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しきゅうふっこふぜん子宮復古不全

更新日:2022/11/02 公開日:2020/02/13 view数:62,430
目次
  1. 子宮復古不全とは
  2. 子宮復古不全の症状
  3. 子宮復古不全の診療科目・検査方法
  4. 子宮復古不全の原因
  5. 子宮復古不全の予防・治療方法・治療期間
  6. 子宮復古不全の治療経過(合併症・後遺症)
  7. 子宮復古不全になりやすい年齢や性別

子宮復古不全とは

子宮復古不全(しきゅうふっこふぜん)とは、分娩後の子宮収縮が正常に認められない状態のことです。

妊娠中、30cm以上の大きさになった子宮は、新生児を出産した後、元の大きさを目指し小さくなっていきます。分娩直後は、子宮の内側の胎盤が剥離したところから出血するのを止めるため、特に激しく収縮します。

出血が落ち着いてからも、しばらく子宮の収縮は続き、分娩1カ月後には、ほぼ非妊時の大きさまで戻ります。こうした分娩後の子宮収縮が正常に認められないのが子宮復古不全です。

子宮復古不全の症状

子宮復古不全は、産後日数にくらべて、子宮収縮が弱く、出血量も多くなります。また、レバーのような塊が一日に何回も出たり、鮮血が流れて止まらなくなったりすることもあります。

一時的に悪露(おろ:産後、母体が元の状態へ戻っていく過程で、子宮から分泌されるもののこと)が止まった後、再度出血する場合もあります。さらに、悪露は細菌感染症を引きおこしやすいため、子宮内膜炎などの子宮内感染症を併発することもあります。

子宮復古不全の診療科目・検査方法

子宮復古不全は、子宮が収縮せず、子宮内に血の塊が溜まっていることを超音波検査を使って確認された場合に診断されます。

以下の症状が出ているときは産後の期間に関わらず、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

  • レバーのような塊が一日に何回も出る。
  • 鮮血が流れて止まらない
  • 一度止まった悪露が1カ月検診後に再度出てきて、血の塊が混じっている

また、エコー検査によって、子宮に胎盤や卵膜などが残っていないか、悪露の滞留や、子宮筋腫など器質的異常がないかを確認できます。悪露の性状からは、子宮内膜炎、子宮筋層炎など、子宮内感染がないかを診断できます。

子宮復古不全の原因

子宮復古不全は、子宮収縮を妨げる原因を認める「器質性子宮復古不全」と、認めない「機能性子宮復古不全」の2種類に分類されます。

器質性子宮復古不全

胎盤や卵膜などが子宮腔に残っていることや、子宮筋腫や子宮腺筋症などが原因と考えられます。

機能性子宮復古不全

多胎妊娠、巨大児、羊水過多症などによる子宮筋の過度の伸展による疲労や、授乳をしないことが原因と考えられます。しかし、はっきりとした原因を認めないことも多いです。

子宮復古不全の予防・治療方法・治療期間

子宮復古不全の治療は、基本的に子宮収縮剤の投与をおこないます。そうすることで、子宮の収縮がうながされ、子宮内にある胎盤など、残存物の排出にもつながります。

あまりに子宮内の血液貯留が多い場合は、器械で血液を排出させることもあります。また、感染症の疑いがある場合は、抗生剤の内服や点滴をおこないます。

子宮復古不全の治療経過(合併症・後遺症)

子宮復古不全の軽い症状であれば、1週間程度でよくなることが多いです。しかし、出血量が多い場合は、処置が必要になる恐れがあります。

また、出血が再度増えてこないか、ほかに大量出血の原因がないかを確認するため、入院が必要になることもあります。感染症を合併している場合、総治療期間は7~10日程度となることが多いです。

予防や再発防止のために、授乳をサポートするための母乳指導などを受けることも大切です。これは子宮の収縮にもつながります。

子宮復古不全になりやすい年齢や性別

子宮復古不全は、明確な診断基準があるわけではなく、症状も患者さんによってかなり差があるため、患者さんの正確な数はわかっていません。

多胎妊娠、巨大児出産、羊水過多症などによる子宮筋の過度の伸展があった場合や、授乳をしていなかった場合は、なりやすい傾向があります。

執筆・監修ドクター

前田 裕斗
前田 裕斗 医師 医師 担当科目 産科

経歴2013年  東京大学医学部医学科卒業
2013年  川崎市立川崎病院勤務
2015年  神戸市立医療センター中央市民病院産婦人科

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