ドライアイとコンタクトの関連性は?レンズの選び方と涙の量を増やす方法
近年では、コンタクトレンズを着けている人が増えてきました。
かすんだりくもったりせず、視野が広いことがコンタクトレンズの特徴です。
しかし、その一方で目のトラブルを抱える人も多くなっています。
目がゴロゴロする、疲れる、まばたきが多くなったなどの症状があらわれたら、その原因はドライアイかもしれません。
そこでこの記事では、ドライアイの原因やコンタクトレンズの選び方などを解説しています。
ドライアイとコンタクトレンズの関係
1.ドライアイとは
ドライアイは、涙の量が足りなくなったり、涙の成分が変化したりする目の病です。
乾燥した空気にさらされたり、まばたきをあまりしないことで、目の潤い成分が蒸発してしまうために起こります。
涙は目の保湿の役割があるので、この病になると保湿機能が下がります。
目が乾いてゴロゴロしたり、充血したりしたらドライアイかもしれません。
2.コンタクトレンズの使用と、ドライアイの関係について
コンタクトをつけている人でケア方法や使用方法を間違っている人が多く、ドライアイや、目の異物感、充血、流涙、痛み、見えにくい(かすむ・くもる)、レンズがずれる(はずれる・はずしにくい)、目がかゆい、目やにが出るなどの症状を招くことがあります。
自己判断でコンタクトレンズやケア用品を選ぶのは危険!
本来コンタクトレンズは、医師の処方が必要な医療用具です。
しかし、実際には定期検査を受けていない人が非常に多いことが問題となっています。
また、最近はコンタクトレンズの種類が豊富になり、ケア用品も多様化しています。
そのため、自己判断でレンズを選んだり、誤ったケアをすることも、ドライアイの原因となります。
コンタクトレンズの選びかた
1.コンタクトレンズの豆知識
コンタクトレンズは角膜の表面に直接装着するので、目のすぐ近くで光を屈折させています。
そのため、メガネよりも度数が弱くなります。
また、つねに瞳の中心にあるため、レンズの中心と眼軸とのずれを心配する必要はありません。
レンズの汚れの状態によって曇りってしまうこともありますが、メガネよりもレンズが曇りにくく、視野が広いのも魅力です。
2.メガネとの使い分けで目の負担を軽減!
コンタクトレンズをを使用するのであれば、メガネも同時に作ることをおすすめします。
目が傷つきコンタクトレンズが使えないときはもちろん、環境に合わせて使い分けるとよいでしょう。
そうすることで、目の負担を軽減できます。
3.ハードレンズのメリットとデメリット
〈メリット〉
- 視力の矯正効果が優れている
- レンズが硬く変形しにくいため安全性が高い
- 強い乱視や近視の矯正に適している(角膜の形状が特殊な場合でも矯正が可能)
- 角膜への酸素の供給に優れている
- 角膜の異常を発見しやすい
〈デメリット〉
- ソフトコンタクトレンズに比べて着け心地がやや劣る
- 異物感がある(慣れてくるとよくなる人も多い)
- 破損しやすく汚れや傷がつきやすい
4.ソフトレンズのメリットとデメリット
〈メリット〉
- 装用感やなじみが良く異物感が少ない
- コストが低い
- 使い捨てができるためゴミや雑菌がつきにくく清潔
- ずれたり外れにくい
- 小さなゴミが入っても痛みを感じにくい
- 1day ・2week ・マンスリーと種類が豊富
- 割れにくい
〈デメリット〉
- 角膜の傷が悪化しやすく異常がわかりにくい
- 涙の流れが悪く細菌がつきやすい
- 痛みを感じにくいため不衛生
ソフトコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズに比べて面積が大きいので角膜にふたをするようなものです。
その面積が大きいほど、酸素を取り入れにくく、角膜の負担が大きくなります。
その結果、目の乾きだけでなく角膜へのダメージも受けやすいと言えます。
ドライアイの改善方法。涙の量を増やすには?
1.コンタクトのつけ方にコツあり
コンタクトレンズは、黒目を覆うように、涙の海に浮かべる感じで装着します。
コンタクトと角膜の間にじゅうぶんな涙があれば、レンズは目の表面でスムーズに動くことができます。
ですから、角膜を傷つけることはありません。
2.涙の量を増やす工夫を
涙の量が少ないドライアイの人は、レンズと角膜が接触することでトラブルが起きやすくなります。
目が乾くときは、「意識的にまばたきを多くする」「目薬を使用する」「レンズをまめに洗浄する」などを試してみましょう。
3.目を休める時間と空間づくり
「夜はしっかり眠る」「部屋の空気をきれいにする」「パソコンやテレビの画面は目よりも下に置いて見下ろす」など、リラックスできる工夫をしましょう。
まとめ
コンタクトレンズをつけたときに、角膜とレンズの間にクッションとなる涙が少ないと、角膜が傷つきドライアイになります。
もともと目が乾きやすい人は、まばたきの回数を増やし、意識的に目を休める時間をとりましょう。
コンタクトレンズを使用する際は、医師の指示に従い、装着してもよい状態か診てもらうことが大切です。定期的な診察も必ず受けましょう。
また、コンタクトはきちんとケアをし、ルールを守って装着しましょう。上手にコンタクトレンズと付き合っていきたいですね。
執筆・監修ドクター
経歴慶應義塾大学医学部卒業
慶應義塾大学病院眼科 助教
慶應義塾大学伊勢慶応病院眼科 部長
順天堂大学医学部附属順天堂浦安病院眼科 助教
JCHO埼玉メディカルセンター眼科 部長
現在 中島眼科 院長
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