外耳炎は自然に治るのか?病院へ行くべきケースや市販薬について
『外耳炎』は、耳そうじなどが原因で、日常生活でも比較的かかりやすい病気です。
こちらの記事では、外耳炎の自然治癒や病院での治療法、市販薬を購入するときの注意点について解説します。
外耳炎ってどんな病気?
1.外耳炎とは
『外耳炎』は、名前の通り、耳の『外耳』という部分に炎症を起こした状態です。外耳とは、耳の鼓膜から外側のことです。
耳そうじなどで傷がつき、そこから細菌やカビが入って炎症を起こすことが主な原因です。
2.外耳炎の症状
外耳炎の初発症状は、耳の『かゆみ』や『痛み』が症状としてあらわれることが一般的です。
進行すると、違和感が強くなり、日常生活に支障をきたすほどの痛みがあらわれます。外耳道から膿や滲出液を伴うこともあります。
炎症が重症化すると耳茸(みみたけ)と呼ばれる肉芽組織ができたり、外耳道の腫脹により難聴を伴うこともあります。
外耳炎の治療法
1.病院でどんな治療が行われる?
耳垢やかさぶた、膿などを取り除く治療
病院では、耳にたまっている耳垢やかさぶた、膿、菌のかたまりなどを、吸引したり、器具でつまみだしたりして取り除きます。
外耳道の洗浄を行うことで、外耳炎の原因を取り除きます。
膿がたまっている場合は、抗菌薬の投与を行う
悪化していると、膿がたまっていることもあります。
その場合は洗浄後に抗菌薬を内服または点耳薬で投与します。細菌ではなく真菌に感染している場合もあるため、菌の検査を行うこともあります。
2.外耳炎の治療にかかる期間
個人差はありますが、軽度の外耳炎であれば、数日で症状がやわらぎます。
しかし、放置しておくとその分症状も悪化し、治療も長引くことになります。耳だれや耳の違和感を感じたら、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。
3.外耳炎は完治までしっかり治療を!
症状がやわらいだからといって、耳そうじをしたり、耳の中を触ったりするのは避けましょう。
再発や悪化をまねく原因になります。
再発や悪化を繰り返すと抗生物質が効きづらい菌に感染し、難治性になることもあります。医師の指示にしたがい、完治するまで治療を続けることが大切です。
外耳炎は自分で治せる?自然治癒や対処法について
1.軽度であれば、自然治癒することも
軽度の外耳炎であれば、自然に治ることもあります。
自然治癒を促す場合は、耳そうじを避け、耳にかゆみや痛みを感じても触らないようにしましょう。
2.病院で治療をうけるべきケース
症状出現から3~5日たっても改善しない場合
症状があらわれてから、3~5日たっても治まらない、または悪化しているという場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。早く病院へ行くことで、悪化を防ぐことができます。
さいごに
耳の違和感が悪化するようであれば耳鼻咽喉科へ
耳に違和感があるようであれば、早めに耳鼻咽喉科受診することをおすすめします。
しかし、どうしても時間がないというかたは、ひとまず薬局で市販薬を購入するのもひとつの方法です。
その場合は薬剤師にきちんと相談しましょう。重症化させないためにも、症状があらわれたら早めに対応することが大切です。
執筆・監修ドクター
経歴2009年に日本大学医学部を卒業。初期研修課程終了後、東京医科歯科大学耳鼻咽喉科へ入局。東京医科歯科大学付属病院や土浦協同病院などの市中病院で研鑽を積み、カリフォルニア大学サンディエゴ校へ留学。
2016年7月より医療法人社団則由会AGAヘアクリニックを院長として開院すると同時に水島耳鼻咽喉科副院長に就任。
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