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やにょうしょう夜尿症

おねしょおねしょ
更新日:2022/08/10 公開日:2019/04/05 view数:3,342

夜尿症(やにょうしょう)とは、いわゆるおねしょとよばれる症状を繰り返してしまう症状のことです。
乳幼児期は眠っている間に排尿しますが、これは身体のメカニズムとして異常ではありません。
そしておねしょは年齢とともに改善していきます。

しかし、中にはある程度の年齢に達しても症状を繰り返してしまう場合があり、この場合に夜尿症と診断されます。
「夜尿症診療のガイドライン」では5歳以降の年齢に達している子どもが月1回以上のおねしょがあり、3カ月以上続く状態を夜尿症と定義しています。

子どもがある程度の年齢に達していると、夜尿症によって精神的に深く傷つくことも考えられます。
そのため、患者さんやそのご家族が深く悩むようであれば治療に積極的に取り組むことが推奨されます。

原因について研究が進んでいますが解明されていません。
また、他の病気が原因で症状があらわれている場合は、泌尿器科などで治療が必要になることもあります。

目次
  1. 夜尿症の症状
  2. 夜尿症の診療科目・検査方法
  3. 夜尿症の原因
  4. 夜尿症の予防・治療方法・治療期間
  5. 夜尿症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 夜尿症になりやすい年齢や性別

夜尿症の症状

夜尿症は夜間の就寝中に排尿してしまう「夜尿」を繰り返す症状のことです。
一度だけであれば夜尿ではあるが、夜尿症ではありません。
定義としては3つの条件があります。

夜尿症の定義

  • 年齢が5歳以上
  • 月1回以上の夜尿
  • 3カ月以上継続して発生する

また夜尿症は状態などによっていくつかの分類があります。

夜尿症の分類

6カ月以上の消失期間があり、再発した場合は2次性夜尿症とされ、ストレスなどの影響が強いと考えられます。

非単一症候性夜尿症と単一症候性夜尿症

昼間でも尿が少ない、尿が多い、排尿時に違和感があるなどの下部尿路症状があらわれるものを非単一症候性夜尿症といい、夜尿症以外に排尿に関して症状がないものを単一症候性夜尿症と分類されます。

夜尿症の診療科目・検査方法

主な診療科目は小児科です。
年齢とともに改善することも多いため、状況によっては見守ることも考えられます。
しかし、改善には個人差もあり、子どもや家族の精神的な負担があるのであれば小児科へ相談することが推奨されます。

治療による治癒率は、自然に経過を観察する2~3倍高いとされているため、受診する意味は十分にあると考えられます。
また、夜尿症だけではない尿のトラブルがある場合は他の疾患の可能性もあるため受診が必要です。

問診では経過や排尿の状況、便秘の有無、水分摂取の量や時間、カフェイン入り飲料を摂っているかについて確認します。
また飲水、排尿、夜尿の記録を日誌につけて診断に使用します。

身体診察にて成長障害や膀胱、腎臓、尿道に疾患がないかを確認します。
また尿検査は尿路感染症など他の疾患の鑑別のためにも実施が推奨されます。

夜尿症の原因

夜尿症の3大要因

原因は複数の要因が関わっている可能性があります。
就寝中に抗利尿ホルモンの分泌が低下するためにおこる「夜間多尿」や排尿筋の活動が活発すぎることでおこる「排尿筋過活動」、人より眠りが深く覚醒に至るまでの基準値が高い状態である「覚醒閾値の上昇」が夜尿症の3大要因とされています。

その他の要因

他にも膀胱や神経などの発達の遅れによるものや遺伝的要素も指摘されています。
両親のどちらかに夜尿があった場合、そうでない親をもつ子どもの5~7倍、両親ともであれば約11倍という調査結果もあります。

また膀胱疾患や腎臓が生まれながらにして小さい、異形である、尿路に障害がある(先天性腎尿路異常)などの腎尿路疾患であったり、ストレスなどの精神的要因で過剰に飲水することがあったり、てんかん、発達障害などの神経疾患が原因になっている場合があります。

夜尿症の予防・治療方法・治療期間

治療は生活指導から実施します。
生活指導は患者さんだけでなく保護者も含めて必要です。
例えば、夜尿について罰を与えるようなことはすぐに中止する必要があります。

他にも日中に十分な水分を取る、トイレに行く習慣をつける、就寝2~3時間前には水分摂取量を減らして、トイレに必ず行くようにするなど改善をおこなっていきます。
睡眠中の寒さや冷えなども避けるようにする必要があります。

数ヶ月継続して改善がない場合はアラーム療法かデスモプレシン治療をおこなうことが多いです。

アラーム療法は就寝中の排尿を知らせるアラームをつけてトイレで排尿することを促す治療です。
水分を感知して反応するセンサーがついた下着を着用して就寝する方法です。

デスモプレシン治療は抗利尿ホルモンを補う方法です。
内服で使用します。
他にも抗コリン薬などの薬物療法を組み合わせておこなうことがあります。

夜尿症の治療経過(合併症・後遺症)

成長とともにほとんどの場合は改善されます。
しかし0.5%~数%は成人しても解消されないケースもあります。
年齢の上昇とともに強い劣等感を抱くようになり、精神的な弊害が大きいため治療に取り組むことは重要です。

薬物療法には副作用もあるため、医師の指導のもと注意深く使用する必要があります。

夜尿症になりやすい年齢や性別

夜尿症は5歳では15~20%でみられるが、10歳で5~10%と年齢が上昇すると低下していきます。
15歳では1~2%とされています。
成人後も0.5%に夜尿症が残るとされています。

女性(女子)よりも男性(男子)に多い傾向にあるとされています。

執筆・監修ドクター

橋村 裕也
橋村 裕也 医師 はしむら小児科 院長 担当科目 小児科/腎臓内科

経歴2003年 関西医科大学 卒業
2003年 神戸大学医学部付属病院小児科入局
2004年 六甲アイランド病院小児科
2005年 愛仁会千船病院小児科
2007年 神戸大学医学部附属病院小児科 医員/神戸大学大学院医学系研究科医科学専攻(博士課程)小児科学 入学
2010年 神戸大学医学部附属病院こども急性疾患学講座 特命助教 
2011年 神戸大学大学院医学系研究科医科学専攻(博士課程)小児科学 卒業
2012年 兵庫県立こども病院小児科
2012年 愛仁会高槻病院小児科医長 2017年より小児科部長
2018年 はしむら小児科 開院

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