顔のかゆみや赤い腫れ、原因は乾燥やアレルギー?意外な病気の可能性も

顔の肌は、全身の皮膚のなかでも、直接日光に照らされ、外気に触れやすい場所です。
そのため、トラブルがおきやすいだけでなく、人の目にもつくため、何かあると気になります。
かゆみといってもそのかゆみの原因にあわせて対処法が違います。
もし顔にかゆみがあるなら、その原因を考えることは、解決するためにも大事です。
顔のかゆみの原因とともに、かゆみに対してどうすればよいかも考えてみましょう。
どんなかゆみも爪を立ててかかない
かゆみは何かの異常を知らせています。ここでいきなりですが、最初に重要なのは、「かゆい場所を思いきり強くかかない」ということです。
かゆみをかきむしると肌を傷つけます。その結果、傷口からなんらかの細菌が入りこみ感染症をひきおこしたり、肌の機能を破壊したりする可能性があります。
そうなるとかゆみだけでは済まなくなります。また、傷のあとがのこってしまうこともあります。
それだけではありません。ひっかくと最初は気持ちよく感じますが、かき続けることでわずかな刺激に対してかゆみを感じたり、かゆい場所が広がったりするようになります。
かゆみはなんらかの異常を知らせるサインですが、皮膚はそのサインを脳から受け取っているに過ぎません。
ただし、もし皮膚に何かついているものがあれば、すぐに取りのぞき洗い流しましょう。体に有害なものに反応してかゆみをおこしているのかもしれません。
また、肌が乾燥していると、そうした刺激を簡単に受けやすくなります。
その結果、汗や温度差などのちょっとした刺激でもかゆみを感じるようになるかもしれません。
ヒスタミンはかゆみをおこす
かゆみのメカニズムは完全に解明されているわけではありません。しかし、多くの原因はかゆみをおこす物質が皮膚の組織に放出されることでおこります。
その物質の代表がヒスタミンです。ヒスタミンはさまざまな働きに関係している物質ですが、かゆみをおこす原因にもなります。
皮膚は外側から、表皮、真皮、皮下組織の3つにわけられます。表皮と真皮の境目には、かゆみを伝える神経があります。
なんらかの刺激を受けるとヒスタミンが細胞から放出されて、かゆみを伝える神経を刺激します。それを脳が受け取ることでかゆみを感じるようになります。
顔にできた赤い腫れとかゆみ
顔に腫れや赤くなる発赤などがあると、目立つので気になります。ときにはマスクなどで顔を隠したくもなります。
蚊などの虫刺されは、赤くはれ上がることが多くあります。多くはかゆみや痛みがともないます。
夏場になると増えてきます。森や草むらなどには、蚊だけでなく、ブヨやアブ、ダニなど人を刺す虫も多くいます。
また、もし、決まった場所に出ているなら、そこに何かが触れたりしたことがないか思い返してみましょう。
もし心当たりがあるなら、接触性皮膚炎によるものかもしれません。
思春期に悩まされるニキビは、あまりかゆみをおこすことはありません。しかし、なかには赤くなり、かゆみを感じるようになることがあります。
皮脂の分泌が増えてアクネ菌という細菌が増えやすくなる環境になり、炎症がおこります。
乳幼児と大人におこりやすいのは脂漏性湿疹です。皮脂の多い場所や、関節など皮膚がこすれやすい部分によくおこります。こ
の場合、かゆみだけでなくフケが多くなるのが特徴です。
アレルギーやつよい刺激で接触性皮膚炎はおこる
一般的に使われる「かぶれる」という状態が接触性皮膚炎です。
接触性皮膚炎は、皮膚の外側からの刺激でおこる刺激性皮膚炎や、アレルギー性接触性皮膚炎があります。化粧品やシャンプー、ゴム製品、金属、植物などさまざまな物質が原因になります。
接触性皮膚炎では最初は触れた部分が赤くなる程度ですが、ふくれて水疱(すいほう)になり、ただれ、かさぶたなどの症状へと進んでいきます。
早い段階で原因になっているものを取りのぞくことができれば、もとに戻ります。また、かゆみが強いのも特徴です。
顔は露出しているので、ものが皮膚に直接触れやすい場所でもあります。
そのため、洗剤などが跳ね飛んで付着するなどのトラブルはおこりやすい部位です。また、化粧品などが原因になることもあります。
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油断できない“あせも”
汗を出す汗腺が詰まっておこるのが汗疹(あせも)です。汗腺の多い顔は汗疹ができやすく、かゆみをおこします。
汗腺が皮膚のどの層でふさがるかでかゆみの強さなどは変わります。
皮膚の表面でおこっている水晶様汗疹は、かゆみもほとんどありません。汗を拭きとり、清潔に保つことで自然になおっていきます。
紅色汗疹という表皮内で汗腺が詰まっておこる汗疹は、水晶様汗疹と比べて、かゆみが強くなります。
またかきむしることで、傷口に細菌が感染すると伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)をおこすことがあります。
この病気は「とびひ」ともよばれ、まわりに炎症が広がります。
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こんな病気が顔のかゆみの原因かも
顔の皮膚にかゆみをおこす病気のなかには治療の難しいものもあります。
たとえばアレルギーでおこるアトピー性皮膚炎です。アトピー性皮膚炎は完全になおすのが難しい病気ですが、症状をおさえるための治療法があります。
また、帯状疱疹なども最初にピリピリとしたかゆみを感じることがあります。
なかには皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)というあきらかな原因もなく皮膚がかゆくなる病気もあります。
肝臓の病気が原因で顔がかゆくなることがあります。
肝硬変になり、皮膚や白目が黄色くなる黄疸(おうだん)がおこると一緒に皮膚がかゆくなることがあります。
黄疸は肝臓の機能が低下すると、胆汁という黄色い消化液が分解できずに血液に入りこんで皮膚が黄色くなる症状のことです。
顔だけにおこるわけではありませんが、顔は皮膚の色の変化もあわせてわかりやすい場所です。
また腎臓がうまく働かない腎不全になって、透析治療を受けている患者さんや、なんらかの薬の副作用でかゆみがあらわれることもあります。
このように顔のかゆみといっても、重大な原因が隠されていることもあります。何かの病気を治療しているのであれば、かかっている病院で相談してください。
もし、すぐにかゆみの原因がわからないような場合は、しっかりと医療機関で調べましょう。
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かゆみの予防には洗顔と保湿
乾燥などの顔の皮膚によるトラブルが原因のものであれば、日頃からケアすることで、かゆみをおこりにくくすることは可能です。
皮膚のコンディションを保てば汗疹なども少なくなります。紫外線は皮膚に負担になりますし、気温差や湿度は皮膚の乾燥に影響します。
冬は乾燥し、夏は日差しを強く受け、汗もかくので、年中とおしてケアをしましょう。
日頃から清潔にして、保湿を意識すること、日光などの刺激をさけることが重要です。
洗顔でゴシゴシと洗うのはよくありません。肌の角質が傷つき、肌の防御力が低下する原因になります。
洗顔フォームなどをしっかりと泡立てて、やさしく洗ってください。洗顔後は保湿クリームで乾燥をおさえます。日光には日焼け止めクリームなども効果的です。
もちろん肌にあわないものはすぐに使用するのをやめましょう。
皮膚科を受診
もし顔にかゆみがあるなら、まずは皮膚科を受診しましょう。
確かにすべてのかゆみについて必ず病院にいけばよいというものでもありません。蚊による虫刺されなら、市販の薬で十分です。
しかし、虫刺されでも原因になる虫が蚊でなければ、市販の薬では効果がないこともあります。
また、ニキビなど皮膚科で薬を処方することで治療することができるものもあります。接触性皮膚炎を疑えば、どんな物質が原因になっているのかパッチテストなどで調べることもできます。
かゆみという症状は同じでも、それぞれの原因にあわせた治療法を選択することができます。
自己判断で市販の塗り薬を使用し、かゆみがおさまらないだけでなく、かえって症状を悪化させることもあります。
ちょっとしたかゆみとがまんせず「頻繁にくりかえす」「長引く」「かゆみが強い」と思ったら、皮膚科の医師に相談しましょう。
執筆・監修ドクター
経歴2002年 金沢医科大学医学部 卒業
2002年 金沢医科大学病院 小児科、内科勤務
2004年~2018年大阪、神戸、東京、福岡の病院、クリニックで内科、皮膚科勤務
2018年 クリスタル医科歯科クリニックインターナショナル内に医科開設
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