新しい治療方法の習得や医療機器の拡充に努め、地域のニーズに応える医師
理事長
矢崎 裕久
取材日:2023年1月11日
矢崎 裕久先生(日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医)にインタビュー
勤務医時代に得た知識や経験を生かし、疾患の原因究明に尽力
耳の聞こえで相談に来た方に対して大切にしていることを教えてください。
まずは、耳が聞こえにくくなっている原因が病気によるものなのか、加齢によるものなのかを、聴力検査によって正しく診断することを大切にしています。そのうえで、内服薬を処方して快方を目指すのか、補聴器を使用し難聴とうまく付き合っていったほうが良いのかを判断します。補聴器を使用する場合は、こちらから補聴器屋さんをご紹介しますが、紹介先にご希望がある場合は気兼ねなくご相談いただければと思います。
また、難聴を放置すると認知症になるリスクが上がると言われているため、患者さまご本人にはもちろん、ご家族の方にも治療をすることの重要性を丁寧に説明するようにしています。勤務医時代から難聴の患者さまを診てきた経験と、そこで培った診断力を生かし、患者さまにとってより良い治療方法をご提案いたします。
また、難聴を放置すると認知症になるリスクが上がると言われているため、患者さまご本人にはもちろん、ご家族の方にも治療をすることの重要性を丁寧に説明するようにしています。勤務医時代から難聴の患者さまを診てきた経験と、そこで培った診断力を生かし、患者さまにとってより良い治療方法をご提案いたします。
アレルギー性鼻炎の診療ではどのようなことを心がけていますか？
患者さまに合う治療方法をできるだけ早く見つけることを心がけていますね。アレルギー性鼻炎に対応しているお薬にはさまざまな種類があり、作用を実感できるかどうかは実際に服用してみなければわからない部分もあります。まずは症状に合ったお薬を処方し、必要に応じてお薬を変更しながら症状緩和を目指していきます。また、お薬で快方が見込めない場合は、レーザー治療や舌下免疫療法などのご提案もいたします。
花粉症などのアレルギー性鼻炎は、くしゃみや鼻水など身近な症状なだけに、市販薬で済まそうとする方も少なくないかと思います。しかし、こうした症状は、花粉やハウスダスト以外に、鼻の構造などが原因となって長引いているケースも考えられます。耳鼻咽喉科をきちんと受診していただくことで、さまざまな可能性を考慮したうえで診療することができます。「日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」として、副作用の少ないお薬を取り入れたりもしているので、まずは一度ご相談いただけるとうれしいですね。
花粉症などのアレルギー性鼻炎は、くしゃみや鼻水など身近な症状なだけに、市販薬で済まそうとする方も少なくないかと思います。しかし、こうした症状は、花粉やハウスダスト以外に、鼻の構造などが原因となって長引いているケースも考えられます。耳鼻咽喉科をきちんと受診していただくことで、さまざまな可能性を考慮したうえで診療することができます。「日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」として、副作用の少ないお薬を取り入れたりもしているので、まずは一度ご相談いただけるとうれしいですね。
めまいも難聴と同様、原因を突き止めることが重要なのでしょうか。
そうですね。原因によって治療方法や処方するお薬、説明の内容が異なりますから、どのような病名が当てはまるのかを究明することが大切です。めまいの症状があると、不安でいっぱいになってしまう方も多いかと思います。私は、検査はもちろん問診にも力を入れており、その不安な気持ちを打ち明けていただくことで会話の中からキーワードを拾い上げ、正しい診断へとつなげています。
治療としては、重篤な場合を除いて、運動療法をご提案しています。あえてめまいがする動きを取り入れて、負荷がかかる状況を繰り返すことで、お薬を使用しなくても症状の解消が期待できます。ただし、症状が出なくなってきたからと言って体操をやめてしまうと再発する可能性があるので、しっかり継続していただけるようお声がけは欠かさず行っています。
治療としては、重篤な場合を除いて、運動療法をご提案しています。あえてめまいがする動きを取り入れて、負荷がかかる状況を繰り返すことで、お薬を使用しなくても症状の解消が期待できます。ただし、症状が出なくなってきたからと言って体操をやめてしまうと再発する可能性があるので、しっかり継続していただけるようお声がけは欠かさず行っています。
耳鼻咽喉科の医師だった父の姿に憧れ、地域ニーズに幅広く対応
続いて、中耳炎について教えてください。やはりお子さまが多いのですか？
はい。特に滲出性中耳炎と言って、鼓膜の奥に滲出液がたまる疾患で来られるお子さまの診療には注力しています。滲出性中耳炎は痛みの症状はなく、音がこもって聞こえたり耳が詰まっている感じがしたりするだけなので、お子さまに自覚がない、親御さまも気付きにくいというケースが多いです。中耳炎は、鼻水が出ているときや風邪気味のときに起こりやすいので、これらの症状のあるお子さまがいらしたら、同時に耳も診るようにして早期発見に努めています。
治療は、お薬の服用や鼻から耳に空気を送る処置などをご提案します。また、鼻水などを放置すると、細菌やウイルスなどが中耳に入って炎症を起こし、痛みのある急性中耳炎になってしまう場合もあります。ですから、そうなる前の鼻水などの段階でしっかりと治療することが重要です。
治療は、お薬の服用や鼻から耳に空気を送る処置などをご提案します。また、鼻水などを放置すると、細菌やウイルスなどが中耳に入って炎症を起こし、痛みのある急性中耳炎になってしまう場合もあります。ですから、そうなる前の鼻水などの段階でしっかりと治療することが重要です。
のどの痛みを訴える方に対してはどのようなことを大事にしていますか？
のどの痛みには、咽頭炎のほか、急にのどが腫れて呼吸がしづらくなり窒息してしまう急性喉頭蓋炎など、命に関わる疾患が隠れている可能性もあります。そのため、当院にいらした段階で、お薬を服用すれば治療できる疾患なのかどうかをしっかりと見極めることを大事にしています。緊急性を要する場合は近隣の病院へと連携します。つい最近も、当院を受診した方で、救急で病院に搬送した例がありましたね。
診断を付けて不安を解消するためにも、隠れた疾患を早期に発見するためにも、のどが痛い、声を出しづらい、呼吸がしにくい、口が開けられないという症状があるときはお早めにご相談いただきたいと思っています。
診断を付けて不安を解消するためにも、隠れた疾患を早期に発見するためにも、のどが痛い、声を出しづらい、呼吸がしにくい、口が開けられないという症状があるときはお早めにご相談いただきたいと思っています。
幅広い疾患に対応しているのはニーズに応えたいという思いからでしょうか。
そうですね。私は幼少期から、父が医師として地域の方々に寄り添って働く姿を間近で見ていました。その姿に憧れ耳鼻咽喉科の医師を目指しましたので、父と同じように耳・鼻・のどのさまざまな疾患に対応し、地域のニーズにお応えしていきたいと思っています。
当院を継承してからは、より詳細な検査や専門的な治療を提供できるようにと、検査設備や医療機器の拡充に努めました。今後も、勤務医としてめまいや難聴について診療した経験、がんがあるのかないのか、早期の治療が必要かどうかなどを見極めるために培った知識を生かし、さまざまなニーズにお応えしていく所存です。
当院を継承してからは、より詳細な検査や専門的な治療を提供できるようにと、検査設備や医療機器の拡充に努めました。今後も、勤務医としてめまいや難聴について診療した経験、がんがあるのかないのか、早期の治療が必要かどうかなどを見極めるために培った知識を生かし、さまざまなニーズにお応えしていく所存です。
情報のアップデートに尽力。医療の窓口として、他科の医師とも連携
耳鼻咽喉科の医師として、課題に感じていることはありますか？
科の境界領域の症状でいらした患者さまに対して、どこで診療するのが良いのかを判断することに難しさを感じています。例えば、鼻水の症状がある場合に、耳鼻咽喉科で診るべきなのか内科で診るべきなのか、迷うところですよね。そこをしっかりと判断できるように、近隣のクリニックや他科の先生との連携は欠かさず取るようにしています。
また、大学病院では専門性が求められますが、当院のようなクリニックでは身近な病気のご相談が多いです。その中で正しい判断をして、緊急性がある疾患がどうかを見極めることは、地域のクリニックとして重要な役割だと感じています。
また、大学病院では専門性が求められますが、当院のようなクリニックでは身近な病気のご相談が多いです。その中で正しい判断をして、緊急性がある疾患がどうかを見極めることは、地域のクリニックとして重要な役割だと感じています。
今後、力を入れたいと考えている治療があれば教えてください。
重度の副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の方に対して使用する注射薬が新しく出てきているので、これまでの治療でなかなか快方に向かわなかった患者さまへ、ご提案させていただきたいなと考えています。また、地域のクリニックとして幅広い疾患に対応し、医療の窓口となる役割は継続しつつ、新しい情報や治療にしっかりとアンテナを張りスキルアップしていきたいです。
私は、患者さまとコミュニケーションを密に取りながら、あらゆる疾患に対して早期発見・早期治療ができるよう取り組んでいます。また、「日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」として専門性を生かした診断はもちろんのこと、新しい治療やお薬を取り入れ、より良い医療を提供できるよう尽力しています。耳・鼻・のどに関して、気になる症状、わからないことなどがあれば気兼ねなくご相談にいらしてください。
私は、患者さまとコミュニケーションを密に取りながら、あらゆる疾患に対して早期発見・早期治療ができるよう取り組んでいます。また、「日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」として専門性を生かした診断はもちろんのこと、新しい治療やお薬を取り入れ、より良い医療を提供できるよう尽力しています。耳・鼻・のどに関して、気になる症状、わからないことなどがあれば気兼ねなくご相談にいらしてください。
