躊躇なく相談できる泌尿器科を目指し、多角的な視野で環境づくりに努める医師
理事長
伊勢呂 哲也
取材日:2023年1月25日
伊勢呂 哲也先生(日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医)にインタビュー
生活の質を左右する泌尿器疾患。原因追究に努め患者さまに合った治療を提供
尿管結石の治療の際に、どのようなことを大切にしているか教えてください。
尿管結石とは、食生活や内分泌疾患、尿路感染などが原因で尿路に結石ができ、脇腹や背中に激痛が現れる疾患です。動いたり姿勢を変えたりしても痛みが和らがないのが特徴で、40～50代の男性に多く見られます。
治療としては、水分を多く摂取していただき自然と結石が出るのを待つか、内服薬の処方を行いますが、それでも快方に向かわなければ手術を行って結石を取り除かなければいけません。そのため、手術をしなければいけない状態なのか、水分を摂取しながら様子を見ても大丈夫なのか、その判断を正しくすることを大切にしています。
また、高血圧症や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の患者さまにも多く発症する傾向があるため、生活習慣の見直しや予防方法の指導にも力を入れています。
治療としては、水分を多く摂取していただき自然と結石が出るのを待つか、内服薬の処方を行いますが、それでも快方に向かわなければ手術を行って結石を取り除かなければいけません。そのため、手術をしなければいけない状態なのか、水分を摂取しながら様子を見ても大丈夫なのか、その判断を正しくすることを大切にしています。
また、高血圧症や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の患者さまにも多く発症する傾向があるため、生活習慣の見直しや予防方法の指導にも力を入れています。
膀胱炎に対してはどのような治療を行っているのでしょうか。
膀胱炎は、尿道から膀胱へ細菌が入ることによって炎症が起こり、排尿時の痛みや頻尿・血尿が現れる疾患です。治療は、入り込んだ細菌をやっつけるため抗生剤を処方します。また、尿意があるのに我慢したり、水分をあまり摂らなかったりする方は細菌が繁殖しやすいため、予防方法としてトイレを我慢しない、水分を多く摂るということをお伝えしています。ただ中には、普段から気を付けていても、膀胱炎になりやすい体質の方もいらっしゃいますので、そのような場合は漢方薬を処方します。
女性がかかる疾患というイメージがあるかもしれませんが、男性がかかる膀胱炎ももちろんあります。尿検査や血液検査、超音波検査などを行い、原因をしっかりと精査したうえで治療方針を決定するようにしています。
女性がかかる疾患というイメージがあるかもしれませんが、男性がかかる膀胱炎ももちろんあります。尿検査や血液検査、超音波検査などを行い、原因をしっかりと精査したうえで治療方針を決定するようにしています。
夜間頻尿に対しても、原因を突き止めることがやはり大事なのでしょうか。
そうですね。夜間頻尿には「夜中に尿が多く作られてしまう」「膀胱に尿をためることができない」「そもそもの眠りが浅い」などさまざまな原因がありますから、その原因を突き止めるため、患者さまには排尿日誌を付けていただき、少なくても24時間×2日間は尿量を計測するようお願いしています。そのうえで、どのタイプの夜間頻尿なのかを鑑別し、その方に合った治療方法をご提案しています。
夜間頻尿が少なくなると、患者さまの生活の質向上が期待できます。夜中に何回もトイレに起きてしまうという方は一度ご相談いただければと思います。
夜間頻尿が少なくなると、患者さまの生活の質向上が期待できます。夜中に何回もトイレに起きてしまうという方は一度ご相談いただければと思います。
自身のケガをきっかけに医師を志す。勤務医時代は泌尿器科の立ち上げに尽力
医師を目指したきっかけや、その後泌尿器科を選んだ理由を教えてください。
医師を目指したのは、中学生の頃のケガがきっかけです。私は中学生の頃にテニス部に所属していたのですが、あるとき部活中に骨を折ってしまいました。病院で診てもらったのですが、それが「医師」という職業に興味を持つようになったきっかけです。もともと数学や物理の勉強が好きでしたし、高校時代の同級生には医学部を目指している人も多かったため、自然と医学部に進もうと心に決めていました。
泌尿器科の医師になろうと思ったのは、臨床研修を受けているときです。あまり興味を持っていなかった手術の魅力にも、人間味あふれる楽しい先生方に出会えたおかげで気付くことができましたし、今でも当時のご縁に感謝しています。
泌尿器科の医師になろうと思ったのは、臨床研修を受けているときです。あまり興味を持っていなかった手術の魅力にも、人間味あふれる楽しい先生方に出会えたおかげで気付くことができましたし、今でも当時のご縁に感謝しています。
勤務医時代のどのような経験が、今の診療に生きていると感じますか？
臨床研修を終えた後は、医療法人社団誠高会 おおたかの森病院という医療機関に勤務していました。泌尿器科の立ち上げから入院管理・手術・夜中の対応まで全て一人で担当することになったのですが、そのような責任ある環境で働けたことが今につながっていると感じます。
それまでは、先輩の医師が行う処置についてなんの疑問も抱きませんでしたが、一人で行う環境に置かれたことで「なぜこの薬を使うのか」「なぜ今ここで止血する必要があるのか」など、一つひとつの処置や手技の意味を自分の頭で考えながら進めるようになりました。この経験があったことでささいなことでも自分自身に問いかけるようになりましたし、治療の幅が広がってより患者さまのさまざまなお悩みに応じられるようになったと感じています。
それまでは、先輩の医師が行う処置についてなんの疑問も抱きませんでしたが、一人で行う環境に置かれたことで「なぜこの薬を使うのか」「なぜ今ここで止血する必要があるのか」など、一つひとつの処置や手技の意味を自分の頭で考えながら進めるようになりました。この経験があったことでささいなことでも自分自身に問いかけるようになりましたし、治療の幅が広がってより患者さまのさまざまなお悩みに応じられるようになったと感じています。
泌尿器科の医師としてやりがいを感じるのはどんなときですか？
やはり治療をして患者さまから感謝の言葉をいただいたときにやりがいを感じます。あと、泌尿器について悩まれている方は、地元の泌尿器科には恥ずかしくて行きにくいという方が多く、少し離れたところを受診する傾向にあるんですね。そのような遠方からお越しになる方でも通いやすいよう駅前に開業し、さらにはCT検査や大腸内視鏡検査など多岐にわたって検査ができる設備を整えていますから、利便性について褒めていただけたときもとてもうれしいです。
池袋にある当クリニックのほか、大宮や上野にもクリニックがありますので、予約が取りやすく患者さまの負担軽減にも貢献できているのではないかと思います。
池袋にある当クリニックのほか、大宮や上野にもクリニックがありますので、予約が取りやすく患者さまの負担軽減にも貢献できているのではないかと思います。
患者さま・医師・スタッフ、誰もが居心地よく過ごせるクリニックを目指して
今後、力を入れていきたいと考えている取り組みなどはありますか？
泌尿器に関するお悩みがあっても「恥ずかしいから」と受診をためらってしまう方は少なくありません。しかし、泌尿器疾患は生活の質に影響しますので、お早めにご相談いただきたいと考えています。そのために、SNSなどを通じて情報を発信し、泌尿器科に対するイメージ向上に努めていきたいです。実際、当クリニックは泌尿器科だけでなく、消化器内科や内科の診療も行っているので、来院しやすい環境ではあるのかなと思っています。
また、患者さまにとって必要な検査を十分にご提供できるクリニックでありたいですし、一人ひとりの患者さまに対し理解しやすい言葉で伝えることができるような、優しいクリニックでありたいと思っています。もちろん患者さまだけでなく、他の医師やスタッフに対しても優しい、そんな優しさがあふれるクリニックにしていきたいです。
また、患者さまにとって必要な検査を十分にご提供できるクリニックでありたいですし、一人ひとりの患者さまに対し理解しやすい言葉で伝えることができるような、優しいクリニックでありたいと思っています。もちろん患者さまだけでなく、他の医師やスタッフに対しても優しい、そんな優しさがあふれるクリニックにしていきたいです。
よりよい医療を提供するために行っていることがあれば教えてください。
これまでは診療時間と最終受付時間が一緒だったのですが、最終受付時間を20分ほど繰り上げました。そうすることにより、今までは必然的に診療時間外に対応していた患者さまの数が減り、その分、一人ひとりの患者さまにより丁寧に対応できるようになりました。スタッフにとっても働きやすい環境になったかと思っています。医師やスタッフが居心地よく働ける環境を整えることも、患者さまによりよい医療を提供できることにつながると考えています。
最後に、先生から地域の患者さまへメッセージをお願いします。
当クリニックは泌尿器科に加えて、消化器内科、内科の診療も行っているので「泌尿器科の受診は恥ずかしい」という方でも通いやすい環境です。また、駅からのアクセスもよく、CTやレントゲン、内視鏡検査機器、超音波検査機器なども取りそろえています。
必要であれば上野や大宮にあるグループ院と連携を取り、患者さまの負担が少なく治療に取り組めるよう対応させていただきます。夜間頻尿や膀胱炎で悩んでいる方、前立腺肥大症や前立腺がんが気になる方、身体の不調について聞きたいこと、わからないことがある方は気兼ねなくご相談にいらしてください。「日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医」として泌尿器に関することはもちろん、勤務医時代に消化器内科について学んだことを生かして、幅広いお悩みにお応えします。
必要であれば上野や大宮にあるグループ院と連携を取り、患者さまの負担が少なく治療に取り組めるよう対応させていただきます。夜間頻尿や膀胱炎で悩んでいる方、前立腺肥大症や前立腺がんが気になる方、身体の不調について聞きたいこと、わからないことがある方は気兼ねなくご相談にいらしてください。「日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医」として泌尿器に関することはもちろん、勤務医時代に消化器内科について学んだことを生かして、幅広いお悩みにお応えします。
