そけいへるにあ鼠径ヘルニア
鼠径ヘルニアの症状
下腹部が膨らんだり引っ込んだりします。
痛みを伴う場合もありますが無症状のことも多いです。
鼠径ヘルニアの診療科目・検査方法
鼠径ヘルニアの原因
加齢により腹壁の筋膜が弱くなることで、お腹の中の腸などが筋膜の弱い部位を通って皮下に飛び出します。
腹圧のかかる重労働や立ち仕事に従事する人に多くみられます。
鼠径ヘルニアの予防・治療方法・治療期間
軽症状の場合を除いて治療の原則は手術になります。
はれが急に硬くなり戻らなくなった状態(嵌頓:かんとん)では、緊急手術が必要となる場合があります。
手術した場合は、日常生活への復帰は手術後数日以内に可能でありますが、重労働やスポーツは3週間程度避けることが望ましいとされます。
鼠径ヘルニアの治療経過(合併症・後遺症)
薬やバンドで完治することはありません。しかし、根治手術をすることで治療可能です。
小児の場合は自然治癒の可能性があります。
鼠径ヘルニアになりやすい年齢や性別
推定年間患者30万~40万人で、年間約15万人が手術を受けています。
※罹患者数は、ガイドラインをはじめとする資料によって異なります。
正確な罹患者数は、現時点で不明です。
そのため、上記に記載している罹患者数は、診療に際した実感に最も伴うものを採用しています。
40歳以上、特に60歳前後の男性に多くみられ、女性は20~40代では多い傾向があります。
小児の発生率は1~5%とされています。
編集部脚注
※1 鼠径部(そけい-ぶ)
鼠径部は、「足の付け根」を意味します。「太ももと下腹部の狭間」に位置します。
※2 ヘルニオグラフィ
ヘルニオグラフィは、確実にヘルニアを診断するための検査方法です。
腹腔(ふくくう:腹部の臓器が入っている空間)に造影剤を注入し、腹部CT撮影をおこないます。
ただし、鼠径ヘルニアには「腹部に力を入れると鼠径部が膨らむ」という特徴があるので、多くは視診・触診で診断がつきます。
ヘルニオグラフィは必ずしも必要な検査ではありません。
執筆・監修ドクター
経歴2003年 福岡大学医学部卒業
広島大学医学部第一外科
2004年 牧港中央病院心臓血管外科
2006年 マツダ病院外科
2009年 JA広島総合病院外科
2012年 東葛辻仲病院大腸肛門外科
2016年 東葛辻仲病院、新宿外科クリニック非常勤
2017年 とうげ外科胃腸科医院 副院長
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