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アルカプトン尿症とは
アルカプトン尿症(あるかぷとんにょうしょう)は、先天的なことが原因で代謝異常がおこる病気です。とてもめずらしい病気で「小児慢性特定疾患」に指定されています。
チロシンという酵素の代謝にかかわるHGA-1、2-ジオキシゲナーゼという物質が遺伝的に欠損することで発症します。
尿へHGAが流れ出てしまうことで、脊椎や大きな関節に関節炎がおこったり、皮膚にHGAが蓄積して色素沈着をおこしたります。
また心臓の血管にHGAが付着することで大動脈弁や僧帽弁の閉鎖不全症などの原因になります。
アルカプトン尿症の症状
アルカプトン尿症の子どもの頃の症状は、尿が暗褐色になります。HGAは尿の中で長期間放置した状態で、アルカリ性となることで暗褐色になります。その色が尿にあらわれます。
こうした尿の色がかわることは子どものころにアルカプトン尿症をしめす唯一の症状です。しかし、酸性の状態ではHGAは無色のため、気づかないこともあります。
多くは20代で関節炎の症状があらわれます。30代になると皮膚などの組織へ色素沈着がおこり、色素沈着のおきた肌の色が黒くなります。
40代になると大動脈拡張や、帽弁の閉鎖不全症など心血管系の症状が出現します。またこの頃になると腎結石や前立腺結石など、泌尿器にかかわる症状もあらわれます。
ほかのアミノ酸代謝異常症に確認されるような精神発達の遅れはおこりません。
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アルカプトン尿症の原因
アルカプトン尿症はチロシンの代謝にかかわっておこります。
通常はホモゲンチジン酸(HGA)という物質から、マレイルアセト酢酸に転換されます。その時に必要な「HGA-1、2-ジオキシゲナーゼ」という酵素が先天的に欠損していることで代謝がうまくいかなくなります。
生まれつきおこる病気で、劣性遺伝によって遺伝します。しかし、日本では非常に少ない病気です。
アルカプトン尿症の予防・治療方法・治療期間
アルカプトン尿症に効果的な治療法はなく、対症療法となります。
ビタミンC化合物を1日1回飲むことで、ホモゲンチジン酸の腎排出を増加させます。これにより色素沈着をおさえることができることがあります。
関節炎に対する治療は、膝や肩、股関節の痛みが強い場合は人工関節置換術を検討します。そのほか、筋力や柔軟性を維持するため理学療法をおこないます。
アルカプトン尿症の治療経過(合併症・後遺症)
アルカプトン尿症は成人期以降になり、心臓などの循環器にかかわる合併症などがあると生命にかかわります。そのため、40歳以降は心臓の定期健診を1~2年ごとにおこないます。
心臓エコー検査で大動脈弁や僧帽弁の閉鎖不全がおきていないかを調べます。あわせてCT検査で冠動脈が石灰化していないか確認します。
アルカプトン尿症になりやすい年齢や性別
アルカプトン尿症は日本ではとてもめずらしい病気です。スロバキア系民族での発症頻度が高く、1,9000人に1人の割合といわれています。
HGD遺伝子変異の「創始者効果」という少数の個体が持つ特徴が遺伝する性質によっておきていることが知られています。
参考・出典サイト
執筆・監修ドクター
経歴1998年 埼玉医科大学 卒業
1998年 福岡大学病院 臨床研修
2000年 福岡大学病院 呼吸器科入局
2012年 荒牧内科開業
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