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上大静脈症候群

目次
  1. 概要
  2. 症状
  3. 原因
  4. 検査内容と主な診療科目
  5. 治療方法と治療期間
  6. 治療の展望と予後
  7. 発症しやすい年代と性差
  8. 編集部脚注

概要

上大静脈症候群とは?

上大静脈症候群(だいじょうみゃくしょうこうぐん)は上半身から心臓へと戻っていく上大静脈が「詰まる」、なんらかの理由で「圧迫される」等により血流が悪くなることでおこる症状のことを指します。
この症状がおこることでむくみなどから、頭痛や失神発作などさまざまな症状がおこります。

近年では肺がんとの関係が指摘されていますが、大静脈瘤やカテーテル治療などでおこることもあります。
上大静脈症候群はなんらかの原因によっておこる症状の呼び名であり、この症状を治療するためには原因の病気を治療することが重要です。

症状

上大静脈(※1)の圧迫・閉塞のために血液が心臓に戻ることが障害され、頭頸部や上肢に静脈血のうったいが出現する症候群。
具体的には、顔面・頸部・上肢などに限局性の浮腫、頭痛、チアノーゼ、頸静脈の怒張、起坐呼吸、失神発作などがみられる。

原因

肺や縦隔(じゅうかく※2)の腫瘍が多くの原因を占めていると言われている。
その他に大動脈瘤(※3)、カテーテル(※4)などの医療機器の挿入も原因となる。

検査内容と主な診療科目

診断には造影CT、静脈造影が有用。

精密検査が必要になるため、呼吸器内科、循環器内科の受診が必要。

治療方法と治療期間

1.原因疾患の治療
・悪性腫瘍の場合…手術、放射線療法、化学療法
・大動脈瘤の場合…手術

2.バイパス手術(※5):人工血管等にて閉塞部にバイパス手術をおこなう。
3.カテーテル治療:バルーン拡張(※6)やステント留置(※7)で、詰まっているところを拡げる。

原因によっては、長期の治療、入院治療が必要になる。

治療の展望と予後

この症候群を治療することは可能だが、原因疾患の治療は個々の疾患の状態による。
進行癌(進行肺がんが多い)の場合は困難な場合が多い。

発症しやすい年代と性差

明らかな罹患者数はデータがないが、1978年~83年の6年間かけた調査では肺がん患者の12.3%にこの病気の合併がみられる。

発症する年代や性差の傾向は原因によって様々である。

編集部脚注

※1 上大静脈

上大静脈は、「右心房につながる2本の大静脈のうちの1つ」です。
全身をめぐった静脈血は、心臓の右心房に戻ってきます。
このとき、「上半身から戻ってくる静脈血」と「下半身から戻ってくる静脈血」は別の大静脈から右心房に戻ります。
上半身からの静脈血は「上大静脈」、下半身からの静脈血は「下大静脈」を通って心臓に返ってきます。

※2  縦隔(じゅうかく)

縦隔は、「左右の肺の間に存在する空間」です。
左右の肺のほか、背面は背骨、前面は胸骨、下は横隔膜に囲まれています。
心臓、食道、気管などは、縦隔の中に収まっています。

※3 大動脈瘤

大動脈瘤は、「大動脈の一部が膨らんで、こぶ状になること」を指します。
大動脈には、非常に高い血圧がかかっています。
そのため、大動脈壁の一部が弱っていると、その部分が風船のように膨らむことがあります。
大動脈の膨らんだ箇所を「大動脈瘤」と呼びます。
大動脈瘤は、時間の経過とともに大きく膨らんでいく傾向があります。
内部には、常に高い圧力(血圧)がかかり続けるからです。
ずっと膨らみ続けると、最終的には破裂する恐れもあります。
大動脈瘤破裂を起こした場合の救命率は、10~20%程度にとどまります。

※4  カテーテル

カテーテルは、「直径2mm程度、長さ1m程度の管」です。
心臓カテーテルは、心臓内、大動脈、冠動脈(心筋に酸素・栄養を運ぶ血管)などを検査・手術するときに使います。
手首、肘(ひじ)、太ももの動脈からカテーテルを挿入し、血管内を心臓付近まで進めます。
カテーテル治療では胸部を切開しなくて済むので、患者さんの負担が軽くなります。

※5 バイパス手術

バイパス手術は、「血管に別のルートをつくり出す手術」です。
たとえば、血管が「A→B→C」と流れているとき、Bの箇所が詰まったと考えてください。
Bの箇所が詰まったままでは、Cに血液が流れません。
そこで、外科手術をおこない、Bを経由することなく「A→C」につながるルートをつくります。

※6 バルーン拡張

バルーン拡張は、「カテーテルを用いた血管手術の1つ」です。
まず、カテーテルを「血管が閉塞・狭窄している場所」まで進めます。
カテーテルの先端が狭窄箇所に到達したら、付属のバルーン(風船)を膨らませて血管を広げます。

※7 ステント留置

ステント留置は、「カテーテルを用いて、血管の狭窄を改善する手術方法」です。
カテーテルを血管内に挿入し、「閉塞・狭窄部位」まで進めます。
狭窄したところを広げたあと、ステント(網状になった金属製の筒)を設置します。
ステントが血管を支える骨組の役割を果たすので、再び狭窄する確率が低くなります。

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