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世界乾癬デーを通して乾癬の正しい知識を!適切なスキンケアやメイクは?

更新日:2022/11/30 公開日:2018/11/09 view数:669

「乾癬(かんせん)」という病気を知っていますか? 欧米に比べると患者数は少ないのですが、日本でも約50~60万人(人口の約0.4~0.5%)の人たちがこの病気で辛い思いをしています。

【参考URL】https://www.kansennet.jp/about_disease/jinjyousei/

 

毎年10月29日は「世界乾癬デー」です。患者さんには「確かな情報を得ることで適切な治療を受ける」こと、一般の人には「乾癬への理解を深めてもらう」ことを目的に定められました。それに伴い、今年も都内でイベントが開催され、日本の有名モデルのひとりも乾癬患者であることを明かして参加しました。

患者数を男女比で表すと2:1で男性の方が多く、男性は50代で発症することが多いようです。それに対し女性は、10代20代といった若い世代でも発症することが多いとされています。皮膚に症状が現れることから、女性にとっては美容面においても深刻な病気です。

しかし、乾癬に対して一般の人の認知度が低いのが現状です。そこで、小田原銀座クリニックの長谷川佳子先生に、乾癬とはどんな病気か、また、女性の患者さんのスキンケアについても教えていただきました。

目次
  1. 乾癬はどんな病気?うつる?症状や原因・予防法
  2. 医療機関で行う検査について
  3. 女性が気になる美容面についての対処法3つ
  4. 日常生活で心がけること

乾癬はどんな病気?うつる?症状や原因・予防法

乾癬はどのような病気なのか、症状や原因について長谷川先生はこう解説しています。「大きく言うと皮膚の代謝異常です。皮膚は通常4週間程度で入れ替わりますが、乾癬の肌ではそれが短縮し、皮膚が成熟する前にどんどんできてしまう病気です。

通常の皮膚よりバリア機能が弱く皮膚の炎症や赤い発疹が症状として現れます。また、作られすぎた肌は角質が厚く盛り上がる、そして皮膚表面の銀白色の厚い角化した角質が、ポロポロと剥がれ落ちると言った症状があり、痛みや痒みを伴います。

症状は良くなったり、悪くなったりを繰り返します。まだ解明されていないことも多くありますが、人にうつることはありません」

また、予防法については「主な原因は遺伝や環境因子(不規則な生活や食事、ストレス、肥満など)だと考えられています。ですから、生活リズムを整え、体調を管理するのは予防につながると言えます」

医療機関で行う検査について

医療機関で行う検査について、長谷川先生はこう説明してくれています。「今までの経過や家族歴(同じ病気を持つ方が家族にいるか)を確認する質問、触診や視診、画像診断、血液検査などを行います。感染と症状が区別しにくい症状が出るタイプやほかにも複数の種類があるので、見極めや治療方針を決めるための検査を行うこともあります」

検査の結果、乾癬と診断された場合、どのような治療法が考えられるのかについては「まずは塗り薬、飲み薬での治療や紫外線療法を行います。ほかにも抗体療法という皮下注射、点滴注射、生物学的製剤(注射)などがあります。乾癬は慢性疾患のため、症状が落ち着いているとき、悪化しているときを繰り返します。ですから、程度によって薬が変わることがあります」

また、治療によって完治するのかについては「今は乾癬を完治させるのは難しいですが、新たな治療法が常に発表され、症状を軽くさせることが可能になっています」

医療の進歩によって完治できるようになる日が来るのも、もしかすると遠い未来ではないのかもしれません。

女性が気になる美容面についての対処法3つ

乾癬にかかっている場合、女性は美容面でどのように対処するべきなのか、3つの方法について長谷川先生が語ってくれました。

スキンケア

女性の場合、もしも乾癬と診断されたら、毎日のスキンケアはどうしたら良いのか気になります。長谷川先生は「保湿ができるスキンケアを適切に行うことは、症状を悪化させないためにも有効です。刺激のないものを使用しましょう」と語ってくれました。

メイク

メイクについては「化粧品を付ける箇所の症状が落ち着いていれば問題ありませんが、やはり肌に刺激の強いものやラメの多いものは避け、帰宅時にはすぐにメイクを落とすようにしましょう。スキンケアやメイクは症状によっては肌に負担をかけます。心配なことがあれば、主治医に相談しましょう」

入浴

入浴時に注意することはあるのでしょうか? 今まで使っていたシャンプーやボディソープを使っても大丈夫なのかについて、こう説明してくれました。

「シャンプーやボディソープは、疾患がない方でも使いすぎると乾燥を招きます。そのため特に乾癬の方は注意が必要です。ゴシゴシ洗いは避け、こすらないようにたっぷり泡立てた泡を手に乗せ、優しくなでるように洗いましょう」

日常生活で心がけること

そのほかに、日常生活でのアドバイスをお願いしたところ「乾癬は、皮膚の代謝異常ではありますが、肥満や糖尿病など生活習慣が影響すると考えられています。高カロリーな食事や肉の脂は避けて、野菜類を多く摂るようにしましょう。

また、お酒は痒みを悪化させることがあるので、避けた方が良いです。乾癬は症状のない所に刺激が加わると、そこに新たな症状が出てしまうことがあります。

皮膚に直接触れる服は、ゆったりしたもので肌に優しい素材を選びましょう。疲労やストレス、タバコも乾癬を悪化させます。適度に休みをとり、禁煙を心がけましょう」

 

乾癬は、ほかの皮膚疾患と比べても「生活の質」におよぼす影響が大きい病気です。患者さんは人には理解してもらえない辛い思いを抱えやすく、メンタル面の負担も大きいと言えます。世界乾癬デーを通して乾癬への理解が深まることで、悩みを抱える患者さんの負担が少しでも減るといいですね。

 

取材協力:小田原銀座クリニック・長谷川佳子先生

執筆・監修ドクター

長谷川 佳子
長谷川 佳子 医師 ルサンククリニック銀座院 院長 担当科目 形成外科/皮膚科/内科

経歴北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長 就任

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