自分でできる浮き指の改善方法5つ!放置すると腰痛や肩こりの原因に
【医師監修】
浮き指とは力を抜いて立ったときに、足の指が地面についていない状態をいいます。
足が疲れやすい・肩こりや腰痛に悩まされている・下半身太りが目立つ・O脚である・冷えやむくみがある…
こういった症状には、浮き指が関係している可能性があります。
さまざまな不調を伴うためできるだけ改善したいものです。
この記事では、自分でできる浮き指の改善方法をご紹介します。
浮き指とは?
1. 浮き指の特徴
浮き指とは、力を抜いて立ったときに足の指が地面についていない状態のことです。
正常な足は、土踏まずを除いた足裏が全て地面についている状態です。
しかし浮き足の場合は足の指が反っていたり丸まっていたりするため、指の一部または全部が地面につきません。
2. 浮き指の原因
浮き指の原因はその大部分が後天的なもので、次のような要因が挙げられます。
サイズの合わない靴を履いている
大きすぎる靴やスリッパなどを履いていると、脱げないよう無意識に指に力が入ります。
逆に小さすぎる場合は履いたときに足指が曲がり、そのまま定着してしまうことがあります。
特に子どもは成長途中で骨格が柔らかいため、浮き指になりやすく注意が必要です。
運動不足
現代では車を使用したり、交通機関の発達により足を動かす機会が減っています。
3. 浮き指のチェック方法
浮き指はなかなか自覚が難しいものですが、以下の方法によりセルフチェックが可能です。
足の親指を足の甲側に反らせる
浮き指の場合、親指が甲に向かって90度以上曲がったり反ったりします。
指の関節や付け根にタコがないかチェック
浮き指の場合は、足指の関節や付け根(足裏側)に赤いタコができていることが多いです。
これは関節が靴先の内側に当たったり、指の付け根が靴底に当たったりするために起こります。
靴のかかと部分がすり減っていないかみる
浮き指の人は体の重心がかかと側に寄っているため、靴のかかと部分だけ非常にすり減っている傾向があります。
計測器で測ってみる
整体院・整骨院・靴屋・スポーツショップなどに、フットプリントやスキャナーといった「足の形」や「どの部分に体重がかかっているのか」がわかる計測器が置いてある場合があります。
セルフチェックに確信が持てない場合は、使用してみると良いでしょう。
浮き指は治すべき?放っておくリスクは?
浮き指は病気というわけではありませんが、放っておくと次のようなリスクが生じるため治した方が良いとされています。
1.膝や腰の痛み、肩こりなどが表れる
立ったり歩いたりするとき通常は、親指の付け根・小指の付け根・かかとの3点でアーチを作って体の重みを支えています。
しかし浮き指の場合は、指の付け根とかかとの2ヵ所を中心に体重を支えているため、重心がかかと寄りになります。
そのためどうしてもバランスが取りづらく、頭を前に出そうとしたり背中が曲がったりして筋肉や関節に負担がかかります。
これによって膝や腰の痛み、肩こりが生じることがあります。
2.冷えやむくみの原因に
浮き指の場合はかかとが重心となるため、立ったり歩いたりするときに足指をあまり使いません。
そのため血流が滞り、全身の冷えやむくみが生じやすくなります。
冬場などは足の末端が冷えるという人が多くみられます。
3.子どもの場合は怪我につながる可能性も
特に子どもは骨格が未発達なので、姿勢が悪くなったり肩こりの原因になったりします。
それによってスポーツ時の大きな怪我につながる可能性もあり、注意が必要です。
浮き指の改善方法
1.自分でできる浮き指の治し方
サイズの合った靴を履く
自分の足を計測し、足の形やサイズの合った靴を選びましょう。
縦幅だけでなく横幅や厚みなどは人によって違うため、正しい自分の足のサイズを知ることが大切です。
子どもの場合は子ども靴専門店で、お子さんの足の形と成長段階に合った靴を選ぶと良いでしょう。
インソールを使用する
足のアーチ機能をサポートしてくれるインソールは、かかとに寄った重心を正してくれるためおすすめです。
靴屋や整体院、整骨院などでは浮き指矯正用のインソールを取り扱っています。
また自分専用のインソールを作ってくれるお店もあるため、使用してみましょう。
足の形を矯正するグッズを使う
サポーターやサポート機能のついた靴下、テーピングなどを使うことで、足裏のバランスを正して浮き指を矯正できます。
トレーニングやストレッチをする
足指ジャンケン・タオルギャザー(床に置いたタオルを足指で掴む方法)・つま先立ち運動など、浮き指矯正に役立つさまざまなトレーニングを試してみましょう。
また足指や足回りの筋肉を、マッサージやストレッチでほぐすのも有効です。
ウォーキング
運動不足は、浮き指のひとつの原因です。
自分の足に合った靴を履き、こまめに歩く習慣をつけましょう。
2.病院での浮き指の治療について
浮き指を取り扱う病院はそこまで多くないのが現状ですが、整形外科や整骨院、整体院で治療できる場合があります。
治療方法
問診や触診の後、フットプリント・スキャナー・レントゲンなどを使用して痛みや変形、歩行障害の有無などを確認します。
足型を取って自分用のインソールを作ったり、靴の選び方・履き方・歩き方や姿勢の指導を行ったりします。
とはいえこういった処置は自身でもできるため、わざわざ病院に行く必要性を感じないという意見もあるかもしれません。
まとめ
浮き指は自覚症状が少ないですが、腰痛や肩こりなどを引き起こすためできるだけ改善したいものです。
サイズの合わない靴を履いている方は自分の足に合ったものを選び、自宅でも足指のトレーニングをしてみましょう。
子どもの場合は、浮き指が定着する前に対処してあげることが大切です。
執筆・監修ドクター
経歴1995年 昭和大学卒業(形成外科)
1996年 慶應義塾大学(整形外科) ※以後、関連病院にて脊椎専門にて勤務医
2010年 久我山整形外科ペインクリニック 開院
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