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じかんかいほうしょう耳管開放症

更新日:2022/08/10 公開日:2019/04/26 view数:27,284

耳管開放症(じかんかいほうしょう)とは、普段は閉じているはずの耳管が閉じない症状です。通常、耳管はあくびや口を大きくあけたときに開きますが、普段は閉じています。

耳管は、鼻と中耳腔をつなぎ、外気の気圧と中耳腔の気圧を調節する働きがあります。
その耳管が閉じないことで、「自分の声が大きく聞こえて頭に響く」、「呼吸音が聞こえる」、「耳がつまった感じがする」という3つの特徴的な症状がおこります。

また、立っていたり座っていたりするとおきていた症状が、頭を下に下げると症状が改善するのも特徴です。

鼻をすすって耳管を閉じようとする「鼻すすり型耳管開放症」は、中耳に関わる疾患の原因になるため、鼻をすすらないように注意する必要があります。

耳管が開く原因は過度なダイエットなどのほかストレスや運動、経口避妊薬の服用なども誘因となることが知られています。

また、他の精神科の疾患などと混同する場合もあるため、疑わしい場合は自己判断せず診察を受けることが推奨されます。

目次
  1. 耳管開放症の症状
  2. 耳管開放症の診療科目・検査方法
  3. 耳管開放症の原因
  4. 耳管開放症の予防・治療方法・治療期間
  5. 耳管開放症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 耳管開放症になりやすい年齢や性別

耳管開放症の症状

耳管開放症の主な症状は耳閉感、自分の声が大きく響く(自声強聴)、自分の呼吸音が聞こえる(呼吸音聴取)の3つの症状が挙げられます。

自己呼吸音聴取は他の疾患ではあまり発症しません。そのため耳管開放症の特徴的な症状と言えるが出現率は高くはありません。

こうした症状は体位によって変化します。

立っているときや運動時におこりやすく、横になっているときは軽快したり症状が消失したりする。また耳管を閉鎖させ症状を無意識におさえようと鼻をすする「鼻すすり型耳管開放症」もあります。

しかし、このタイプでは真珠腫性中耳炎をおこすことがあり、合併症をおこしかねません。重症化して耳管が開きやすくなると自声強聴が気になり、口数が少なくなります。

難聴の症状を感じる場合もあります。

耳管開放症の診療科目・検査方法

問診にて体位による症状の変化がないかを確認します。症状が出ている状況であれば鼓膜を耳鏡で確認し、呼吸に伴って鼓膜が動揺するかをチェックします。

一般的には呼吸に伴って鼓膜が動くことはありません。また、聴診チューブを患者さんの耳と医師の耳につないで患者さんの声が聞き取れるか確認することもあります。

これは耳管が開いていると患者さんの話し声が耳管から伝わって届くからである。他にも耳管機能検査や座位CT検査をおこないます。

治療しなくても生活上の行動を指導されるだけで改善する可能性があり、除外診断も含めて耳鼻いんこう科への受診が推奨されます。

耳管開放症の原因

通常は閉じている耳管が開いたままの状態になることで症状があらわれます。

耳管が開きっぱなしになる原因は体重減少、脱水症状、血行不良、ストレスなどが知られています。

他にも経口避妊薬や急激な気圧変化、過度なダイエット、妊娠なども原因になります。

耳管開放症の予防・治療方法・治療期間

耳管開放症の治療の根幹は生活指導です。

生活のどういう場面でおこるのか、病気の理解に努め、不安を取り除きます。また耳管開放症の原因があるようであれば改善を目指します。

ダイエットや脱水症状が原因と考えられる場合には、過度なダイエットを控え、水分を日頃から摂取する指導をおこないます。中耳への病変形成を避けるために鼻すすりの禁止も重要です。

日頃からおこなえる対策としてスカーフ療法があります。

これは突然症状が起きた際に首に巻いているスカーフやネクタイなどを少し締めるというものです。頭部からの血液が心臓に戻ることを阻害することで、血液がうっ滞して耳管内腔を狭くすることで症状を軽減します。

生活指導で改善しない場合は生理食塩水を点鼻薬として入れて耳管の入り口を狭めることを試みます。漢方薬を処方したり、耳管ピンなどを手術で入れたりする場合もあります。

しかし、どの方法も開いてしまった耳管を元に戻すことはできません。

耳管開放症の治療経過(合併症・後遺症)

治療により、開いた耳管が完全に閉じることはないが、軽度の場合の多くは生活指導で改善が見られます。

耳管開放症になりやすい年齢や性別

耳管開放症の頻度を全国的に調査したものはなく、調査により頻度にばらつきがあります。

しかし、軽度のため診察を受けない例も多いと考えられています。

学校検診、職場健診、高齢者検診を比較すると職場健診における頻度が高い傾向にあります。

参考・出典サイト

執筆・監修ドクター

水島 豪太
水島 豪太 医師 水島耳鼻咽喉科 副院長 担当科目 耳鼻いんこう科

経歴2009年に日本大学医学部を卒業。初期研修課程終了後、東京医科歯科大学耳鼻咽喉科へ入局。東京医科歯科大学付属病院や土浦協同病院などの市中病院で研鑽を積み、カリフォルニア大学サンディエゴ校へ留学。
2016年7月より医療法人社団則由会AGAヘアクリニックを院長として開院すると同時に水島耳鼻咽喉科副院長に就任。

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