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股関節が痛い!妊娠中や運動後におこる痛み

更新日:2022/09/26 公開日:2020/01/30 view数:78,004

股関節はさまざまな方向に動かせる形状になっています。

人間が複雑な動作をするためには、このように股関節が自由に動かせる状態になっていることが重要です。

その股関節が痛むと、下半身に体重がかけられず日常生活を快適に送れなくなります。

どんな原因が考えられるのか、また痛みへの対処について考えてみましょう。

目次
  1. 股関節痛の原因は子どもの頃から?それとも使いすぎ?
  2. 女性に多い股関節痛、妊婦さんの悩み
  3. ストレッチの前に病院へいきましょう
  4. 治療は股関節の状態にあわせて
  5. 筋トレや減量で予防を

股関節痛の原因は子どもの頃から?それとも使いすぎ?

股関節の仕組み

股関節は、人間の骨のなかでも、もっとも長い大腿骨(だいたいこつ)と骨盤をつないでいます。

大腿骨の先端はボールのような形状になっていて、それを寛骨(かんこつ)、つまり骨盤にある臼蓋(きゅうがい)が受け止めるように接続されています。

この股関節の接続部分には軟骨があり、周りに複数の筋肉があることでさまざまな動きに対応できるようになっています。また血管や神経などもあります。

2本足で立っている状態では体重が左右に分散してかかっていますが、歩いている時には重心が動いて片方の股関節に負荷がかかります。

負荷が多くかかる部位なので、年齢をかさねるとさまざまな影響があらわれる部分です。

形成不全や使いすぎが主な原因

股関節に痛みをおこす代表的な病気は変形性股関節症です。

生まれつきの股関節の形状や、まちがったオムツの使用方法によって脱臼をおこす発育性股関節形成不全があると、その後遺症として股関節から痛みがおこりやすいことがわかっています。

また臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)といって、成長する時に臼蓋の部分が小さすぎるなどうまく形成されないこともあります。

こうしたケースは変形性股関節症の原因の80%を占めていると考えられています。

股関節に負荷がかかると、軟骨にも影響が出やすくなります。軟骨の強度には個人差があり、生まれつきもろい人もいます。

そのため、発症しやすさにも個人差があります。年齢を重ねると股関節がすり減り、痛みの原因になることがあります。

股関節が摩耗していくこと以外にも、大腿骨の球状の部分が壊死していく大腿骨頭壊死症や関節リウマチなどの炎症、関節部分に水がたまる水腫、できものができる腫瘍など、さまざまな病気が股関節の痛みの原因になる可能性があります。

女性に多い股関節痛、妊婦さんの悩み

変形性股関節症は女性に多い病気です。なにかの動作の動き始めに痛みがあらわれます。股関節の痛みだけでなく、動きが悪くなり、可動域が狭くなります。

また、痛みのある側をかばうような姿勢をとることで体のバランスが崩れていきます。

体重を支え切れなくなり股関節に負担がかかって発症することもありますが、日本では臼蓋形成不全など、なんらかの原因があって発症している例が多く確認されています。

特に今まで問題はなくても、妊娠中に股関節痛に悩まされることがあります。

軽い臼蓋形成不全であれば、普段の生活で気がつくことは多くはありません。

妊娠中には胎児の体重も、股関節にかかることになります。その結果、痛みが出てくることがあります。多くは妊娠中期~後期にあらわれます。

妊娠中は股関節だけでなく、出産に向けて骨盤が開くことで痛みがおこる骨盤痛などもあるため、股関節痛と自己判断し対処するのは危険な場合もあります。

ストレッチの前に病院へいきましょう

股関節が痛いといっても原因はさまざまです。そのため治療も原因にあわせておこなう必要があります。

インターネットで調べるとストレッチの方法やマッサージについての情報がたくさん出てきます。

病院にいかずにこうした治療をこころみるのは気楽かもしれません。

しかし、ストレッチが過度に関節に負荷をかけてしまい、より症状が重くなったり、治療が難しくなったりする可能性もあります。

こうしたことは男性や女性、子どもなど年齢や性別に関係なくいえます。

ストレッチやマッサージなどを自己判断で始める前に、整形外科を受診して、股関節が痛む理由を調べましょう。

妊娠している場合は産婦人科でも相談してください。

治療は股関節の状態にあわせて

原因がわかればそれに合わせて治療をおこないます。

たとえばX線撮影やCTでの画像診断をおこなって股関節の状態がよくないと判断すれば、骨切術という手術や人工関節に取り換える手術を勧められる可能性もあります。

痛みが強い場合には炎症をおさえる薬を使用することもあります。

なにかの病気が原因であれば、股関節そのものではなく、その原因への治療をおこなうこともあります。

また、病院のなかでは保険が適用されない自由診療による治療法を取り入れている場合もあります。

股関節の周囲の筋肉が固く可動域が狭くなっている場合は、運動療法をおこなうように勧めることがあります。

運動の内容は患者さんの状態によります。プールのなかを歩く水中歩行などの軽い運動を勧める場合もあれば、ランニングなどを勧める場合もあります。

ただし、激しい運動は股関節への負荷が高いため、日頃から激しいスポーツを趣味にしている場合は、それをおこなっていいのかどうか注意が必要です。

また体重が増えていくことは股関節への負担も増やしていきます。そのためダイエットや杖の使用を勧められることもあるかもしれません。

マッサージやストレッチ、鍼灸などのなかには股関節痛への効果をうたっているものもありますが、万能なものではないことを認識しておく必要があります。

股関節痛の状態によって治療法は変わります。いずれも診断を受けたうえでおこないましょう。

筋トレや減量で予防を

股関節痛の原因にもよりますが、日頃から股関節にかかる負担を軽減することが予防につながります。

股関節の周囲にある筋肉を適度に鍛えることで関節が動きにくくなることを防ぎます。

また、足への負担を和らげ、負荷の多い運動をした場合は十分に休むことなども重要です。

バランスのとれた食事をして肥満を解消しましょう。適正な体重を維持することは股関節痛の予防につながります。

股関節痛の予防法のなかには、効果が確認されていないものもあります。

たとえばコンドロイチンやグルコサミン、コラーゲンなどのサプリメントです。

短期的な効果については実証されておらず、5年以上継続した場合の調査も十分ではありません。

執筆・監修ドクター

國重 義文
國重 義文 医師 くにしげクリニック 院長 担当科目 整形外科/形成外科

経歴1978年 奈良県立医科大学卒業
1978年 同整形外科入局
1980年 北里大学形成外科

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