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風邪でもないのに咳だけが続く…それは「咳喘息」の症状かも!?原因と対処法を医師が解説

更新日:2020/03/03 公開日:2020/03/03 view数:793
咳喘息 症状

咳の原因となる病気はさまざまで、一般的な風邪にはじまり、インフルエンザ、気管支喘息、アレルギーによるアトピー咳嗽(がいそう)、胃食道逆流症、副鼻腔炎(蓄膿症)と合併した副鼻腔気管支症候群などが挙げられます。

女性でいえば、妊娠・出産や閉経期というライフステージの節目を機に、咳の症状に悩まされる方もいるようです。

ただ、はっきりとした原因が分からずに咳の症状が続いている場合「咳喘息(せきぜんそく)」という病気の可能性が考えられます。

この記事では、咳喘息の原因や対処法を紹介しています。症状が気になる方は、ぜひご一読ください。

目次
  1. 喘息とは違う「咳喘息」について
  2. 咳喘息かどうか調べるには?治す方法は?
  3. まとめ

喘息とは違う「咳喘息」について

咳喘息とは?

咳喘息とは、喘息のように咳が出る病気です。ただし、気管支喘息とは異なり、咳喘息は咳だけが出続けることが主体で、その他には顕著な症状が見受けられないという特徴があります。

言い換えると、気管支喘息のサブタイプともいえる病気です。子供の場合は男の子にやや多く、大人の場合は女性に多い傾向があります。

咳だけの症状なので、治療をしない方もいるかもしれません。しかし、放置した場合は3割くらいの確率で気管支喘息に移行してしまう可能性があることを覚えておいてください。

もし、心当たりも原因も思い浮かばず、咳だけが頑固に続いている方がいれば、迷わず医療機関を受診することをおすすめします。

咳が続く場合の医療機関を受診する目安は、3~4週間です。

喘息とどう違う?

咳喘息は気管支喘息のような症状に似ていますが、違う点は「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴(ぜいめい)がないことが挙げられます。

気管支喘息の経験がない方は、喘鳴がどのような音なのかイメージしにくいかもしれませんが、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音は、多くの喘息の患者さんはご自分で分かる(聞こえる)音です。

ご自分の呼気が喘鳴なのかどうかよく分からない、という方は、医師に聴診器で確認してもらうといいでしょう。

参考までにご説明すると、喘鳴は通常、気道がある程度狭くなっている場合に気道を空気が通過するときに出る音です。

咳喘息の症状

咳喘息の咳が出るタイミングには、ある程度の傾向が見受けられます。

まず、咳が出やすい時間帯は、就寝時、ないし深夜から早朝の間に多い傾向があります。また季節によって、咳が出やすくなる方やそうでない方がいます。

外部からの刺激に影響される場合もあり、花粉やハウスダスト、冷たい空気、タバコの煙などを吸い込んだ結果、咳が出続けるという方もいます。

咳喘息は咳だけの症状とはいえ、咳き込む時間が長くなればなるほど、体への負担がかかりますし、睡眠時の咳は眠りを妨げますので、睡眠不足も重なって辛いものがあります。

咳喘息の原因

咳喘息の根本的な原因は、明らかになっていません。現段階で分かっていることは、外からの刺激に対して気道が過剰反応を起こして咳が出る、ということです。

外からの刺激とは、主に下記が挙げられます。

・上気道炎(一般的にいわれる風邪)
・冷たい空気
・タバコの煙(喫煙・受動喫煙を含む)
・雨の日・湿度が高いとき
・花粉や黄砂

参考文献:『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019』

また、咳喘息では、気管支を広げる薬が効果を発揮するので、ある程度は気道が狭くなっていることが考えられます。

咳喘息かどうか調べるには?治す方法は?

何科にかかる?

咳喘息を専門としているのは呼吸器内科です。お近くに呼吸器内科がない場合は内科へ、またすでに他の病気で治療をしている方は、かかりつけ医に相談してみるのもいいかもしれません。

咳喘息の検査と診断

咳喘息の診断は容易ではないため、確定診断にはいくつかの検査を行う必要があります。具体的な検査内容を知りたい方は、お近くの医療機関にお問い合わせください。一般的には以下の検査を主に行います。

検査

・胸部レントゲン…結核や肺の悪性腫瘍の可能性を除外するために行います。
・肺機能検査…よく耳にする肺活量の検査は、この肺機能検査に該当しますが、肺線維症やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの病気の可能性を除外するために行います。
・呼気ガス検査…呼気に含まれる一酸化窒素を測定して、喘息の様子を把握します。
・血液検査…花粉やハウスダストなどのアレルゲンなどを調べるために行います。

診断

冒頭で紹介したとおり、咳が出る病気にはさまざまな種類があるため、咳喘息の診断は、まず検査で咳喘息以外の病気の可能性をすべて除外する必要があります。

検査結果で他の病気の可能性がなかった場合、以下の2点を満たすと、咳喘息の診断がつきます。

・ 咳が慢性的に続いている
(『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019』では、8週間以上と定義されていますが、実際は咳が数週間続いている時点で、咳喘息が疑われることになります。)

・気管支を広げる薬を使用してみて、効果がみられた。

治療について

咳喘息は咳止めや風邪薬では治りません。

患者さんの状態に応じて、吸入ステロイドや気管支拡張剤を使って治療します。

咳が治まっても再発する恐れがあるので、数ヶ月は継続して服薬するように処方・指導します。

まとめ

咳の症状が続いても、原因が思い浮かばない場合は不安になるものです。

しかし、長期間にわたって調子が悪いということは、体がSOSのサインを出している可能性があります。

楽観視せずに、気になったら早めに医療機関を受診して専門の先生に診てもらうことをおすすめします。

 

執筆者:荒牧内科 荒牧竜太郎 先生

執筆・監修ドクター

荒牧 竜太郎
荒牧 竜太郎 医師 荒牧内科 院長 担当科目 内科/呼吸器内科

経歴1998年 埼玉医科大学 卒業
1998年 福岡大学病院 臨床研修
2000年 福岡大学病院 呼吸器科入局
2012年 荒牧内科開業

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