はやり目とものもらいの見分け方。病院での診断と感染を防ぐポイント
はやり目とものもらいは、同じものではありません。
それぞれ別の原因があり、場合によっては人に感染させてしまうこともあります。
この記事でははやり目とものもらいの症状と見分け方、どちらかわからないときの対処法などについて解説しています。
はやり目とものもらいの見分け方は?
1.はやり目の症状
目が充血し、かゆみを伴います。
その他にも目の中がゴロゴロしたように感じられ、目やにや涙が出ることが特徴です。
目以外の症状には39度以上の発熱や喉の痛みがあります。
2.ものもらいの症状
まつ毛の根元にしこりができて痒みや痛み、腫れなどの症状があります。
それらは目の中ではなく、まぶた周辺に出ます。
3.はやり目と物もらいを見分けるポイント
素人判断では、どちらか見分けることはとても難しいです。
なぜなら、はやり目でも腫れることがあったり、ものもらいでもまぶた全体がぼてっとしたり、その差もわずかな場合があるからです。
まずはどちらなのか見当をつけて対処をしないと、感染が広がってしまうこともあるので注意が必要です。
簡単な見分け方のポイントは、症状がみられるのが目全体なのか一部なのかです。
- はやり目・・・目全体が赤く充血して炎症を起こす
- ものもらい・・・まぶたの一部に痛みやしこり、腫れがある
4.病院ではどうやって見分ける?
基本的には『目視確認』である程度診断ができます。
はやり目は目全体にあらわれる症状と目やにの量、発熱の有無を確認します。
また、ものもらいはボコっとふくらみのある腫れやしこりの有無を確認して診断します。
5.はやり目とものもらいの症状以外の違い
はやり目とものもらいには、目の症状以外に大きな違いがあります。
それは、他人に感染させる恐れがあるかないかということです。
- はやり目・・・ウィルス感染が原因で人から人へと感染します。
- ものもらい・・・雑菌が入り、皮脂の毛穴つまりが原因であらわれ感染の心配はありません。
はやり目とものもらいどちらかわからないときの対処法
1.眼科へ行くべき?
とくにはやり目の場合には、感染の恐れがあるため眼科を受診しましょう。
感染力が強いので、少しでも早く治すために目薬や飲み薬を処方してもらいます。
また、重度のものもらいは化膿などのひどい症状があらわれます。
あまりにもひどい場合には、その部分を切開して膿を出す治療を行います。
痛みや腫れがひどい場合には受診して処置してもらいましょう。
2.眼科に行くまでにできること
はやり目もものもらいもどちらも目に違和感があります。
目を触ったりこすったりしないようにしましょう。
また、人から人へ感染させる恐れがあるため、次のことを行い人に感染させないように注意をすることが大切です。
- 目の周辺を拭いたタオルやハンカチ、ティッシュなどは共有しない
- 手洗いをしっかりと行う
- なるべく目に触れない
- 感染者が使用した物や、手の触れるところにウィルスが付着している可能性があります。煮沸消毒や次亜塩素酸ナトリウムでの消毒を行いましょう。次亜塩素酸ナトリウムはドラッグストアで入手できます。そのまま吹きかけるものや薄めて使うものもあり、食器や家電などを消毒できます。
目薬について
はやり目に有効な点眼薬はありませんが、ほかの感染をおこさないための抗菌点眼薬や炎症を抑えるためのステロイド点眼薬などを使用します。
薬局やドラッグストアなどでも目薬が入手できますが、処方のものよりも効果が低いものがほとんどです。
できるかぎり早く眼科を受診することをおすすめします。
まとめ
はやり目とものもらいは、どちらも目にあらわれる症状です。
しかし、感染の有無や症状に違いがあります。
とくに感染力の強いはやり目は、少しでも早く眼科を受診し対処する必要があります。
また免疫力が低下することで感染しやすくなるので、睡眠と栄養をしっかりととることで日ごろから免疫力を高めるように努めましょう。
免疫力が気になるときの食事のポイントは、主食や主菜、副菜のバランスを考えてビタミン、ミネラルを旬の食材からたっぷりと摂るようにします。
また、無理をしないことが大切です。
執筆・監修ドクター
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