ちょうえんびぶりおかんせんしょう腸炎ビブリオ感染症
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腸炎ビブリオ感染症の症状
主な症状は腹痛、下痢、吐き気、嘔吐(おうと)、発熱です。腹痛の多くは激痛になります。下痢は水溶性か粘液性のものが多く、まれに血便がみられることもあります。
腸炎ビブリオ菌に汚染された食品を食べてから10~30時間後に症状があらわれます。そして、数日で治まることが多いです。
腸炎ビブリオ感染症の診療科目・検査方法
腸炎ビブリオ感染症の原因
原因のほとんどは腸炎ビブリオ菌に汚染された海でとれる魚介類です。その加工品を食べた場合も同じように原因になります。
調理する過程で、手や包丁、まな板などに腸炎ビブリオ菌がつき、それによって二次感染した魚介類以外の食品を食べても同じように発症します。
夏場に多く、冬場はほとんどみられません。腸炎ビブリオ菌は4℃以下では増殖しないからです。
塩分を好み、海水に近い3%の塩分濃度の塩水でよく発育します。また、真水には弱いのも特徴です。
増殖速度は速く、環境が整えば短時間で急激に増えます。
腸炎ビブリオ感染症の予防・治療方法・治療期間
下痢などの症状は1日程度で軽るくなることが多いです。特別に治療をしなくても、自然に治ることも多くあります。
下痢止めなどの薬を使用すると菌の排出が遅くなります。そのため菌が体内にとどまり治りが遅くなります。下痢止めは使用せず、出し切ったほうがよいでしょう。
症状がある間は、脱水しないように水分を摂取します。
下痢が治まったら、消化のよいおかゆなどから食べ始めましょう。
腸炎ビブリオ感染症の治療経過(合併症・後遺症)
下痢が治まれば、少しずつ体力も戻って、通常の生活が送れるようになります。
ただし下痢が治まっても、すぐに脂肪や繊維の多く含まれたものは食べず、消化のしやすいものを食べるようにします。
夏場は、感染しないよう予防に努めることが大切です。衛生を考え、十分に加熱することで菌は死滅します。
腸炎ビブリオ感染症になりやすい年齢や性別
どの年代、どちらの性別でも感染する恐れがあります。なかでも免疫力が低下している高齢者や子どもなどは感染しやすいです。
執筆・監修ドクター
経歴2006年 北里大学大学院卒、
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任。
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業
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