ものもらいはうつる?プールは休むべき?眼帯の使用と予防について

【医師監修】ものもらいは細菌感染が原因で、人にうつる病気ではありません。
ただしプールに入ると、炎症を起こしている目に雑菌が入り、症状を悪化させることがあります。ものもらいについて詳しくお伝えします。
「ものもらい」は、まぶたにある『脂線』や『汗腺』といった、脂や汗を出す腺に細菌が感染することで起こる急性の化膿性炎症のことです。
この記事では、ものもらいは他の人にうつるのか、ものもらいになった場合の対処方法や、ものもらいを防ぐ予防方法などについてお伝えします。
ものもらいは、人にうつるの?
1.ものもらいについて簡単に解説!

「麦粒腫」ともよぶ
ものもらいとは、まぶたの脂腺(皮脂をつくる器官)や汗腺(汗をつくる器官)の『急性化膿性炎症』です。
「めばちこ」、「めいぼ」といわれることもありますが、学術的には「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」といいます。
脂腺には、まつ毛のつけ根にある皮脂腺と、まぶたの深部にある脂腺(マイボーム腺)がありますが、皮脂腺と脂腺、汗腺が細菌感染したことが原因で起こります。
ものもらいの症状
ものもらいは、まぶたの一部が赤く腫れる、痛みが出るなどの症状があります。
赤みが目立たない場合でも、指でおさえると特に痛む場所があったり、症状が広がるとまぶた全体が腫れたりすることもあります。
他にも、目やにが出る、白目が赤くなるといった症状があらわれます。
2.ものもらいは人にうつらない
ものもらいは、他の人にうつる病気ではありません。
ものもらいの原因は細菌ですが、人間が元々持っている菌なので、他の人にはうつりません。
ただ、片方の目に感染すれば、もう片方の目に感染することも考えられますが、抗生物質や内服薬、点眼薬等でしっかり治療をすれば、特に心配することはありません。
3.プールではうつらない!しかし症状が悪化することも

プールでものもらいがうつる心配はありません。
しかし、ものもらいにかかっている場合は、プールをお休みましょう。
目は炎症を起こしているため、プールに入ることで目に雑菌が入ったり、体力を消耗したりして、症状を悪化させてしまうことを防ぐためです。
ものもらいの原因と種類について
1.ものもらいの原因菌とは

ものもらいの原因となる細菌は、ほとんどが『黄色ブドウ球菌』や『表皮ブドウ球菌』です。
感染力は弱いといわれていますが、目にけがをした時や、病気などで身体の抵抗力が落ちている時、目をこするなどが原因で感染することがあります。
黄色ブドウ球菌
化膿した傷に存在することが多いといわれますが、健康な人の皮膚、のどや鼻、手指、毛髪、腸管などにも存在しています。
表皮ブドウ球菌
ヒト皮膚表面,鼻腔などの普遍的な常在菌です。
黄色ブドウ球菌のような多彩な毒素を持ちませんが、様々な粘着物質を産生することにより、人体に挿入された人工物に絡んだ感染症をしばしば引き起こすこともあります。
2.ものもらいの種類

ものもらい(麦粒腫)には、皮膚の腺から化膿する、『外麦粒種』と、まぶたの縁に脂肪を分泌するマイボーム腺が化膿する『内麦粒種』があります。
外麦粒種(がいばくりゅうしゅ)
外麦粒種は、症状が出て数日のうちにものもらいによるふくらみができます。
このふくらみはまぶたの皮下の炎症と膿によるものです。放置すると皮膚が破れて膿が出ます。
膿が結膜などに一部残ると、急性の結膜炎や、眼瞼縁炎(がんけんえんえんと読む。通称、ただれ目)を起こす場合もあります。
内麦粒種(ないばくりゅうしゅ)
内麦粒腫は、まぶたの内側(裏側)に膿がたまり、放置するとまぶたの裏側の皮膚が破れて膿ができます。
内麦粒種は、マイボーム腺の炎症で起こり、痛みなどの症状が強い傾向があります。
また、まぶたの内側から切開しないと治りにくいことがあります。
勝手な自己判断で、爪で無理に膿を押し出してしまうと、ひきつれなど跡が残ってしまうことがあるため、注意が必要です。
外麦粒腫、内麦粒腫どちらも、膿が出ると、そのまま治ることが多いのですが、膿が残ると、しこり状になり長引くこともあります。
3.ものもらいが重症化すると…
まれに、炎症が拡大してしまい、まぶた全体や眼球周囲まで膿がたまってしまうことがあります。
このように重症化したものを、眼瞼膿瘍(がんけんのうよう)や眼窩蜂巣織炎(がんかほうそうしきえん)ともいいます。
ものもらいになった時の対処法
1.病院に行くべき?
ものもらいは、ほとんどの場合1週間程度で治ります。
しかし悪化すると、目だけではなく、全身に菌がまわってしまうような敗血症(いろいろな種類の感染症を起こすことで、病原菌が多量に血液の中に侵入し起こる全身感染症)を起こして命にかかわることもあります。
目に異常を感じたら、できる限り眼科を受診するようにしましょう。
2.市販の目薬を使ってもいい?

市販の目薬を使用する場合、ものもらいは細菌感染が原因のため、「抗菌薬」が入った目薬を選ぶとよいでしょう。
また、目の炎症が治まるまでは、コンタクトレンズの使用は控えましょう。
3.眼帯は必要ない!

また、眼帯は、以前はものもらいになったら眼帯をすることが一般的でしたが、現在では、逆に細菌が繁殖しやすい環境をつくるため推奨されていません。
4.ものもらいを繰り返す場合は、他の病気が隠れていることも
ものもらいを繰り返す起こす場合は、糖尿病や貧血など、他の病気が隠れていることもありますので、病気の症状がないか確認してみるとよいでしょう。
ものもらいと間違えやすい病気で、霰粒腫(さんりゅうしゅ)という、マイボーム腺にできる肉芽性の炎症もあります。
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ものもらいを予防するには?

ものもらいを予防するには、目の周りを清潔に保つよう心がけましょう。
ものもらいは、お伝えしたように、他の人にうつる病気ではないのですが、汚れた手で目を触ったり、まぶたをこすったりすると黄色ブドウ球菌に感染します。
そのため、ものもらいを一度治っても、再発することがあります。
日ごろから、目を手で触れないようにする、こすらないようにするなど注意し、目の周りを清潔に保つことが大切です。
まとめ
執筆・監修ドクター
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