眼瞼下垂の手術に力を入れ、患者さまのQOL向上を目指す形成外科の医師。その歩みや取り組みをお伺いしました。
院長
徳中 亮平
取材日:2021年11月11日
徳中 亮平先生(日本形成外科学会認定 形成外科専門医)にインタビュー
勤務医時代は火傷や眼窩底骨折の手術、チームでの医療の経験も積む
医師を目指したきっかけや勤務医時代について詳しく教えていただけますか?
私は、小さな頃からカッターナイフを握って工作を楽しんでいることが多く、将来の夢は大工さんかお医者さんでした。そんな私が形成外科の医師を目指したのは、自然な流れだったと思います。
昭和大学の医学部を卒業してからは、各地域の中核病院で勤務しました。救命救急に力を入れている病院も多く、運び込まれてくる患者さまは火傷や骨折など重度の外傷を負った方が多かったですね。形成外科は、命に関わる疾患に携わることの少ない診療科目ですが、私は救急の先生方と一緒に重症の患者さまの手術にも従事させていただきました。
形成外科は、組織の異常や変形、欠損、傷跡に対して手術を行い、見た目やQOLの向上を目指す診療科目です。通常は他の科の手術が終わった後に形成外科の医師が手術を行うことが多いのですが、足の切断手術では、整形外科の先生方と一緒に最初から関わらせていただきました。切断後に義足を装着しやすくするためにはどの部分を残して欲しいかといった意見も伝えながら、チームとして手術を進めていたのです。
昭和大学の医学部を卒業してからは、各地域の中核病院で勤務しました。救命救急に力を入れている病院も多く、運び込まれてくる患者さまは火傷や骨折など重度の外傷を負った方が多かったですね。形成外科は、命に関わる疾患に携わることの少ない診療科目ですが、私は救急の先生方と一緒に重症の患者さまの手術にも従事させていただきました。
形成外科は、組織の異常や変形、欠損、傷跡に対して手術を行い、見た目やQOLの向上を目指す診療科目です。通常は他の科の手術が終わった後に形成外科の医師が手術を行うことが多いのですが、足の切断手術では、整形外科の先生方と一緒に最初から関わらせていただきました。切断後に義足を装着しやすくするためにはどの部分を残して欲しいかといった意見も伝えながら、チームとして手術を進めていたのです。
前橋赤十字病院ではどういった疾患をよく診ていたのでしょうか?
2013年から4年間勤務した前橋赤十字病院では、形成・美容外科の副部長も務めていました。火傷のほか、お子さまの顔面の骨折など顔面外傷はよく診ていましたね。
最近は、車に乗る時にシートベルトでしっかりと身体を固定される方が増えたため、交通事故で運び込まれて来る患者さまでひどい顔面骨折を負った方は減っていると思います。前橋赤十字病院でよく診ていたのは、眼窩底骨折(がんかていこっせつ)と言われる特殊な骨折です。眼球の入っているくぼみを眼窩と言いますが、眼窩壁の鼻側から下壁にかけては厚さ1ミリほどの薄い骨で、手拳や膝、ボールなどが当たっただけでも割れてしまうことがあります。これを眼窩底骨折と言い、複視、眼球陥没、頬から上口唇にかけてのしびれといった症状が現れます。出身の昭和大学では、眼科で診ることの多い外傷ですが、前橋赤十字病院では形成外科が担当していました。出向したことで、眼窩底骨折の経験も積むことができたのです。
また、前橋赤十字病院では刺青の除去や蒙古斑のレーザー治療なども行っていました。
最近は、車に乗る時にシートベルトでしっかりと身体を固定される方が増えたため、交通事故で運び込まれて来る患者さまでひどい顔面骨折を負った方は減っていると思います。前橋赤十字病院でよく診ていたのは、眼窩底骨折(がんかていこっせつ)と言われる特殊な骨折です。眼球の入っているくぼみを眼窩と言いますが、眼窩壁の鼻側から下壁にかけては厚さ1ミリほどの薄い骨で、手拳や膝、ボールなどが当たっただけでも割れてしまうことがあります。これを眼窩底骨折と言い、複視、眼球陥没、頬から上口唇にかけてのしびれといった症状が現れます。出身の昭和大学では、眼科で診ることの多い外傷ですが、前橋赤十字病院では形成外科が担当していました。出向したことで、眼窩底骨折の経験も積むことができたのです。
また、前橋赤十字病院では刺青の除去や蒙古斑のレーザー治療なども行っていました。
「日本形成外科学会認定 形成外科専門医」を取得してよかったことは?
「日本形成外科学会認定 形成外科専門医」の資格を取得したのは、高知県の毛山病院に勤務していた時のことです。取得してよかったと感じるのは、新しい手術の知識を学びやすくなったという点ですね。横の繋がりもでき、他の先生方から直接、知識を吸収する機会も生まれました。
その後、2018年に当クリニックを開業しましたが、開業当時から来てくださっている患者さまの中には、3年経った現在も通ってくださっている方がいらっしゃいます。本当にありがたく感謝を申し上げたいです。開業する前に勤務していた群馬県から港区南青山まで来てくださる患者さまもいらっしゃいます。
最近は、全国各地から、眼瞼下垂の手術を希望される患者さまが来てくださるようになりました。症状が軽く、地元の病院では、手術の優先順位が後になってしまうという方たちです。軽症であっても、ご本人にとってはつらい症状ですし、日常生活にご不便が生じますので、少しでも早く手術を受けたいとわざわざ遠くからご来院されるのです。
その後、2018年に当クリニックを開業しましたが、開業当時から来てくださっている患者さまの中には、3年経った現在も通ってくださっている方がいらっしゃいます。本当にありがたく感謝を申し上げたいです。開業する前に勤務していた群馬県から港区南青山まで来てくださる患者さまもいらっしゃいます。
最近は、全国各地から、眼瞼下垂の手術を希望される患者さまが来てくださるようになりました。症状が軽く、地元の病院では、手術の優先順位が後になってしまうという方たちです。軽症であっても、ご本人にとってはつらい症状ですし、日常生活にご不便が生じますので、少しでも早く手術を受けたいとわざわざ遠くからご来院されるのです。
眼瞼下垂による日常の不便さを改善したいという思いから手術に力を入れる
眼瞼下垂の手術に力を入れているとのことですがどのような病気なのですか?
上まぶたが下がって、目を開けることが難しくなり、まっすぐ前を向いた時に上まぶたが黒目にかかっている状態を眼瞼下垂と言います。正式には腱膜性眼瞼下垂症と言う疾患で、先天性の眼瞼下垂のほかに、後天性の眼瞼下垂があり、眼筋疾患や加齢、コンタクトレンズの装用などが原因で起こります。
眼瞼下垂は、ご自身で気付いていない方も多くいらっしゃいます。症状が進行すると、無意識に眉毛を上げて見えづらさをカバーしようとするため、独特の姿勢や表情になります。また、筋肉が緊張するので、肩や首のこり、頭痛、不眠といった症状が現れます。
当クリニックでは、眼瞼下垂の症状を改善するため日帰り手術を行っています。また、QOLを向上させるため、姿勢や表情を修正するトレーニングも行います。当クリニックでは、開業時より眼瞼下垂の手術に力を入れていますが、眼瞼下垂が手術で改善できる病気だということを知らない方もまだいらっしゃいます。日常生活の不便さを手術で改善できるということを、多くの方に伝えていければと思っています。
眼瞼下垂は、ご自身で気付いていない方も多くいらっしゃいます。症状が進行すると、無意識に眉毛を上げて見えづらさをカバーしようとするため、独特の姿勢や表情になります。また、筋肉が緊張するので、肩や首のこり、頭痛、不眠といった症状が現れます。
当クリニックでは、眼瞼下垂の症状を改善するため日帰り手術を行っています。また、QOLを向上させるため、姿勢や表情を修正するトレーニングも行います。当クリニックでは、開業時より眼瞼下垂の手術に力を入れていますが、眼瞼下垂が手術で改善できる病気だということを知らない方もまだいらっしゃいます。日常生活の不便さを手術で改善できるということを、多くの方に伝えていければと思っています。
眼瞼下垂の手術を行う上で、こだわっている点があれば教えてください。
眼瞼下垂の手術は、保険適用で行っています。手術をしたことができるだけわからないような手術を目指しています。ただし、手術で目指す仕上がりは患者さまによって異なりますので、できるだけご本人の希望に添うような手術を行いたいと考えています。たとえば、手術によって見た目が変わらないようにしたいという方もいらっしゃれば、保険適用の範囲内でできるだけ見た目もきれいに整えたいとご希望される方もいらっしゃるのです。ただし、その場合も、その患者さまらしさを損なわない、自然な仕上がりになるように気を付けています。
また、眼瞼下垂は角膜に傷が付く角膜損傷やドライアイを合併することもありますので、当クリニックでは私だけではなく、眼科の医師も診察を行っています。現在は、月2回、眼科の医師が診療していますが、患者さまが集中してしまうことも多いので、今後はもう少しその頻度を増やしていければと思っています。
また、眼瞼下垂は角膜に傷が付く角膜損傷やドライアイを合併することもありますので、当クリニックでは私だけではなく、眼科の医師も診察を行っています。現在は、月2回、眼科の医師が診療していますが、患者さまが集中してしまうことも多いので、今後はもう少しその頻度を増やしていければと思っています。
眼瞼下垂のほかに力を入れていることやこだわっていることはありますか?
当クリニックでは、頭部用のコーンビームCTを導入しています。鼻の骨折や目の周りの骨折など、顔面の外傷もしっかりと治療していきたいという思いからです。CT検査を行ってみて何も問題がなければ、患者さまや親御さまの不安も軽減できるのではないかと思います。転倒して鼻を強打してしまった、ボールが目にぶつかったといった外傷でご来院された患者さまには、骨折していないかどうかも確認した上で、治療を行っています。歯科が導入している座った状態で撮影できるタイプのCTで、放射線量が少ないのが特徴です。
当クリニックでは、形成外科のほか皮膚科や美容外科(※)などの診療も行っていますが、美容と、怪我や眼瞼下垂などの疾患診療はフロアを分けています。眼瞼下垂の患者さまはご年配の方が多いため、若い方と待合室が一緒になると、「自分は場違いではないか?」と思われる方も中にはいらっしゃるのです。どなたにも気兼ねなくご来院いただきたいと考え、フロアを別にしました。
(※)は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。
当クリニックでは、形成外科のほか皮膚科や美容外科(※)などの診療も行っていますが、美容と、怪我や眼瞼下垂などの疾患診療はフロアを分けています。眼瞼下垂の患者さまはご年配の方が多いため、若い方と待合室が一緒になると、「自分は場違いではないか?」と思われる方も中にはいらっしゃるのです。どなたにも気兼ねなくご来院いただきたいと考え、フロアを別にしました。
(※)は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。
形成外科のかかりつけとして地域の皆さまと家族ぐるみのお付き合いを目指す
今後、クリニックで力を入れていきたいことについて教えていただけますか?
今後も引き続き、地域に密着した医療を提供していきたいと考えています。当クリニックには、小さな赤ちゃんからご年配の方まで、幅広い世代の方がご来院されます。お子さまが頭をぶつけた、転んでしまった、火傷をしてしまったなど何か心配なことがあれば、気兼ねなくご来院いただきたいですね。地域の皆さま方と、家族ぐるみで長くお付き合いできる、形成外科のかかりつけのクリニックになりたいと考えています。
小さな頃は怪我でご来院されていた患者さまが、成長されて思春期になり、ニキビやわきがといったお悩みが生じた際にも、また当クリニックにご相談していただけたら幸いです。また、当クリニックは多毛のお悩みなどのご相談にもお応えできます。患者さまのライフステージに合わせて、長くお付き合いしていければと思っています。
将来的には、今よりもクリニックを大きくしていけたらいいですね。
小さな頃は怪我でご来院されていた患者さまが、成長されて思春期になり、ニキビやわきがといったお悩みが生じた際にも、また当クリニックにご相談していただけたら幸いです。また、当クリニックは多毛のお悩みなどのご相談にもお応えできます。患者さまのライフステージに合わせて、長くお付き合いしていければと思っています。
将来的には、今よりもクリニックを大きくしていけたらいいですね。
先生が現在、医療業界で注目されている分野やテーマは何でしょうか?
現在、注目していることはダイエットの分野です。最近、私自身も太ってきたのですが、運動不足なこともあり、痩せにくくなっているため、興味がある分野なのです。地域の皆さまからご質問されることも多いので、そういったニーズにも応えていきたいと思っています。ダイエットについても、気兼ねなくご相談(※)ください。
(※)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
(※)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
最後に、読者の方や地域の方へメッセージをお願いできますでしょうか?
怪我をしたら、できるだけ早めにご来院いただきたいと思っています。怪我をしてから数日が経過してしまうと、それだけ治療の選択肢も狭まってしまいます。できるだけ、傷跡を目立たせないように治療を行うためには、怪我をしてから早い段階で治療を行うことが大切です。
また、眼瞼下垂には今後も引き続き力を入れていきたいと考えています。オンライン診療(※)でご相談に乗ることも可能です。上まぶたが下がっている、上まぶたを開けづらいといった気になる症状があれば、ご相談ください。正面を向いた時に、眉毛を動かさないと前が見えない場合には、眼瞼下垂の初期症状が始まっている恐れがあります。眼瞼下垂も、怪我と同じように早めに治療することが大切です。「もしかしたら」と思ったら、気兼ねなくご相談いただければと思います。
(※)は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。
また、眼瞼下垂には今後も引き続き力を入れていきたいと考えています。オンライン診療(※)でご相談に乗ることも可能です。上まぶたが下がっている、上まぶたを開けづらいといった気になる症状があれば、ご相談ください。正面を向いた時に、眉毛を動かさないと前が見えない場合には、眼瞼下垂の初期症状が始まっている恐れがあります。眼瞼下垂も、怪我と同じように早めに治療することが大切です。「もしかしたら」と思ったら、気兼ねなくご相談いただければと思います。
(※)は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。