
院長
川西 正高
取材日:2022年12月15日
川西 正高先生(日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医)にインタビュー
アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎などの診断・治療に注力
アレルギー性鼻炎の原因には、どんなものがありますか?
アレルゲン(アレルギーの原因物質)によって異なるのですが、例えばスギやヒノキの花粉などの季節的なことや、引っ越しなどで生活環境が変わることなどが一因として挙げられますね。ホコリが原因であれば、季節を問わず通年で症状が現れます。
治療は基本的に投薬で行っており、飲み薬やスプレー、目薬などの処方をします。現在は新型コロナウイルス感染症の影響で中止を余儀なくされていますが、以前はネブライザー(吸入器)を用いた治療も対応していました。今後感染症の流行が落ち着いたら、再開する見通しです。
なお、アレルギー性鼻炎は風邪との見分けがつきにくい疾患です。診察時には患者さまから「症状が現れる時間や場所」などを入念にヒアリングした上で、診断するように心がけています。
治療は基本的に投薬で行っており、飲み薬やスプレー、目薬などの処方をします。現在は新型コロナウイルス感染症の影響で中止を余儀なくされていますが、以前はネブライザー(吸入器)を用いた治療も対応していました。今後感染症の流行が落ち着いたら、再開する見通しです。
なお、アレルギー性鼻炎は風邪との見分けがつきにくい疾患です。診察時には患者さまから「症状が現れる時間や場所」などを入念にヒアリングした上で、診断するように心がけています。
副鼻腔炎には、鼻水以外の症状もあるのでしょうか?
鼻水は代表的な症状ですが、実は鼻水が出ないケースや、顔面の痛み、頭痛、歯痛が現れることもあります。そのため、内科や歯科では痛みの原因が分からず、そこから耳鼻咽喉科へ来院されるという流れもあるようです。
ちなみに、原因不明の症状をご相談いただいた場合には、まずエックス線検査で副鼻腔炎の有無を調べます。汚い鼻水が出ているようでしたら副鼻腔炎の可能性が高いので、患者さまにも分かりやすいと思いますね。目立つ症状がない慢性副鼻腔炎の場合も、丁寧にヒアリングを行って、原因の特定に努めています。
副鼻腔炎の治療方法は投薬が主です。2回から3回の通院で症状の緩和が見込めないようであれば、手術の必要性を判断いたします。急に顔面の痛みが出た、くしゃみがたくさん出るようになったなどの急性副鼻腔炎の場合は、抗生物質の処方で症状が落ち着く傾向にありますね。
ちなみに、原因不明の症状をご相談いただいた場合には、まずエックス線検査で副鼻腔炎の有無を調べます。汚い鼻水が出ているようでしたら副鼻腔炎の可能性が高いので、患者さまにも分かりやすいと思いますね。目立つ症状がない慢性副鼻腔炎の場合も、丁寧にヒアリングを行って、原因の特定に努めています。
副鼻腔炎の治療方法は投薬が主です。2回から3回の通院で症状の緩和が見込めないようであれば、手術の必要性を判断いたします。急に顔面の痛みが出た、くしゃみがたくさん出るようになったなどの急性副鼻腔炎の場合は、抗生物質の処方で症状が落ち着く傾向にありますね。
なぜ子どもに急性中耳炎の発症が多いのですか?
お子さまは耳と鼻の距離が近いので、鼻から入った細菌が耳で炎症を起こす急性中耳炎になりやすい傾向があります。そのため、就学前から小学校低学年までのお子さまのご相談を多くいただいています。病院が苦手なお子さまの場合、診断を行う際に暴れて耳垢を取らせてくれないこともありますが、できる限り無理をしないように気を付けています。
基本的には抗生物質の処方がメインですが、症状が軽度であれば様子を見たり、鼻のお薬を出したりといった対応が可能です。最近は抗生物質の使い過ぎは望ましくないといわれているので、重症でなければ、処方は行わないのが当院の方針です。
お子さまの不調は小児科に相談することが多いかもしれません。しかし、耳・鼻・喉はつながっていますので、鼻水や耳の聞こえにくさなどのトラブルに関しては、耳鼻咽喉科へかかるとスムーズに治療が進む可能性もあります。
基本的には抗生物質の処方がメインですが、症状が軽度であれば様子を見たり、鼻のお薬を出したりといった対応が可能です。最近は抗生物質の使い過ぎは望ましくないといわれているので、重症でなければ、処方は行わないのが当院の方針です。
お子さまの不調は小児科に相談することが多いかもしれません。しかし、耳・鼻・喉はつながっていますので、鼻水や耳の聞こえにくさなどのトラブルに関しては、耳鼻咽喉科へかかるとスムーズに治療が進む可能性もあります。
幼少期から鼻の疾患で苦労した経験が、診療対応に生かされている
川西先生が医師を志したきっかけを教えてください。
私の父が産婦人科の医師だったことが医療の道へ進んだきっかけでした。そこでなぜ耳鼻咽喉科を選んだのかというと、私自身が子どものころから大学生くらいまで、副鼻腔炎で苦労した経験があったからです。
子どものころはずっと鼻水が出ていて苦しかったので、鼻がつらくて大変だという状態は、理解できるつもりです。そういった実体験から耳鼻咽喉科に興味を持ち、現在では「日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」の資格を取得するまでに至りました。
子どものころはずっと鼻水が出ていて苦しかったので、鼻がつらくて大変だという状態は、理解できるつもりです。そういった実体験から耳鼻咽喉科に興味を持ち、現在では「日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」の資格を取得するまでに至りました。
勤務医時代は、どのような経験をされてきたのでしょうか?
お子さまの耳や鼻の診察経験を積んだのは、滋賀県立小児医療センターで勤務していた頃でした。大人の耳鼻咽喉科疾患に関しては、他の病院で勤務していた時に注力してきた形ですね。
自分で開院したのは、滋賀県の病院での勤務経験が長かったこともあり、「このまま滋賀県内で医師を続けていきたい」という思いがあったからです。勤務医だと県外転勤の辞令が出る可能性がありましたが、自分の医院を持てば転勤のリスクがないと思い立って、当院を開院させていただきました。
自分で開院したのは、滋賀県の病院での勤務経験が長かったこともあり、「このまま滋賀県内で医師を続けていきたい」という思いがあったからです。勤務医だと県外転勤の辞令が出る可能性がありましたが、自分の医院を持てば転勤のリスクがないと思い立って、当院を開院させていただきました。
今後の展望や、力を入れていきたいことはありますか?
現在は新型コロナウイルス感染症の影響で検査などの制限が多いので、まずは元々の診療体制に戻していきたいと考えています。何か新しいことに取り組むとしても、その後になりますね。
力を入れていきたいのは、親子でも通いやすい環境作りです。特にお子さまの診療に関しては、私自身が子どもの頃にしてもらって、うれしかったことを行うように心がけています。例えば、親御さまにだけヒアリングをするのではなく、お子さまからも話を聞く、目線を向けてコミュニケーションを取るなどの対応面などですね。自分が子どもの頃、先生に構ってもらえてうれしかった経験があるからこそ、同じことをしてあげたいと思っています。
力を入れていきたいのは、親子でも通いやすい環境作りです。特にお子さまの診療に関しては、私自身が子どもの頃にしてもらって、うれしかったことを行うように心がけています。例えば、親御さまにだけヒアリングをするのではなく、お子さまからも話を聞く、目線を向けてコミュニケーションを取るなどの対応面などですね。自分が子どもの頃、先生に構ってもらえてうれしかった経験があるからこそ、同じことをしてあげたいと思っています。
0歳から100歳まで年齢問わず、耳・鼻・喉の関連性を考慮した治療を提供
患者さまは、何歳くらいの方が多いのでしょうか?
下は0歳から上は100歳まで、幅広い年齢の患者さまにご利用いただいています。疾患のご相談だけでなく、耳掃除のために来院されている方もいらっしゃいますよ。ご年配の方から難聴のご相談をいただいた際、耳垢がたまっていて聞こえが悪くなっているというケースもありました。
赤ちゃんの場合は鼻が詰まりやすいため、呼吸や睡眠、ミルクを飲むのも難しくなって、つらい思いをしてしまう傾向があります。そういった症状によって毎日来院されている方もいらっしゃいますので、ちょっとした鼻づまりでも放置せず、ご相談にいらしてください。
赤ちゃんの場合は鼻が詰まりやすいため、呼吸や睡眠、ミルクを飲むのも難しくなって、つらい思いをしてしまう傾向があります。そういった症状によって毎日来院されている方もいらっしゃいますので、ちょっとした鼻づまりでも放置せず、ご相談にいらしてください。
日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医であるメリットは何ですか?
専門医の資格というのは一度取得したら終わりではなく、更新のために学会に参加する必要があります。資格維持のためにも医療知識のアップデートに努めているのはもちろんですが、学会に参加すると新しい情報が伝わってくる点がメリットだと思います。
開院すると、忙しさもあってどうしても新しい知識をキャッチするのが遅れてしまいがちです。そういった部分を補うという意味でも、日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医の資格を持っていることが、時代の流れに沿った治療の提供につながっていますね。
開院すると、忙しさもあってどうしても新しい知識をキャッチするのが遅れてしまいがちです。そういった部分を補うという意味でも、日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医の資格を持っていることが、時代の流れに沿った治療の提供につながっていますね。
このページをご覧になっている方へ、メッセージをお願いいたします。
耳鼻咽喉科とは関係がなさそうな頭痛やめまい、頬や目の周りの痛みも、実は耳や鼻からきている症状というケースは少なくありません。他の診療科では原因が分からない症状がありましたら、一度当院へご相談ください。
なお、当院は直接来院しての受診が可能ですが、混んでいる時や事前予約が詰まっている時には、待ち時間が長くなってしまいます。特に花粉症のシーズンは長くお待たせする可能性が高くなりますので、できれば事前予約をしていただいた上でお越しください。
なお、当院は直接来院しての受診が可能ですが、混んでいる時や事前予約が詰まっている時には、待ち時間が長くなってしまいます。特に花粉症のシーズンは長くお待たせする可能性が高くなりますので、できれば事前予約をしていただいた上でお越しください。