きゅうせいたんのうえん急性胆のう炎
急性胆のう炎とは?
胆のう炎(たんのうえん)は、胆のうにおこる炎症です。
胆のう炎のほとんどは胆石が原因でおこります。胆石ができることで、胆汁がうまく流れなくなり、胆のう内の圧力が上昇して痛みを生じます。
脂分の高い食事をきっかけにおこることが多く、主な症状は右上腹部(右季肋部:みぎきろくぶ)の痛み、発熱、おう吐などの症状がおこります。
急性胆のう炎は慢性化して慢性胆のう炎になることがありますが、慢性胆のう炎が無症状のまま進行することもあります。
急性胆のう炎の症状
脂ものを摂取した後に悪寒戦慄を伴った高熱、右上腹部痛で発症するのが典型例で、一般的に胆のう炎と呼んでいるのは急性胆のう炎のことを示します。
痛みだけの場合は、胆のう結石(胆石)の胆のう頸部(出口)での嵌頓(かんとん:はまってしまう状態)の可能性があります。
この状態を胆石発作と呼んでおり、これに細菌感染が加わった状態が急性胆のう炎です。
急性胆のう炎の診療科目・検査方法
急性胆のう炎の原因
多くは胆のう結石の胆のう頸部(出口)での嵌頓(はまってしまう状態)が原因で発症します。
術後や長期の絶食状態、特に高齢者では胆のう内に貯留した胆汁がうっ滞しやすくなるため、感染を起こしやすくなります。
急性胆のう炎の予防・治療方法・治療期間
炎症の状態や本人の全身状態で治療は異なります。
ガイドラインでは早期の腹腔鏡下胆のう摘出術が推奨されていますが、軽症例では絶食、点滴、抗生剤、鎮痛剤の入院での治療を行います。炎症が強い場合には、胆のう内の膿を排出する処置(超音波下に穿刺する経皮的ドレナージや内視鏡的ドレナージ)が行われます。
治療期間についても重症度(炎症の強さ)によって異なります。
炎症が軽度の場合には、1週間ほどの入院で済むが、炎症が高度の場合には経皮的ドレナージや内視鏡的ドレナージなど行うと2週間ほどの入院が必要になります。
手術の場合も、炎症の状態によって異なりますが、炎症が落ち着いた状態(待機的、腹腔鏡手術)であれば1週間以内に退院が可能になります。
急性胆のう炎の治療経過(合併症・後遺症)
重症化すると敗血性ショックの状態になり生命を脅かす場合があるので原則治療が必要です。
急性胆のう炎になりやすい年齢や性別
胆のう炎の原因となる胆石の保有率は5%程度、腹部超音波検診での胆石発見率は2~3%程度と報告されており、加齢とともに増加しています。無症状胆石の平均8.7年の経過観察で約10%に軽い症状がでたとの報告があります。
男性より女性に、やせた患者より肥満した患者で発症しやすいとされており、頻度が増加する高齢者でより発症しやすいと考えられています。
参考・出典サイト
執筆・監修ドクター
経歴1993年 札幌医科大学卒業
横浜市大医学部第二内科入局後、横浜市立港湾病院(現みなと赤十字病院)、横浜南共済病院、京都第二赤十字病院に勤務。
2003年 横浜市大病院助手
2006年 東海大学消化器内科講師
2010年 同准教授
2017年7月 かわぐち消化器内科開院。
東海大学医学部客員教授。横浜市大医学部臨床教授。
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