ばち指とは
ばち指(ばちゆび)とは、名前の通り、手の指が太鼓のばちのように変形した状態のことをいいます。
指の第一関節と爪先の角度は、正常な場合、160°程度です。なんらかの原因で、その角度が180°を超えている状態をばち指といいます。
呼吸器疾患の患者さんなどにみられる症状の一つです。
ばち指の症状
ばち指の診療科目・検査方法
ばち指の原因
ばち指になる原因は明らかになっていません。要因の一つとして、血管の成長を刺激するタンパク質が関与しているといわれています。
そのタンパク質の量が多くなり、細胞の増殖がおこることで、丸く盛り上がるのではないかと考えられていますが、いまだ特定には至っていません。
ばち指の予防・治療方法・治療期間
ばち指を引きおこしている疾患に応じた治療がおこなわれます。
疾患や主治医によって、治療方法、治療期間は変わってきます。そのため、主治医とよく相談をした上で、治療に取り組みましょう。
ばち指を引きおこしている呼吸器系疾患などが改善されれば、ばち指も元に戻っていきます。
ばち指の治療経過(合併症・後遺症)
ばち指は、予後に関しても、ばち指を引きおこしている疾患の度合いによって変わってきます。そのため、治療後の生活の送り方や、リハビリの有無なども、治療方法、治療期間と同様に、主治医とよく相談をしてください。
ばち指になりやすい年齢や性別
呼吸器疾患の患者さんや、心疾患の患者さん、消化器疾患の患者さんなどに多くみられます。
肺がんの患者さん738例を対象とした研究では、17%にばち指の症状がありました。男性18.7%、女性4.4%と、男性に多いという報告があります。
間質性肺疾患では、突発性肺繊維症がばち指をおこしやすく、55例のうち、67%にばち指の症状がありました。
また、心臓疾患では、感染性心内膜症や、チアノーゼを伴う先天性疾患で、ばち指がみられることがあります。
執筆・監修ドクター

経歴北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長 就任
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