大人がはやり目にかかったときの症状と対処法。会社は休むべき?
【医師監修】はやり目には流行性角結膜炎と咽頭結膜炎があり、子どもだけではなく大人もかかることがあります。この記事では大人が流行り目にかかったときの症状や対処法、会社への対応などについてまとめています。
大人のはやり目の症状
1.はやり目とは?
流行性角結膜炎と呼ばれアデノウィルスの感染によって起こる結膜炎のことで、他にも咽頭結膜炎(プール熱)があります。
2.症状は?
白目が赤く充血する、目が開かなくなるほどの目やにが出る、涙目になる、目がしょぼしょぼする、ゴロゴロとものが入った感じがする、日や電気などの光がまぶしく感じるなどの症状があります。
プール熱の場合はその他に喉の痛みや腫れ、38度くらいの発熱が起こります。
これら、はやり目の症状は2週間ほどで治まってきます。
はやり目にかかったら会社はどうする?
1.会社は休むべき?
休むかどうかは会社によって違う
学校とは違い、会社は法律において休むかどうか定められていません。
医師の許可が出ても会社によっては他の人への感染のリスクを考慮し、出勤は控えるよう指示されます。
それとは逆に、出勤しなければいけない会社もなかにはあります。
しかし、感染力の強い1週間は出勤を控えることをおすすめします。
他人に感染する期間
白目が真っ赤に充血している、目から目やにが出ている間は感染する可能性があります。
出勤の際には眼帯を着けることで感染予防になります。
また、目を触った手でほかに触れないように心がけましょう。
学校の場合
学校保健安全法で医師の許可が出るまで登校は禁止されています。
目の充血が消えて目やにが出なくなるまでは登校ができません。
医師に確認してもらい、許可がおりたら登校ができます。
この期間はおよそ2~3週間になります。
2.はやり目をほかの人にうつさないために
はやり目は非常に感染力が強い病です。
こまめな手洗いを行うことで手にウィルスがつかないようにしましょう。
しかし、手洗いが不可能な場合も多いので携帯用消毒ジェルなどを持っていると良いでしょう。
また、目は触らないようにします。
その他にもタオルの共有は避けて使い捨てのものにするなどの工夫が必要です。
ゴーグルをつけることは感染予防に効果的なのでぜひ試してみてください。
感染者の入浴は、家族でいちばん後にするか、シャワーで済ませましょう。
完治までにかかる期間と過ごし方。飲酒やメイクは?
1.完治までにかかる期間
目安は2~3週間です。
長い場合には数か月かかることもあります。
2.早く治す方法はある?
自分でできる対処法
こじらせないことが早く治すことにつながります。
そのためには目をこすらないようにして充血がひどくならないようにします。
免疫力が落ちると回復も遅くなるので睡眠や食事など生活習慣に気を配り、目の使い過ぎには注意をしましょう。
3.完治までの過ごし方
飲酒は?
お酒の飲み過ぎは免疫力の低下につながります。
その結果症状の悪化にもつながるので、飲酒は避けた方が良いでしょう。
メイクは?
目のまわりのアイシャドーやアイライン、マスカラなどのメイクはしっかりと落とすよう心がけます。
とくに、まつ毛の生え際は汚れが詰まって炎症を起こしやすいので症状の悪化につながるので、治るまではメイクも避けた方が良いかもしれません。
コンタクトレンズは?
症状を悪化させてしまうことがあるので使用は控えましょう。
4.完治まではどれくらいかかる?
多くは1週間程度で症状が改善されますが、感染力が最も強い期間なので人との接し方にも注意が必要です。
2~3週間程度で症状は治まりますが、この間は念のため感染を防ぐようにしましょう。
症状が悪化して角膜炎を起こした結果、角膜が濁ってしまうと濁りが取れるまでに数か月から1年くらいかかることもあります。
治療法
ウィルスを殺す有効な点眼薬はありません。
病院では「リンデロンA点眼薬」のようなステロイドと抗生物質が入った薬を使うことが多く、ステロイド剤と抗生物質の点眼薬を別々に2種類処方することもあります。
まとめ
白目が真っ赤に充血して目が開かなくなるくらい目やにが出るようならば、それははやり目かもしれません。
おかしいなと思ったら早目に眼科を受診するようにしましょう。
自己判断は症状を悪化させて完治までに時間がかかる原因にもつながります。
執筆・監修ドクター
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