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梅毒の初期症状とは?しこりや腫れに注意!痛みは?どこにできる?

更新日:2022/09/28 公開日:2020/12/15 view数:9,312
梅毒 初期症状

【医師監修】

皮膚の赤いしこりや腫れは、梅毒のサインかもしれません。

梅毒は第一期~第四期と進行していき、最後は命に関わる危険性もあるため早期発見が大切です。

梅毒は古くから多くの感染者を生み出してきた性感染症で、進行すると命に関わる危険性があります。

現在は抗菌薬の普及によって昔ほど多くの感染者はいませんが、2013~2015年にかけて増加が認められており、まだまだ油断はできません。

この記事では梅毒の初期症状について解説します。

目次
  1. 梅毒とは?先天性と後天性がある
  2. 梅毒の症状について
  3. 梅毒が疑われる場合の対処法
  4. まとめ

梅毒とは?先天性と後天性がある

やまもも

梅毒とは粘膜と皮膚の接触など主に性行為によって感染する病気で、「トレポネーマ」という病原菌が原因となります

梅毒という病名は、症状として表れる発疹が「楊梅(ヤマモモ)」に似ていることが由来です。

梅毒には先天性と後天性がある

梅毒は、次の2つに分けられます。

・先天梅毒:母体の持つ梅毒が胎児に及び、産まれつき感染している状態
・後天梅毒:性行為など、皮膚や粘膜との接触によって感染した状態

 

とはいえ先天的な感染はきわめて少なく、ほとんどの原因が後天的な性感染とされています。

梅毒の症状について

梅毒第一期から第四期へと進行していきますが、進行期によって特徴的な症状が異なります。

初期症状と言われるのは主に第一期で、この段階で発見・治療ができればリスクは最小限にとどめられるでしょう。

1.梅毒の初期症状(第一期)

第一期

感染してから3ヵ月ほどの期間を、第一期とします。

最初の3週間は何の症状も出ない(第一潜伏期)

トレポネーマが体に侵入してから約3週間は、何の症状も出ない「第一潜伏期」が続きます。

3週目を過ぎた頃に、しこりや腫れといった次のような症状がみられます。

初期硬結(しょきこうけつ)

トレポネーマが侵入した部分に、「初期硬結」と呼ばれる赤いしこりがみられます。

表れる部位として特に多いのが、外陰部や子宮頸部など性交時に接触する部分です。

ただ、病原菌が侵入した部位ならどこでも対象となるので、肛門・口腔内・指・乳頭部などにできる可能性もあります。痛みはほとんどありません。

硬性下疳(こうせいげかん)

やがて扁平な初期硬結はただれ、潰瘍をつくるようになります(硬性下疳)。

この部分にはトレポネーマが大量に存在し、触れると感染するため要注意です。

また周囲のリンパ節が痛みもなく腫れるようになります。

第二潜伏期に入る

初期硬結や硬性下疳は自然に消失し治ったかのように思えますが、第二潜伏期に入っただけで病原体が消えたわけではありません

そのため人にうつす可能性があります。

2.第二期の症状

第二期

第二潜伏期が終わる(感染から3ヵ月目を過ぎた)頃、次のような症状がみられます。

・軽い発熱
・頭痛
・倦怠感
・関節痛
・脱毛
・梅毒性扁桃炎

また全身のリンパ節が腫れたり、皮膚や粘膜に発疹が出たりします。

発疹の特徴

発疹は梅毒疹とも呼ばれ、約3年もの間再発を繰り返すことがあります

第二期の早期にみられる発疹は小さくてうすい紅色をしており、バラの花に似ていることから「バラ疹」とも呼ばれます。

バラ疹にはかゆみや痛みがありません。

また、ほかにも次のような発疹が表れることがあります。

・扁平コンジローマ
・口腔内粘膜斑
・梅毒性丘疹
・色素斑

特に扁平コンジローマや粘膜斑からはトレポネーマが多数検出されることがあり、触れると感染するため要注意です。

3.第三期の症状

第三期

感染から約3年が経つと、晩期梅毒に突入します。

この頃になると皮膚や筋肉、骨などに「ゴム腫」と呼ばれるゴムのような腫瘍が発生します

限られた部分に少数発生し、組織を破壊させて潰瘍をつくります。

この潰瘍が深層にまで到達すると、瘢痕を残すことになります。

4.第四期の症状

第四期

感染から10年以上経つと中枢神経から脳まで侵されて、進行麻痺や認知症などが生じます。

現在では抗菌薬があるため、第四期まで進行することはほとんどありませんが、進行した場合は心臓・血管・脳など複数の臓器に影響が及び、命に関わる危険性もあります

梅毒が疑われる場合の対処法

1.自然に治る?

治療

基本的には抗菌薬で体内からトレポネーマを排除しない限り、自然に治ることはありません

症状が治まって良くなったかのように思えても、それは第二期へと進行していくサインです。悪化する前に治療しましょう。

2.何科を受診すれば良い?

病院

男性の場合

男性の場合は尿道に炎症が起こる場合が多いため、泌尿器科を受診すると良いでしょう。

女性の場合

女性の場合はおりものや膣の違和感など、性器に症状がみられることが多いため、産婦人科婦人科を受診しましょう。

3.治療方法

薬

血液検査を行い、梅毒の陽性反応が出れば治療を開始します。

基本的には、「ペニシリン」という抗菌薬を内服して治療します。

進行期によって服用期間が異なり、進行度が高ければ高いほど服用期間も長くなります

・第一期:2~4週間
・第二期:4~8週間
・第三期・第四期:8~12週間

内服期間が終了した後も定期的に血液検査などを行い、治っているかを確認します。

ペニシリンアレルギーの場合

体質的にペニシリンを投与できない場合、代わりに「塩酸ミノサイクリン」を服用します。

4.治療期間は?

検査

第一期や第二期の段階で治療を開始した場合、おおよそ3~6ヵ月後の血液検査で治癒が確認できれば治療は終了です

検査の結果再発や再感染が考えられる場合は、再度同じ治療を続けることになるので治療期間は長引くでしょう。

5.梅毒と似ているほかの病気に注意

検査

梅毒の初期症状は、アレルギー・風疹麻疹などに似ています。

混同すると正しい治療が受けられず危険なので、血液検査でしっかりと診断を確定させることが大切です。

まとめ

梅毒はかつて命に関わると危険視されていましたが、今では抗菌薬を用いて早期に治療を行えば治せます。

潜伏と発症を繰り返しながら徐々に進行していく特徴があるので、皮膚や粘膜に異変が出たら放置せずに病院を受診しましょう。

早期発見・早期治療がリスクを最小限にとどめるためのカギです。

執筆・監修ドクター

陶山 俊輔
陶山 俊輔 医師 陶山クリニック 院長 担当科目 泌尿器科

経歴2005年3月  久留米大学病院医学部 卒業
2005年4月  福岡新水巻病院 初期研修
2007年4月  久留米大学病院 泌尿器科 入局
       久留米大学病院 泌尿器科 助教
2008年10月 大牟田市立病院 泌尿器科 医員
2010年4月  久留米第一病院 泌尿器科 医員
2010年10月 久留米第一病院 泌尿器科 医長
2013年4月  久留米大学病院 泌尿器科 助教、教育連絡主任
2015年4月  久留米大学病院 泌尿器科 助教、外来医長
2018年5月  陶山クリニック開院

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