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がいいんがんじだしょう外陰ガンジダ症

そとかげちつしんきんしょう・がいいんちつかんじだしょう・かんじだちつがいいん外陰膣真菌症/外陰膣カンジダ症/カンジダ膣外陰
更新日:2022/08/09 公開日:2019/12/24 view数:17,241

外陰カンジダ症(がいいんがんじだしょう)とは、体内に常在する真菌(カビ)の一種であるカンジダ菌が増殖することにより外陰部に強いかゆみと異常なおりものを引きおこす感染症です。女性の場合は膣炎を合併することが多いため腟で酒粕状またはヨーグルト状の白い帯下(たいげ:おりもの)が生じます。外陰カンジダ症の原因はさまざまですが風邪をひく、睡眠不足などの体調不良など全身の免疫力が低下しているときにかかりやすくなるといわれています。また、ホルモンバランスが崩れる妊娠中や生理前後でもなども発症する原因です。

炎症が強くなるとかゆみのほかに外陰部に灼熱感を感じたり性交痛や排尿障害もみられます。外陰部の炎症には外用薬(抗真菌薬含有軟膏・クリーム)による治療がおこなわれ、膣内の炎症には抗真菌薬膣錠が投与されます。外陰カンジダ症は特に女性に多い疾患ですが、男性にも発症することがあります。男性にはかゆみなど症状が出ないため、知らずにパートナーにうつしてしまうことがあります。

目次
  1. 外陰ガンジダ症の症状
  2. 外陰ガンジダ症の診療科目・検査方法
  3. 外陰ガンジダ症の原因
  4. 外陰ガンジダ症の予防・治療方法・治療期間
  5. 外陰ガンジダ症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 外陰ガンジダ症になりやすい年齢や性別

外陰ガンジダ症の症状

女性の場合、外陰部に強いかゆみが生じ、がんこなかゆみが続きます。外陰部に炎症がおこっているため赤く腫れあがる腫脹がみられ、自覚症状として熱くひりひりしたような灼熱感や痛みを感じます。膣炎をともなうためにおりものが増えます。状態も通常の白いチーズのようなかたまり状のおりものや酒粕状のおりものが増加します。外陰部の皮膚が炎症により弱くなっているため擦れるなどの刺激で少量の出血をおこしたり、排尿障害や性交痛をともなうこともあります。

男性の場合はあまり症状が出ません。

外陰ガンジダ症の診療科目・検査方法

女性の場合、主な診療科目は婦人科産婦人科です。

問診、内診により外陰部の視診(発赤、腫脹の状態)、膣内のおりものの確認、おりものの検査(分泌物の顕微鏡検査・培養検査)をし、カンジダ菌が検出されると診断が確定します。カンジダ菌は健常者でも保有していることが多く、カンジダ菌が検出されただけではカンジダ膣炎をおこしているという判断にはなりません。

自覚症状として普段と違うおりものの変化(白いチーズ状のおりもの、酒粕状のおりものなど)や量が増加する、外陰部に強いかゆみや灼熱感、性交痛、排尿障害がある場合は外陰カンジダ症が疑われるので早めに受診しましょう。パートナーがいる方は、相手の陰茎にも処方された抗真菌薬含有軟膏やクリームを塗る対処をしないと、いわゆるピンポン感染をして再発を繰り返してしまいます。

外陰ガンジダ症の原因

カンジダ菌はもともと体内に存在する菌でほかの常在菌や免疫細胞とともに膣内、皮膚、腸管などに広く存在しています。外陰カンジダ症は何かの誘因によりこのバランスが崩れ、カンジダ菌が膣内で異常に増殖することにより外陰部に強いかゆみ、おりものの異常を引きひきおこします。

バランスが崩れる原因としては免疫抑制薬やステロイド剤(副腎皮質ホルモン)の使用による免疫力の低下、糖尿病にかかっている、感染症治療のための抗生物質の服用により常在菌や免疫細胞が減少しカンジダ菌の増殖が好条件になる、妊娠やピルの服用によるホルモンの環境の変化があげられます。

ほかには風邪をひく、睡眠不足、ストレスなどによる体調不良、肛門部からの自己感染、性交感染も原因としてあげられます。誰でも感染する可能性があり、性交渉が一度もない方でも発症する場合があります。
また、外陰部や膣を石鹸で過剰に洗うこと、通気性の悪い下着を着用することもカンジダ菌が増殖するのに好条件となります。

外陰ガンジダ症の予防・治療方法・治療期間

女性の場合、外陰部の炎症には抗真菌薬含有軟膏・クリームが使われミコナゾール硝酸塩(フロリードDクリーム)、クロトリマゾール(エンペシドクリーム)、硝酸イソコナゾール(アデスタンクリーム)などがあります。

膣炎には膣洗浄をおこない、膣内に抗真菌薬膣錠を挿入する治療がおこなわれます。膣錠は1日1錠を約1週間投与するものと、週1回投与するものがあり症状により異なります。妊娠中も同様の治療をおこないます。かゆみやおりものなどの自覚症状が消え、再検査でカンジダ菌が検出されなければ治療完了です。治療中はパートナーとの性交渉を避ける、またはコンドームを使用することが必要です。

治療期間は投与完了が6日間で7日目に再診し、もし治療が不十分と判断されたら治療は継続されます。完治するまでおよそ1~2週間といわれています。

外陰ガンジダ症の治療経過(合併症・後遺症)

カンジダ菌は一般的には外陰部や膣などにとどまり、全身感染には至りません。1~2週間の通院治療により85~95%は完治します。しかし、この感染症は再発しやすいという特徴もあり、再発の感染経路には自分の腸管のカンジダが肛門から感染するという自己感染があります。また、性感染の経路で男性から感染するケースもあります。

再発を防ぐには日頃から予防も大切です。全身の免疫力の低下により発症しやすいので、免疫力の落ちない健康的な生活を普段より心がけることが大切です。また、通気性の悪い下着の着用や生理用品やおりものシートや尿もれパッドを長時間取り換えないこともカンジダ菌の増殖の原因となります。外陰部を清潔にすることも予防となりますが、洗いすぎると逆効果になるので注意が必要です。

外陰ガンジダ症になりやすい年齢や性別

特に女性に多い感染症で5人に1人が発症するといわれており、男性が発症する割合は比較的少ないです。

また、糖尿病、全身の免疫力の低下、生理周期によるホルモンの変化によっても発症するので発症する年代は幅広く存在します。

執筆・監修ドクター

石野 博嗣
石野 博嗣 医師 石野医院 副院長 担当科目 婦人科/内科

経歴1999年 日本医科大学産婦人科教室入局 日本医科大学付属病院 産婦人科研修医
2001年 国立横須賀病院(現 横須賀市立うわまち病院) 産婦人科
2002年 東京都保健医療公社 東部地域病院 婦人科
2003年 日本医科大学付属病院 女性診療科・産科 助手代理
2004年 日本医科大学付属第二病院 女性診療科・産科 助手
現在 石野医院の副院長

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