きょだいにゅうとうけつまくえん巨大乳頭結膜炎
巨大乳頭結膜炎の症状
眼が赤くなる、かゆみ、目やにが多くなるなどが主な症状です。
1mm以下の高さ、2mmほどの大きさの結膜乳頭とよばれる突起物が、まぶたの裏に多数あらわれ、ブツブツとした状態になります。直径1mm以上のものを巨大乳頭といいます。コンタクトレンズを入れると異物感があり、不快に感じるなどさまざまな症状があらわれます。
巨大乳頭結膜炎の診療科目・検査方法
症状の悪化を防ぐためにもすみやかに眼科を受診しましょう。
診察では白目が赤い、かゆいなどの自覚症状とまぶたの裏側の瞼結膜(けんけつまく)の状況を確認します。
結膜上皮細胞を軽くこすって取り、顕微鏡でアレルギーによる炎症であるかどうかを観察する場合もありますが、ほとんどは涙や血清に含まれている免疫グロブリンを測定します。免疫グロブリンにはいくつか種類があり、免疫の働きをするタンパク質です。検査ではそのなかでもどの抗原に反応しているかIgEという物質の量を確認して診断します。
また、採血によるアレルギー検査で、アレルギー反応の原因物質を探ることができます。
巨大乳頭結膜炎の原因
原因は、コンタクトレンズの汚れにより引きおこされているものが多くあります。
ほかにも義眼や、目の手術で傷口を縫い合わせるのに使用した縫合糸(ほうごうし)などが原因になります。
コンタクトレンズの汚れだけではなく、コンタクトレンズを装用することによる刺激自体も原因になります。
コンタクトレンズのメンテナンスを決められた通りにおこなわなかったり、使用期限を守らずに長く同じものを使い続けたりするなど、誤った使用方法が発症のリスクを高めます。コンタクトレンズの使用者のなかでもソフトコンタクトレンズ装用者に多く確認されます。発症の仕組みは明確にはわかっていませんが、目に入った異物に付着したタンパク質に対してアレルギー反応がおこっているのではないかと考えられています。
巨大乳頭結膜炎の予防・治療方法・治療期間
治療期間中はコンタクトレンズの使用を中止します。
治療はアレルギーを抑える抗アレルギー薬の目薬を使用します。効果が十分にあらわれなければステロイド薬と眼軟こうなどで併せて使用することもあります。
治療期間は、少なくとも1カ月はかかります。
巨大乳頭結膜炎の治療経過(合併症・後遺症)
治療の開始が早ければその分だけ回復は早くなります。逆に放置すると症状はひどくなり、治療に時間がかかるだけでなく、角膜炎などを発症し視力低下につながる場合があります。
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巨大乳頭結膜炎になりやすい年齢や性別
男女や年代にかかわらず、コンタクトレンズを使用する人はこの病気になる可能性があります。ほかのアレルギー性結膜疾患になっている場合、コンタクトレンズを使用することで乳頭巨大性結膜炎を発症する可能性は通常よりも高くなると考えられています。
参考・出典サイト
執筆・監修ドクター
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