亀岡 慶一先生(日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医)にインタビュー
一人ひとりに応じた治療を提案し、健康寿命を延ばす
最近の日本人は長生きできるようになり、体重を減らす努力をし続けると、むしろ健康寿命が縮むという方が増えております。食事制限をやり過ぎて超高齢期であっても体重や筋力が落ち、寝たきりになってしまっては意味がありません。お一人おひとりに合った薬物療法や食事指導を提案することを大切にしています。
また、ご家族が抱えているお悩みにも親身に耳を傾け、負担を少しでも軽減して差し上げられればと考えています。だからこそ、ささいなことでも気兼ねなくご相談いただきたいですね。次に訪問診療の患者さんは状態が変わりやすく、クリニックとしての相談のしやすさが求められております。このため24時間連絡がつく体制を整えております。
身近な場所で、より多くの地域の方々のお悩みに応じるため開業を決意
糖尿病に力を入れて学び始めたのは、内科疾患の中でもより専門性が高く、かつ患者さんが多いのが糖尿病だと、当時お世話になっていた先生に教えていただいたことがきっかけです。勤務医時代に得た知識や経験を活かし、今後もより多くの方のサポートができれば幸いです。
次に病院時代の外来患者さんのうち6割くらいが糖尿病の方でした。糖尿病以外のいろんな疾患の方を診たいという思いもありました。しかし逆に開業すると糖尿病の方の比率は増え、当院に通院していただいている患者さんの8割は糖尿病です。
時代の変化に合わせ、治療を無理なく継続できる環境づくりに尽力
今後はかなり長生きできる方が増えてきます。寝たきりで長生きしてもうれしくはありません。健康で長生きしたいものです。そのためには今現在、患っている疾患だけでなく、将来患いやすい疾患にも注意して、外来診療をしていくべきです。具体的には癌が問題になることが多いです。ですからがんの早期発見のための検査やドックを勧めたりしています。
さらに、今後は少子化によって働く人口が少なくなり、なかなか仕事を休めないという方が増えるでしょう。早くから治療を始めることで受診間隔を空けられるようにしたり、オンライン診療や二診制を取り入れたりすることで、受診のハードルを下げていければと思っています。患者さまが治療を無理なく続けられる環境づくりに努めてまいります。
健診などで指摘を受けた方、これまで一度も医療機関を受診したことがないという方はお早めにご相談ください。早期に問題を発見することで幅のある診療を行えますし、患者さんのご要望に柔軟に応えやすくなります。ご自身に合った治療に取り組み、末永く健康な生活を手に入れましょう。