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ちょうじゅうせき腸重積

ちょうじゅうせきしょう腸重積症
更新日:2022/08/16 公開日:2019/01/30 view数:5,329

腸重積とは?

腸重積(ちょうじゅうせき)は、腸管の一部が後ろ側に引っ張られて重なってしまう症状です。乳幼児に発症することが多く、はっきりとした原因はわかっていませんが、風邪などのウイルスの感染をきっかけにしておこる腸壁のリンパ組織の肥大などが原因ではないかと考えられています。また、成人していても発症することがあり、ポリープやがんなどが原因になることもあります。

主な症状は嘔吐や腹痛、血便ですが、引き込まれた部分で血流障害が起きやすくなります。壊死して、細菌に感染するなど重篤な状態になることが多く、早急に治療が必要です。

目次
  1. 腸重積の症状
  2. 腸重積の診療科目・検査方法
  3. 腸重積の原因
  4. 腸重積の予防・治療方法・治療期間
  5. 腸重積の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 腸重積になりやすい年齢や性別
  7. 編集部脚注

腸重積の症状

腹痛、嘔吐、血便の3つが主な症状です。

腹痛は突然発症が多く、繰り返すのが特徴です。また、緑黄色の胆汁を嘔吐します。血便はイチゴゼリー状の粘血便が特徴です。

腸重積の診療科目・検査方法

腹部超音波検査、注腸造影検査、腹部CT検査などの検査を行います。

発症後速やかに小児科もしくは消化器外科内科の受診が必要です。

腸重積の原因

小児では原因がはっきりしない特発性が多いとされ、アデノウイルスなどの先行感染に起因している可能性を指摘されています。

ほかの原因としては、Meckel憩室、血管性紫斑病、腸管ポリープ、大腸がん、悪性リンパ腫、重複腸管などがあります。

腸重積の予防・治療方法・治療期間

軽症、中等症はX線透視下もしくは超音波下で注腸整復を試みます。

注腸整復が成功しない場合、重症な場合は外科的開腹術にて整復もしくは腸管切除を行います。

重症度によりますが、数日~2週間で回復することが多いです。

腸重積の治療経過(合併症・後遺症)

治療できますが、腸を切除する必要が出る場合があります。

発症後早期の場合はX線透視下、もしくは超音波下で注腸整復を行いますが、腸管壊死を伴う場合は、外科的開腹術が必要になるためです。

腸重積になりやすい年齢や性別

日本では年間4000人前後とされます。

生後4ヶ月から1歳までの乳幼児に多いです。

男女比は約2:1です。

編集部脚注

※1 アデノウイルス

アデノウイルスは、「上気道炎・胃腸炎をはじめ、さまざまな病気の要因になるウイルス」です。
多くの型があり、2014年の時点で「67以上の型」が報告されていました。

アデノウイルスによる感染症には、さまざまな種類があります。
・呼吸器感染症(3型 / 7型など)
・流行性角結膜炎(8型 / 19型 / 37型 / 53型 / 54型など)
・胃腸炎(31型 / 40型 / 41型など)
・咽頭結膜熱(3型など)
・出血性膀胱炎(11型など)

※2 Meckel憩室 (めっけるけいしつ)

Meckel憩室は、「小腸の一部が袋状になり、外側に飛び出した状態」であり、腸管の形態異常です。
胎生期、小腸と臍(へそ)は「卵黄管」と呼ばれる管でつながっています。
本来、卵黄管は胎生5~7週で消失します。
しかし、時折、卵黄管が残る例があります。

小腸側に卵黄管の一部が残ると、その部分が「袋状の突起」になります。
人口の約2%に見られると言われています。

※3 血管性紫斑病 (けっかんせいしはんびょう)

血管性紫斑病は「免疫が関与する全身性の小血管炎」です。

「溶連菌感染症」「マイコプラズマ感染症」などが引き金になり得るほか、薬剤・食物が要因になることもあります。

典型的な症状は以下のとおりです。
・出血斑
⇒主に脚部・臀部(でんぶ)・前腕に発生する紫斑です。左右両方に現れます。

・関節痛
⇒肘(ひじ)・膝(ひざ)・足の関節が痛みます。

・腹痛
⇒反復する強い腹痛で、嘔吐・下血を伴うこともあります。

・腎炎
⇒血尿、蛋白尿を伴う腎臓症状が出ることがあります。

※4 重複腸管

重複腸管は、「本来の腸のほかに、余分な腸が存在すること」です。
先天性の形態異常です。
多くの場合、余分な腸は「正常な腸とくっついた場所」にありますが、一部には重複腸管が「正常な腸と離れた場所」に存在する症例もあります。

執筆・監修ドクター

望月 暁
望月 暁 医師 品川胃腸肛門内視鏡クリニック 院長 担当科目 胃腸内科/消化器内科/内科/肛門外科

経歴1996年 小石川高校卒業
2000年 米国ハーバード大学医学校留学
2002年 英国ニューキャッスル大学医学校留学
2003年 山口大学医学部医学科卒業
2014年 東京大学大学院博士課程卒業(研究テーマ:消化器内視鏡治療)

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