「夏バテ」で病院へ行くなら何科?症状の悪化を防ぐために行う治療法

夏になると何となく体がだるかったり、食欲がなかったりすることがありますが、これらは夏バテの症状かもしれません。
夏バテは病気ではないので放置してしまう方も多いですが、何も対策しないと悪化するケースもあるため注意が必要です。
この記事では、病院へ行くべき夏バテの症状と何科を受診するべきか、また治療方法や処方薬について解説します。
夏バテで病院へ行くべき症状とは?
高温多湿な日本では、夏になると軽い疲労感が徐々に蓄積されるため、体調を崩すこと(=夏バテ)が多いです。
主な症状としては「倦怠感」「頭痛」「食欲不振」「吐き気」などが挙げられますが、これらが安静にしていても2週間ほど続く場合は病院に行きましょう。
また休む時間を十分にとれない場合は、症状が軽くても早い段階で病院を受診して点滴などの処置を行った方が、早く回復し悪化せずに済む場合があります。
病院は何科を受診する?
夏バテの症状が続く場合はまず内科を受診します。夏バテ以外の原因がある場合には、症状に適した診療科を紹介してもらえるでしょう。
夏バテで病院へ行くことに抵抗があるかもしれませんが、夏バテによって食欲が低下すると体力も低下し、動けなくなったりさらに症状が悪化したりする可能性があります。
そのため症状が軽いうちに病院を受診しておくことが大切です。
夏バテの治療方法
まずは問診で症状を確認し、夏バテ以外の原因がないかを調べます。できるだけ詳しく症状を伝えられるとスムーズです。
夏バテ治療は主に点滴による水分やミネラルの補給、必要に応じて経口摂取できるビタミン剤や漢方薬の処方が行われます。
なぜなら、夏バテのときは食欲不振になりやすく、どうしても栄養が不足しがちなので、こういった処置が適切となります。
自分でできる夏バテ解消法
自分でできる夏バテ解消法もあるので、いくつかご紹介します。
できるだけ安静に
早く回復するには、できるだけ安静にすることが大切です。
自律神経のバランスが乱れると夏バテが起こりやすくなるため、食事や睡眠などの生活リズムを整えて疲労をため込まないようにしましょう。
症状がひどい場合は、病院で点滴などの処置を受ければ回復を早めることはできますが、基本的には生活習慣を整えていくことが第一です。
野菜や果物を意識して摂る
夏バテをしていると食欲が落ちますが、食べやすいものを少しずつ食べて体力が落ちないようにしましょう。
特に夏が旬の野菜や果物には、夏に必要な栄養素が多く含まれているので意識して摂りたいです。
また、夏野菜には体温を下げる効果もあるので、火照った体をクーラーで体の外側から冷やすよりは、野菜の力で内側から体温を下げる方がおすすめです。
睡眠をしっかりとる
夏バテから早く回復するためには、しっかり睡眠をとることが大切です。
夏場は高温多湿で夜も暑さが続くため、熟睡できないケースも少なくありません。しかし、低い温度でクーラーをつけたまま寝てしまうと、冷えによって自律神経が乱れるため注意が必要です。
また、夜は日中より体温が低いので就寝中の冷えを防ぐためにも、クーラーは日中より高めの28度くらいに設定するなど工夫しましょう。
きちんと湯船に浸かる
クーラーなどで冷えすぎた体は、お風呂でしっかり温めることで回復します。
夏場は暑いからとシャワーだけで済ませる人も多いですが、ぬるめのお湯(38~39度)に20分ほどゆっくり浸かって体の芯から温めましょう。
適温での入浴は副交感神経を優位にさせるため、リラックスの効果も期待できます。また、体が温まって体温が上昇することで、寝つきの悪さも改善されるでしょう。
まとめ
夏バテは食事や睡眠といった生活習慣に気を配るだけで、予防することができますが、どんなに気を付けても体調を崩してしまうことはあります。
そのときは無理せず体を休めて回復に努めることが大切です。
安静にしていても改善がみられない場合は、放っておかず病院で適切な治療を受けましょう。
執筆者:荒牧内科 荒牧竜太郎先生
執筆・監修ドクター

経歴1998年 埼玉医科大学 卒業
1998年 福岡大学病院 臨床研修
2000年 福岡大学病院 呼吸器科入局
2012年 荒牧内科開業
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