きゅうせい-しんきん-こうそく)

急性心筋梗塞は、「冠動脈の一部が詰まり、心筋に酸素・栄養が行き渡らなくなる病気」です。
冠動脈は、「心筋(心臓を動かす筋肉)」に酸素・栄養を送る血管です。
冠動脈が詰まると、詰まった場所から先には酸素・栄養が届きません。
酸素・栄養をもらえなくなった心筋は壊死してしまいます。

※2 大動脈解離

大動脈解離は、「大動脈壁の内側に血液が入りこんだ結果、血管壁の層が剥がれていく病気」です。

大動脈の壁は、層構造になっています。
本来、血液が流れこまない「壁と壁の隙間」にどんどん血液が入り、動脈壁の層構造が剥がれていきます。
このとき、「本来、血液が流れる空間」を「真腔」、「層構造が剥がれたことで生じた空間」を「偽腔」と呼びます。

※3 急性心筋炎

急性心筋炎は、「ウイルスなどの病原体が、心筋に感染する病気」です。
心臓を動かす筋肉が炎症を起こすので、重篤な状態に陥る恐れもあります。
軽度の場合は「風邪症状」にとどまりますが、悪化すると「不整脈」「心筋梗塞のような胸痛」をきたします。
最悪の場合、心不全などで死に至ることもあります。

※4 大動脈バルーンパンピング

大動脈バルーンパンピングは、「心臓のポンプ機能を補助するための方法」です。
太もも、上腕などの動脈から「カテーテル(直径2~3mm、長さ1m程度の管)」を入れ、血管内を大動脈まで移動させます。
心臓付近の大動脈に到達したら、カテーテルに付属の「バルーン(風船)」で心機能を補助します。
心臓の動きに合わせて「膨張⇔収縮」を繰り返すことで、心臓の負担を減らすわけです。

※5 経皮的心肺補助法

経皮的心肺補助法は、「心臓のポンプ機能を代替するための方法」です。
まず、太ももの動脈・静脈にそれぞれカテーテルを入れます。
動脈のカテーテルは「腹部大動脈」まで、静脈のカテーテルは「心臓(右心房)」の近くまで進めます。
そして、双方のカテーテルは体外にある「人工心肺装置」に接続されます。
人工心肺装置は、(患者さんの心肺機能が回復するまでの期間)本物の心肺の代わりに「循環機能 / ガス交換機能」を果たします。

執筆・監修ドクター

竺原 俊光
竺原 俊光 医師 じくはら医院 院長 担当科目 内科/循環器内科/消化器内科/小児科

経歴1989年 関西医科大学卒業
1989年 関西医科大学附属病院内科 研修医
1992年 関西医科大学大学院医学研究科博士課程(循環器内科学専攻)入学
1996年 同大学院博士課程単位習得
1997年 関西医科大学附属病院第二内科(助手)
2003年 有隣会 東大阪病院内科 (副院長)
2010年 じくはら医院(内科・循環器内科) 開設(院長)

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