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るいのうえん涙嚢炎

更新日:2022/08/10 公開日:2019/04/23 view数:13,535

涙嚢炎(るいのうえん)とは、涙嚢に炎症が起こることです。
涙嚢というのは、目頭にあり、眼から出た涙が流れ込む小さな袋状の器官のことです。
涙は涙嚢から鼻へと続く鼻涙管を通り鼻腔に排出されます。

涙囊炎は、急激に進行し発症する急性涙嚢炎と、慢性的に炎症が続く慢性涙囊炎に分かれます。
急性涙囊炎は、涙嚢の周囲に痛みや赤み、腫れが見られます。
目頭を押すと涙嚢の開口部である涙点から、膿が出るのを確認することができる場合もあります。

目次
  1. 涙嚢炎の症状
  2. 涙嚢炎の診療科目・検査方法
  3. 涙嚢炎の原因
  4. 涙嚢炎の予防・治療方法・治療期間
  5. 涙嚢炎の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 涙嚢炎になりやすい年齢や性別

涙嚢炎の症状

  • 痛みを伴う、強い痛みを感じる(急性涙囊炎)
  • 赤みが出る
  • 腫れが確認できる
  • 目やにが、増える
  • 膿がでる
  • 発熱

などの症状があります。

急性涙囊炎の場合は、痛みを感じ、赤みや腫れが強く出て、重症化すると発熱を伴うことがあります。
また、涙囊に膿が溜まり、膿瘍(のうよう)ができることもあります。

慢性涙囊炎では痛みを感じることは少ないです。

涙嚢炎の診療科目・検査方法

眼科耳鼻いんこう科、または眼科専門医がいる医療機関を受診しましょう。

医師による問診でいつ頃から症状が出たのか・痛む箇所などを確認し涙囊炎の症状を確認します。
痛み、炎症、腫れ、目やにが増える、膿む、膿がたまるといった症状の有無をチェックします。

また、感染菌の確認や、涙道通水試験を実施して、鼻涙管閉塞・狭窄(乳児の場合は、先天性鼻涙管狭窄がないか、ある程度の年齢であれば後天性の要因となる外傷や病気の確認も行う)があるかチェックを行う場合もあります。

涙嚢炎の原因

涙の通り道である「鼻涙管が狭い」「閉塞している」ことで、細菌が繁殖しやすくなるのが主な原因となります。

こうした鼻涙管狭窄の原因には、「先天的鼻涙管狭窄」と「後天的鼻涙管狭窄」があります。
先天的鼻涙管狭窄は、自然治癒する場合もあります。
この涙の通り道(鼻涙管)が狭いと涙が停滞して、細菌(主な細菌:黄色ブドウ球菌・表皮ブドウ球菌など)が繁殖しやすい状況となります。

繁殖した細菌が原因となり痛み、炎症、腫れ、目やにが増える、膿がたまるといった症状をひきおこします。

 

涙嚢炎の予防・治療方法・治療期間

急性涙嚢炎には、抗菌薬や眼軟膏などの投与をおこないます。
涙囊炎に膿瘍がある場合は、切開して膿を出す場合もあります。

慢性涙嚢炎に対しては涙嚢鼻腔吻合術(DCR)という新しい涙の通り道を形成する手術をおこないます。
急性涙囊炎の場合も何度も繰り返すようであれば、DCRが必要です。

治療期間には個人差があります。

涙嚢炎の治療経過(合併症・後遺症)

抗菌剤の投与により、急性涙囊炎が落ち着けば問題はありません。
抗菌剤の効果が得られないようであれば、投与薬の変更をおこないます。

改善が見られた後も、繰り返し感染があるようであれば、手術による涙嚢鼻腔吻合術(DCR)をおこないます。

涙嚢炎になりやすい年齢や性別

先天性鼻涙管閉塞・狭窄に伴う涙囊炎は、生後3ヶ月以降に発症します。
先天性鼻涙管閉塞・狭窄は、1歳前後で自然治癒する場合もありますが、その後も症状が続くようであれば、専門医療機関での治療が必要です。

後天性鼻涙管閉塞・狭窄やその他の感染を原因とした場合は、特に性差や年代について言われていません。

執筆・監修ドクター

平松 類
平松 類 医師 二本松眼科病院 副院長 担当科目 眼科

経歴昭和大学医学部卒業、医学博士。
昭和大学東病院助教、三友堂病院眼科科長、彩の国東大宮メディカルセンター眼科科長
をへて二本松眼科病院に勤務。

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